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公開番号2025060342
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023179887
出願日2023-09-29
発明の名称水硬性セメント組成物
出願人グローバル・マテリアルリサーチ株式会社
代理人
主分類C04B 28/02 20060101AFI20250403BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】 フッ化物が添加されたセメント配合物を従来のセメント分散剤を用いて練り混ぜると、フレッシュコンクリートの流動性及び経時の流動保持性が低下し、同時に得られるコンクリート硬化体の初期強度発現性も低下するという問題がある。かかる問題を解決するために特定の水溶性ビニル共重合体から成るセメント分散剤を用いた水硬性セメント組成物を提供する。
【解決手段】 特定の水溶性ビニル共重合体の分子構造に着目し、カルボン酸基、スルホン酸基、エステル基等の官能基、更には長短異なるポリエチレングリコール鎖の構成要素等を、水溶性高分子の分子骨格に高重合率、最適比率で組み込んで共重合反応させたセメント分散剤を使用した水硬性セメント組成物が解決手段として優れることを見出した。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくともセメント、骨材、水及び下記のセメント分散剤を含有して成る組成物であって、セメント100質量部に対するセメント分散剤の含有量が0.05~2.5質量部であることを特徴とする水硬性セメント組成物。
セメント分散剤:
下記の化1で示される単量体A及び下記の化2で示される単量体B及び下記の化3で示される単量体C並びに下記の化4で示される単量体Dを水溶液共重合して得られるビニル共重合体であって、化1で示される単量体A/化2で示される単量体B/化3で示される単量体C/化4で示される単量体D=55~88/0.5~10/0.5~10/8~25(モル%、合計100)で示される単量体に換算した共重合比率であり、且つ質量平均分子量が3000~100000の範囲の水溶性ビニル共重合体から成るセメント分散剤。
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(化1~化4において、


,R

,R

,R

,R

,:H又はCH




:炭素数1~3のアルキル基。


:水素又はアルカリ金属又はアルカリ土類金属。
n:1~3の整数。
m:4~95の整数。)
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
化4で示される単量体Dが、酸化エチレンの付加モル数が5~30の範囲の単量体と、付加モル数が31~80の範囲の単量体の2種類の単量体を含む混合物である請求項1記載のセメント用分散剤。
【請求項3】
セメント分散剤が、化1で示される単量体A/化2で示される単量体B/化3で示される単量体C/化4で示される単量体D=60~80/1~7/1~8/9~24(モル%、合計100)の共重合比率から成る水溶性ビニル共重合体である請求項1及び2記載の水硬性セメント組成物。
【請求項4】
セメントがポルトランドセメントである請求項1~3のいずれか1項記載の水硬性セメント組成物。
【請求項5】
セメントがポルトランドセメントと高炉スラグ微粉末を混合した混合セメントである請求項1~4のいずれか1項記載の水硬性セメント組成物。
【請求項6】
セメント中に無機フッ化物を0.05~10質量%の範囲で含有するセメントである請求項1~5のいずれか1項記載の水硬性セメント組成物。
【請求項7】
無機フッ化物が、KF、CaF2、NaF、BaF2、MgF2、Na2SiF2、MgSiF2のフッ化物群の中から選ばれる少なくとも1種以上である請求項1~6のいずれか1項記載の水硬性セメント組成物。
【請求項8】
水硬性セメント組成物がコンクリートである請求項1~7のいずれか1項記載の水硬性セメント組成物。
【請求項9】
単位水量が120~180kg/m

且つ、水結合材比が20~65%のコンクリートである請求項8記載の水硬性セメント組成物。

発明の詳細な説明【発明の詳細な説明】
【】
【技術分野】
【0001】
本発明は水硬性セメント組成物に関する。詳しくはセメント製造工程で新たに添加された融剤として無機フッ化物(以下、フッ化物と呼ぶ)を含有するセメントを使用した場合であっても、高品質を確保できる水硬性セメント組成物に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、セメント製造の焼成工程における省エネルギー化を目的に、焼成温度を下げる融剤としてフッ化物を添加する技術が知られている。しかしながら、該フッ化物が添加された品質のセメントを使用して、従来公知のセメント分散剤(例えば特許文献1、2及び3)を用いて水硬性セメント組成物(例えば特許文献4)を製造した場合に、水硬性セメント組成物の品質が相対的に低下するという課題が生じている。具体的には、フッ化物未添加のセメント組成物と比較して、フッ化物を含有する水硬性セメント組成物の初期流動性が低下することや、経時の流動保持性の低下が大きくなる傾向があり、目標の流動性、施工性を確保しようとすると、従来公知のセメント分散剤では添加量をかなり多く追加使用することが必要となるため、凝結時間が遅延するなどして水硬性セメント組成物硬化体(例えばコンクリート硬化体)の初期強度が低下してしまうという問題が生じている。
【0003】
かかる背景下、特にフッ化物を含有するセメントを使用して水硬性セメント組成物を製造する際に、ある種のセメント添加剤を練り混ぜ時に添加使用する提案が一部で開示されている(例えば特許文献5及び6)。
【0004】
しかしながら、融剤のフッ化物が残存するセメントを使用して実際に水硬性セメント組成物を調製する際に、従来公知のポリカルボン酸系セメント分散剤(又は添加剤)を使用しても、それらの分散剤自身が本来果たすべき役割の性能(初期流動性と流動保持性及び初期強度発現性の3つを併せ持つ性能、以下、本目的と呼ぶ)が十分でなく、この3項目の性能を兼ね備えた、実用性及び経済性の優れたセメント分散剤を用いる水硬性セメント組成物の提案が望まれている。言い換えると、本目的のために従来公知の各種セメント分散剤を使用して水硬性セメント組成物を調製する場合において、其々に問題を抱えており、十分満足できる性能が得られていないという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特公平5-11057(特許公報)
特開平11-171619号(公開特許公報)
特開2003-2720(公開特許公報)
特開2013-112565(公開特許公報)
特開2017-178775(公開特許公報)
特開2017-222553(公開特許公報)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、フッ化物を含有するセメントを用いたモルタルやコンクリート、或いはフッ化物を含有しないセメントであっても、流動性と流動保持性及び硬化体の初期強度発現性が優れる水硬性セメント組成物を提供する処にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
しかして本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、前記の要件を満足する解決手段として、特定の分子骨格を持つ水溶性ビニル共重合体から成るセメント分散剤を用いた水硬性セメント組成物が正しく好適であることを見出した。
【0008】
すなわち本発明は、少なくともセメント、骨材、水及び下記のセメント分散剤を含有して成る組成物であって、セメント100質量部に対するセメント分散剤の含有量が0.05~2.5質量部であることを特徴とする水硬性セメント組成物に係る。
セメント分散剤:下記の化1で示される単量体A及び下記の化2で示される単量体B及び下記の化3で示される単量体C並びに下記の化4で示される単量体Dを水溶液共重合して得られるビニル共重合体であって、化1で示される単量体A/化2で示される単量体B/化3で示される単量体C/化4で示される単量体D=55~88/0.5~10/0.5~10/8~25(モル%、合計100)で示される単量体に換算した共重合比率であり、且つ質量平均分子量が3000~100000の範囲の水溶性ビニル共重合体から成るセメント分散剤。
【0009】
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【0010】
(化1~化4において、


,R

,R

,R

,R

,:H又はCH




:炭素数1~3のアルキル基。


:水素又はアルカリ金属又はアルカリ土類金属。
n:1~3の整数。
m:4~95の整数。)
(【0011】以降は省略されています)

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