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公開番号2025059656
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023169889
出願日2023-09-29
発明の名称塩化カリウムの回収方法
出願人株式会社トクヤマ
代理人個人,個人
主分類C04B 7/60 20060101AFI20250403BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】セメントクリンカ製造設備に敷設された塩素バイパス装置で回収された塩素バイパスダストから、簡易かつ効率的に塩化カリウムを回収する方法を提供すること。
【解決手段】セメントクリンカ製造設備に敷設された塩素バイパス装置から回収される塩素バイパスダストから塩化カリウムを回収する方法であって、塩素バイパスダストを水と混合し、不溶成分を除去して、不溶成分が除去された母液を得る母液調製工程(S1)と、母液の一部が残存するよう水分を蒸発させ、残存する母液中に析出した析出物を回収する析出物回収工程(S2)とを有する塩化カリウムの回収方法である。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
セメントクリンカ製造設備に敷設された塩素バイパス装置から回収される塩素バイパスダストから塩化カリウムを回収する方法であって、
前記塩素バイパスダストを水と混合し、不溶成分を除去して、不溶成分が除去された母液を得る母液調製工程と、
前記母液の一部が残存するよう水分を蒸発させ、該残存する母液中に析出した析出物を回収する析出物回収工程と
を有することを特徴とする塩化カリウムの回収方法。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記析出物回収工程において、母液の8~18vol%を残存させることを特徴とする請求項1記載の塩化カリウムの回収方法。
【請求項3】
前記析出物回収工程が、
母液の一部を蒸発させた後に析出物を除去する第1回収工程と、
さらに水分を蒸発させて、残存する母液中に析出した析出物を回収する第2回収工程と、
を有することを特徴とする請求項1記載の塩化カリウムの回収方法。
【請求項4】
前記析出物回収工程の第1回収工程において、母液の50~75vol%の水分を蒸発させることを特徴とする請求項3記載の塩化カリウムの回収方法。
【請求項5】
前記析出物回収工程の第2回収工程において、母液の8~18vol%を残存させることを特徴とする請求項4記載の塩化カリウムの回収方法。
【請求項6】
前記塩素バイパスダストの塩素濃度が8質量%以上であることを特徴とする請求項1~5のいずれか記載の塩化カリウムの回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セメントクリンカ製造設備に敷設された塩素バイパス装置で回収される塩素バイパスダストから、塩化カリウム(KCl)を回収する方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
塩化カリウムは、農業用、工業用等として広く利用されているが、国内調達が難しい状況にあり、大半を輸入に依存している。しかしながら、近年の国際情勢の変化などにより、輸入も従来ほど容易でなくなってきており、塩化カリウムの安定供給が困難な状況になりつつある。
【0003】
一方、セメント産業は、大量生産・大量消費型産業であり、省資源・省エネルギー化が継続的最重要課題となっている。セメントクリンカの製造においては、焼成キルンによる焼成工程が存在し、この焼成キルンを有効活用した廃棄物の処理等により、資源循環に貢献している。
【0004】
ところで、このようなセメントクリンカ製造設備においては、セメントクリンカ原料、焼却廃棄物、バーナーの燃料等に含まれる塩素の影響により、製造設備内で塩化カリウムが発生し、設備内壁に付着したり、ダクトが閉塞したりして、安定操業が損なわれるため、製造設備から塩素を含むガスを排出して処理する塩素バイパス装置が敷設されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0005】
このような塩素バイパス装置が敷設されたセメントクリンカ製造設備においては、通常、塩素成分が最も濃縮する焼成キルンの入口(窯尻)付近から塩素バイパス装置へガスを抽気し、焼成キルン供給前のセメントクリンカ原料の塩素濃度が1.0質量%以下になるよう、製造設備内の塩素濃度を制御している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-154608号公報
特開2022-128169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、セメントクリンカ製造設備に敷設された塩素バイパス装置で回収される塩素バイパスダストから、簡易かつ効率的に塩化カリウムを回収する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記のように、従来のセメントクリンカの製造においては、塩化カリウムの発生による悪影響を防止して安定操業を行うべく、製造設備から塩素バイパス装置へ塩素を抽気している。この塩素バイパス装置では、ダスト(塩素バイパスダスト)が回収されるが、塩素バイパスダストは、資源的価値が乏しく、廃棄処分されているのが実情である。
【0009】
本発明者らは、この塩素バイパスダストに塩化カリウムが含まれることに着目し、この塩素バイパスダストに含まれる成分を調査、検討した結果、その溶解性を利用して、簡易かつ効率的に塩化カリウムを回収できることを見いだし、本発明を完成するに至った。また、製造設備内での塩素濃度を可能な限り高め、塩素バイパス装置に高濃度の塩素を供給することにより、塩素バイパスダスト中の塩化カリウム濃度が十分に高まることを見いだした。
【0010】
すなわち、本発明は、以下の通りのものである。
[1] セメントクリンカ製造設備に敷設された塩素バイパス装置から回収される塩素バイパスダストから塩化カリウムを回収する方法であって、
前記塩素バイパスダストを水と混合し、不溶成分を除去して、不溶成分が除去された母液を得る母液調製工程と、
前記母液の一部が残存するよう水分を蒸発させ、該残存する母液中に析出した析出物を回収する析出物回収工程と
を有することを特徴とする塩化カリウムの回収方法。
(【0011】以降は省略されています)

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