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公開番号2025060341
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023179886
出願日2023-09-29
発明の名称セメント用分散剤
出願人グローバル・マテリアルリサーチ株式会社
代理人
主分類C04B 24/26 20060101AFI20250403BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】 フッ化物を含有するセメント配合物を従来のセメント分散剤を用いて練り混ぜると、フレッシュコンクリートの流動性及び経時の流動保持性が低下し、得られるコンクリート硬化体の初期強度発現性も低下するという問題がある。かかる問題を解決するために、改善された分子骨格を持つ水溶性ビニル共重合体のセメント用分散剤を提供する。
【解決手段】 特定の水溶性ビニル共重合体の分子構造に着目した。官能基としてアニオン基のカルボン酸基とスルホン酸基の2種類を、フレッシュコンクリートのアルカリ加水分解作用によるポリカルボン酸残基が発生可能なエステル基を、長短異なるポリエチレングリコール鎖等各機能の要素を、分子骨格に取り込んで最適比率及び高重合率で共重合反応させることによって、改善されたセメント用分散剤を合成した。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セメント100質量部に対して0.05~2.5質量部を添加して用いるセメント用分散剤であって、且つ少なくとも下記の化1で示される単量体A及び下記の化2で示される単量体B及び下記の化3で示される単量体C及び下記の化4で示される単量体Dを水溶液重合して得られる共重合体であって、化1で示される単量体A/化2で示される単量体B/化3で示される単量体C/化4で示される単量体D=55~88/0.5~10/0.5~10/8~25(モル%、合計100)で示される単量体に換算した共重合比率であり、且つ質量平均分子量が3000~100000の範囲の水溶性ビニル共重合体から成ることを特徴とするセメント用分散剤。
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(化1~化4において、


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,:H又はCH




:炭素数1~3のアルキル基。


:水素又はアルカリ金属又はアルカリ土類金属。
n:1~3の整数。
m:4~95の整数。)
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
化4で示される単量体Dが、酸化エチレンの付加モル数が5~30の範囲の単量体と、付加モル数が31~80の範囲の単量体の2種類の単量体を含む混合物である請求項1記載のセメント用分散剤。
【請求項3】
化2で示される単量体Bが、メタリルスルホン酸ナトリウムである請求項1及び2記載のセメント用分散剤。
【請求項4】
化3で示される単量体Cが、エチレングリコールアクリル酸モノエステル又はエチレングリコールメタクリル酸モノエステルから選ばれる少なくとも1種以上である請求項1~3のいずれか1項記載のセメント用分散剤。
【請求項5】
共重合比率が、化1で示される単量体A/化2で示される単量体B/化3で示される単量体C/化4で示される単量体D=60~80/1~7/1~8/9~24(モル%、合計100)である請求項1~4のいずれか1項記載のセメント用分散剤。
【請求項6】
質量平均分子量が、5000~80000の範囲の水溶性ビニル共重合体である請求項1~5のいずれか1項記載のセメント用分散剤。
【請求項7】
セメントが、無機フッ化物の成分を0.1~10質量%含有するセメントであって、該セメント配合物を練り混ぜる際に添加して用いるものである請求項1~6のいずれか1項記載のセメント用分散剤。
【請求項8】
無機フッ化物の成分が、KF、CaF2、NaF、BaF2、MgF2、Na2SiF2、MgSiF2のフッ化物群の中から選ばれる少なくとも1種以上含有するセメントに添加して用いる請求項1~7のいずれか1項記載のセメント用分散剤。

発明の詳細な説明【発明の詳細な説明】
【】
【技術分野】
【0001】
本発明はセメント用分散剤に関する。詳しくは、セメント製造工程で新たに添加された融剤として無機フッ化物(以下、フッ化物と呼ぶ)を含有するセメントを使用したセメント配合物であっても高品質を確保できるセメント用分散剤に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、セメント製造工程における省エネルギー化を目的に焼成温度を下げる融剤として、フッ化物を添加する技術が知られている。しかしながら、該フッ化物が添加されたセメントを使用して、従来公知の水溶性ビニル共重合体を主成分とする従来のセメント用分散剤(例えば特許文献1、2、3及び4)を用いてセメント配合物を練り混ぜた場合に、フッ化物を含まないセメントと比較すると、生コンクリート(以下、フレッシュコンクリートと呼ぶ)の初期流動性や経時の流動保持性が低下(以下、スランプロスと呼ぶ)する傾向があり、しかも目標値の流動性を確保しようとすると、従来公知のセメント分散剤では 添加量をかなり多く追加使用することが必要になるため、凝結時間が遅延してコンクリート硬化体の初期強度が低下するなど、品質や経済性の観点から問題が生じることが明らかになっている。
【0003】
かかる事情に鑑み、フッ化物を含有するセメントの配合物を練り混ぜてフレッシュコンクリートを製造する際にセメント用添加剤を添加して、優れた流動性を得るための提案が一部で開示されている(例えば特許文献5及び6)。
【0004】
しかしながら、融剤のフッ化物が残存するセメントを使用して実際にセメント配合物を調製する際に、従来公知のポリカルボン酸系セメント分散剤(又は添加剤)を使用してみても、それらの分散剤自身が本来果たすべき役割の性能(初期流動性と流動保持性及び初期強度発現性の3つを併せ持つ性能、以下、本目的と呼ぶ)が十分ではなく、この3項目の性能を兼ね備えた、実用性及び経済性の優れた新たなセメント用分散剤の提案が望まれている。言い換えると、本目的のために従来公知の各種セメント分散剤を使用してセメント配合物を調製する場合において、従来公知のセメント分散剤では其々に問題を抱えており、十分満足する性能が得られていないという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特公昭59-18338(特許公報)
特公平5-11057(特許公報)
特開平11-171619号(公開特許公報)
特開2003-2720(公開特許公報)
特開2017-178775(公開特許公報)
特開2017-222553(公開特許公報)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、フッ化物を含有するモルタルやコンクリート等のセメント配合物であっても、流動性と流動保持性及び硬化体の初期強度発現性を兼ね備えた、改善された性能を発揮できる新たなセメント用分散剤を提供する処にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
しかして本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、前記の要件を満足する解決手段として、特定の分子骨格を持つ水溶性ビニル共重合体から成るセメント用分散剤が正しく好適であることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明はセメント100質量部に対して0.05~2.5質量部を添加して用いるセメント用分散剤であって、且つ少なくとも下記の化1で示される単量体A及び下記の化2で示される単量体B及び下記の化3で示される単量体C及び下記の化4で示される単量体Dを水溶液重合して得られる共重合体であって、化1で示される単量体A/化2で示される単量体B/化3で示される単量体C/化4で示される単量体D=55~88/0.5~10/0.5~10/8~25(モル%、合計100)で示される単量体に換算した共重合比率であり、且つ質量平均分子量が3000~100000の範囲の水溶性ビニル共重合体から成ることを特徴とするセメント用分散剤に係る。
【0009】
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【0010】
(化1~化4において、


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,:H又はCH




:炭素数1~3のアルキル基。


:水素又はアルカリ金属又はアルカリ土類金属。
n:1~3の整数。
m:4~95の整数。)
(【0011】以降は省略されています)

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