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公開番号2025103605
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023221102
出願日2023-12-27
発明の名称有機ケイ素化合物の製造方法
出願人株式会社トクヤマ
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類C07F 7/18 20060101AFI20250702BHJP(有機化学)
要約【課題】得られる有機ケイ素化合物の構造を好ましく制御可能な、有機ケイ素化合物の製造方法を提供すること。
【解決手段】シラン系原料、2個以上のハロゲン基を有する有機ハロゲン化物、及びマグネシウムを、エーテル系溶媒及び芳香族系溶媒を含む混合溶媒下でグリニャール反応させる反応工程を含む、有機ケイ素化合物の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
シラン系原料、2個以上のハロゲン基を有する有機ハロゲン化物、及びマグネシウムを、エーテル系溶媒及び芳香族系溶媒を含む混合溶媒下でグリニャール反応させる反応工程を含む、有機ケイ素化合物の製造方法。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記シラン系原料が、アルコキシシランである、請求項1に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
【請求項3】
前記エーテル系溶媒がテトラヒドロフランである、請求項1に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
【請求項4】
前記芳香族系溶媒が、トルエン、ベンゼン、エチルベンゼン、o-キシレン、m-キシレン及びp-キシレンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
【請求項5】
前記混合溶媒における、前記エーテル系溶媒と前記芳香族系溶媒との体積比が5/1~1/5である、請求項1に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
【請求項6】
前記有機ケイ素化合物が、下記式(III)で表される化合物である、請求項1~5のいずれか1項に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
TIFF
2025103605000012.tif
27
170
式(III)中、R

は有機基を表し、R

は、それぞれ独立して水素原子又は1価の有機基を表し、R

は、それぞれ独立してアルキル基を表し、nは、2以上の整数である。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機ケイ素化合物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
グリニャール(Grignard)反応は、炭素-炭素結合反応として種々の有機化合物の合成に広く使用されている。グリニャール反応には、いわゆるグリニャール試薬として有機マグネシウムハロゲン化物が用いられる。特許文献1には、このような有機マグネシウムハロゲン化物の製造方法と、該有機マグネシウムハロゲン化物とケイ素化合物とを反応させて有機ケイ素化合物を製造する方法が開示されている。
グリニャール反応における反応溶媒としては、通常有機溶媒が用いられ、特許文献1には好ましい有機溶媒としてエーテル系溶媒が挙げられている。
【0003】
上記のようなグリニャール反応によって得られる有機ケイ素化合物は、電子材料や医薬品原体等の分野で用いることができる。特許文献2には、グリニャール反応によって得られた有機ケイ素化合物を電子材料や医薬品原体等の用途に用いられることが開示されている。
このような分野において、得られる有機ケイ素化合物の構造を制御することは重要な点の一つである。特に、ケイ素は複数の反応点を有するため、その分子量や構造等の制御が重要である。具体的には、得られる有機ケイ素化合物の、(-Si-R-Si-)で表される構造が十分に発達していることが好ましい。ここで、Rは任意の有機基である。中でも、主骨格にケイ素-炭素結合を含むカルボシラン(例えば、RがCH

)は、主骨格がケイ素-酸素結合からなるシリコン(例えば、RがO)と比較して合成が難しく、その構造の制御はより重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2021/153422号
国際公開第2021/230280号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、グリニャール反応により有機ケイ素化合物を製造する場合において、その構造を制御することは容易ではなく、改善の余地が残されていた。
そこで本発明は、得られる有機ケイ素化合物の構造を好ましく制御可能な、有機ケイ素化合物の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは鋭意検討を行った結果、グリニャール反応により有機ケイ素化合物を製造する場合において、エーテル系溶媒及び芳香族系溶媒を含む混合溶媒下でグリニャール反応を行うことで、上記課題を解決できることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明の要旨は、具体的には以下の通りである。
<1>シラン系原料、2個以上のハロゲン基を有する有機ハロゲン化物、及びマグネシウムを、エーテル系溶媒及び芳香族系溶媒を含む混合溶媒下でグリニャール反応させる反応工程を含む、有機ケイ素化合物の製造方法。
<2>前記シラン系原料が、アルコキシシランである、<1>に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
<3>前記エーテル系溶媒がテトラヒドロフランである、<1>又は<2>に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
<4>前記芳香族系溶媒が、トルエン、ベンゼン、エチルベンゼン、o-キシレン、m-キシレン及びp-キシレンからなる群から選択される少なくとも1種である、<1>~<3>のいずれかに記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
<5>前記混合溶媒における、前記エーテル系溶媒と前記芳香族系溶媒との体積比が5/1~1/5である、<1>~<4>のいずれかに記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
<6>前記有機ケイ素化合物が、下記式(III)で表される化合物である、<1>~<5>のいずれかに記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
TIFF
2025103605000001.tif
27
170
式(III)中、R

は有機基を表し、R

は、それぞれ独立して水素原子又は1価の有機基を表し、R

は、それぞれ独立してアルキル基を表し、nは、2以上の整数である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、得られる有機ケイ素化合物の構造を好ましく制御可能な、有機ケイ素化合物の製造方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の実施形態を詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらの内容に限定されない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲内で任意に変更して実施することができる。
【0010】
本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味し、「A~B」は、A以上B以下であることを意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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