TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025096888
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-30
出願番号
2023212863
出願日
2023-12-18
発明の名称
固化材
出願人
太平洋セメント株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C04B
28/02 20060101AFI20250623BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】生コンクリートスラッジの有効利用を図ることができ、かつ、強度発現性及び流動性に優れた固化材を提供する。
【解決手段】セメント系固化材及び生コンクリートスラッジ粉末を含み、生コンクリートスラッジ粉末の不溶残分が10.0質量%を超えかつ固化材中の生コンクリートスラッジ粉末の割合が10.0質量%以下である固化材。生コンクリートスラッジの不溶残分を測定する工程と、不溶残分の値が10.0質量%を超えるという条件を満たすか否かを調べて上記条件を満たす場合、生コンクリートスラッジを固化材の材料として選定する工程と、選定した生コンクリートスラッジを乾燥して乾燥生コンクリートスラッジを得る工程と、乾燥生コンクリートスラッジを粉砕して生コンクリートスラッジ粉末を得る工程と、得られた生コンクリートスラッジ粉末とセメント系固化材を混合して固化材を得る混合工程を含む固化材の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
セメント系固化材、及び、生コンクリートスラッジ粉末を含む固化材であって、
上記生コンクリートスラッジ粉末の不溶残分(Insol.)が10.0質量%を超え、かつ、上記固化材中の上記生コンクリートスラッジ粉末の割合が10.0質量%以下であることを特徴とする固化材。
続きを表示(約 570 文字)
【請求項2】
上記生コンクリートスラッジ粉末の水分含有率が3.0質量%以下である請求項1に記載の固化材。
【請求項3】
上記生コンクリートスラッジ粉末のブレーン比表面積が3,000cm
2
/g以上である請求項1又は2に記載の固化材。
【請求項4】
請求項1に記載の固化材を製造するための方法であって、
上記固化材の材料としての適否を判断すべき生コンクリートスラッジについて、その不溶残分(Insol.)を測定する不溶残分測定工程と、
上記不溶残分測定工程で得られた上記不溶残分(Insol.)の値が10.0質量%を超えるという条件を満たすか否かを調べて、上記条件を満たす場合、上記生コンクリートスラッジを上記固化材の材料として選定する選定工程と、
上記選定工程で上記固化材の材料として選定した生コンクリートスラッジを乾燥して、乾燥生コンクリートスラッジを得る乾燥工程と、
上記乾燥工程で得られた上記乾燥生コンクリートスラッジを粉砕して、生コンクリートスラッジ粉末を得る粉砕工程と、
上記粉砕工程で得られた上記生コンクリートスラッジ粉末と、セメント系固化材を混合して上記固化材を得る混合工程、
を含むことを特徴とする固化材の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、生コンクリートスラッジを用いた固化材に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
コンクリート工場や建設現場等において余ったコンクリートに水を加え、骨材を分離した後に残る生コンクリートスラッジの大部分は廃棄されており、十分にリサイクルされていないことが問題となっている。
生コンクリートスラッジを有効利用したセメント系固化材として、特許文献1には、窒素気流中、昇温速度10℃/分で25℃から1,000℃まで測定した熱重量分析(TG)における400~500℃での質量減少量が0.5~4.5質量%、600~800℃での質量減少量が3.5~8.5質量%であり、かつ酸不溶残分(insol)を3~10質量%、および酸化カルシウムを45~60質量%含み、ブレーン比表面積が5,000~10,000cm
2
/gであるコンクリートスラッジ加熱乾燥粉を含むセメント系固化材が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5683066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
生コンクリートスラッジの廃棄量は、生コンクリート工場で製造される生コンクリートの2~3質量%になると見積もられている。このため、生コンクリートスラッジの廃棄にかかるコスト、及び、廃棄されるコンクリートの原料として使用された材料の製造において排出された二酸化炭素の量が問題になっており、生コンクリートスラッジの有効利用が求められている。
本発明の目的は、生コンクリートスラッジの有効利用を図ることができ、かつ、強度発現性及び流動性に優れた固化材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、セメント系固化材、及び、不溶残分(Insol.)が10.0質量%を超える生コンクリートスラッジ粉末を10.0質量%以下の割合で含む固化材によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[4]を提供するものである。
[1] セメント系固化材、及び、生コンクリートスラッジ粉末を含む固化材であって、上記生コンクリートスラッジ粉末の不溶残分(Insol.)が10.0質量%を超え、かつ、上記固化材中の上記生コンクリートスラッジ粉末の割合が10.0質量%以下であることを特徴とする固化材。
[2] 上記生コンクリートスラッジ粉末の水分含有率が3.0質量%以下である前記[1]に記載の固化材。
[3] 上記生コンクリートスラッジ粉末のブレーン比表面積が3,000cm
2
/g以上である前記[1]又は[2]に記載の固化材。
【0006】
[4] 前記[1]~[3]のいずれかに記載の固化材を製造するための方法であって、上記固化材の材料としての適否を判断すべき生コンクリートスラッジについて、その不溶残分(Insol.)を測定する不溶残分測定工程と、上記不溶残分測定工程で得られた上記不溶残分(Insol.)の値が10.0質量%を超えるという条件を満たすか否かを調べて、上記条件を満たす場合、上記生コンクリートスラッジを上記固化材の材料として選定する選定工程と、上記選定工程で上記固化材の材料として選定した生コンクリートスラッジを乾燥して、乾燥生コンクリートスラッジを得る乾燥工程と、上記乾燥工程で得られた上記乾燥生コンクリートスラッジを粉砕して、生コンクリートスラッジ粉末を得る粉砕工程と、上記粉砕工程で得られた上記生コンクリートスラッジ粉末と、セメント系固化材を混合して上記固化材を得る混合工程、を含むことを特徴とする固化材の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の固化材は、生コンクリートスラッジを材料として用いているため、生コンクリートスラッジの有効利用を図ることができ、生コンクリートスラッジの廃棄量を減らすことができる。
また、廃棄される生コンクリートスラッジに含まれているコンクリートの原料として使用された材料(セメント、骨材、混和剤等)の量を減らすことができるため、これらの廃棄される材料の製造において排出される二酸化炭素の量を減らすことができる。
また、本発明の固化材は、強度発現性及び流動性に優れたものである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の固化材は、セメント系固化材、及び、生コンクリートスラッジ粉末を含む固化材であって、生コンクリートスラッジ粉末の不溶残分(Insol.)が10.0質量%を超え、かつ、固化材中の生コンクリートスラッジ粉末の割合が10.0質量%以下であるものである。
以下、詳しく説明する。
本明細書中、セメント系固化材とは、セメントを主な材料(通常、50質量%以上)として含み、かつ、任意に配合可能な混和材を含むものをいう。
セメント系固化材に用いられるセメントの例としては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントや、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント等の混合セメントや、エコセメントや、白色セメントや、超速硬セメント等が挙げられる。
中でも、入手の容易性の観点から、ポルトランドセメントが好ましい。
混和材の例としては、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカフューム、及び石灰石微粉末等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0009】
セメント系固化材中のセメントの割合は、固化材の強度発現性をより優れたものにする観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、特に好ましくは90質量%以上である。
なお、セメントが高炉セメント等の混合セメントである場合、混合セメントに含まれている高炉スラグ微粉末等のセメント混和材の量は、上記セメントの割合の中に含めないものとする。
【0010】
固化材中のセメント系固化材の割合は、好ましくは90.0~99.9質量%、より好ましくは90.5~99.5質量%、さらに好ましくは95.0~99.0質量%、特に好ましくは96.0~98.0質量%である。上記割合が90.0質量%以上であれば、固化材の強度発現性をより向上することができる。上記割合が99.9質量%以下であれば、固化材の流動性をより向上することができ、かつ、相対的に生コンクリートスラッジ粉末の使用量を増やして、生コンクリートスラッジの有効利用をより促進することができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
構築素材又は原材
2か月前
株式会社トクヤマ
水硬性組成物
1か月前
株式会社トクヤマ
水硬性組成物
9日前
株式会社トクヤマ
窒化ケイ素基板
1か月前
東ソー株式会社
焼結体の製造方法
1か月前
東ソー株式会社
焼結体の製造方法
1か月前
花王株式会社
吹付工法
1か月前
花王株式会社
空洞充填材
23日前
株式会社田中建設
製造プラント
2か月前
花王株式会社
水硬性組成物
1か月前
花王株式会社
水硬性組成物
2か月前
株式会社トクヤマ
窒化ケイ素基板の製造方法
5日前
花王株式会社
吹付用水硬性組成物
1か月前
花王株式会社
水硬性組成物用添加剤
16日前
花王株式会社
水硬性粉体の製造方法
1か月前
三井住友建設株式会社
水硬性硬化体
2か月前
花王株式会社
水硬性組成物用分散剤
1か月前
花王株式会社
水硬性組成物用混和剤
1か月前
花王株式会社
粘土含有石膏スラリー
1か月前
花王株式会社
水硬性組成物用添加剤
16日前
大光炉材株式会社
パッチング用耐火物
1か月前
デンカ株式会社
接地抵抗低減剤
1か月前
太平洋セメント株式会社
固化材
5日前
黒崎播磨株式会社
断熱材
16日前
花王株式会社
水硬性組成物用被膜養生剤
1か月前
琉球セメント株式会社
処理設備、および処理方法
24日前
東レ株式会社
炭素シートおよびガス拡散電極の製造方法
1か月前
太平洋マテリアル株式会社
グラウト組成物及びグラウト
17日前
大光炉材株式会社
断熱性パッチング用耐火物
1か月前
花王株式会社
粘土含有水硬性組成物用添加剤
1か月前
花王株式会社
粘土含有石膏スラリー用分散剤
1か月前
花王株式会社
粘土含有水硬性組成物用分散剤
1か月前
花王株式会社
粘土含有石膏スラリー用分散剤
1か月前
ケイミュー株式会社
着色粒状物
5日前
株式会社ジーシー
スラリー、成形体、及び焼結体
4日前
三井住友建設株式会社
水硬性硬化体とその製造方法
2か月前
続きを見る
他の特許を見る