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公開番号2025010471
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-21
出願番号2024040998,2023112031
出願日2024-03-15,2023-07-07
発明の名称包装フィルム、包装袋及び包装製品
出願人TOPPANホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B32B 27/32 20060101AFI20250110BHJP(積層体)
要約【課題】包装フィルム全体に占めるポリオレフィン系樹脂の比率の低下を抑制しつつ、優れたガスバリア性を有することが可能な包装フィルム、包装袋及び包装製品を提供すること。
【解決手段】ガスバリアフィルム、接着層及びシーラント層をこの順に備え、ガスバリアフィルムが、基材層と、蒸着層と、蒸着層と接着層との間に設けられ、蒸着層を被覆する被覆層とを有し、基材層が、ポリオレフィン系樹脂を含むポリオレフィン系基材層を有し、被覆層の断面において、ナノインデンテーション法により測定される硬さが1.15GPa以下であり、接着層が、ポリオレフィン系接着性樹脂を含む接着性樹脂組成物を、ガスバリアフィルムに溶融押出で貼り合わせることによって得られ、シーラント層がポリオレフィン系樹脂を含む、包装フィルム。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガスバリアフィルム、接着層及びシーラント層をこの順に備え、
前記ガスバリアフィルムが、基材層と、蒸着層と、前記蒸着層と前記接着層との間に設けられ、前記蒸着層を被覆する被覆層とを有し、
前記基材層が、ポリオレフィン系樹脂を含むポリオレフィン系基材層を有し、
前記被覆層の断面において、ナノインデンテーション法により測定される硬さが1.15GPa以下であり、
前記接着層が、ポリオレフィン系接着性樹脂を含む接着性樹脂組成物を、前記ガスバリアフィルムに溶融押出で貼り合わせることによって得られ、
前記シーラント層がポリオレフィン系樹脂を含む、包装フィルム。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
前記被覆層が、ガスバリア性被覆層である、請求項1に記載の包装フィルム。
【請求項3】
前記ポリオレフィン系基材層が延伸フィルムである、請求項1に記載の包装フィルム。
【請求項4】
前記ガスバリアフィルムが、前記蒸着層と前記基材層との間に、ポリウレタン樹脂を含むアンカーコート層をさらに備える、請求項1に記載の包装フィルム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の包装フィルムを備える包装袋。
【請求項6】
請求項5に記載の包装袋と、前記包装袋内に収容される内容物とを備える包装製品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、包装フィルム、包装袋及び包装製品に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、マテリアルリサイクルを容易にする観点から、包装フィルムのモノマテリアル化が進められている。一方、包装フィルムには、ガスバリア性等の機能を保持することも求められる。
これに対し、ポリオレフィン系樹脂を含むポリオレフィン系基材層に蒸着によりガスバリア層を設けてなるガスバリアフィルムと、ポリオレフィン系樹脂を含むポリオレフィン系シーラント層とを、非ポリオレフィン系樹脂を形成し得る接着剤を用いるドライラミネートで貼り合わせた包装フィルムが考えられる。
しかし、このような包装フィルムでは、非ポリオレフィン系樹脂を形成し得る接着剤が用いられるため、包装フィルムのマテリアルリサイクルで得られる再生樹脂の品質が低下する。
そのため、再生樹脂の品質低下を抑制するために、非ポリオレフィン系樹脂を形成し得る接着剤に代えて、無水マレイン酸グラフト重合ポリプロピレンなどのポリオレフィン系の接着性樹脂を含む接着性樹脂組成物を接着層として用いた積層体が知られている(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-049679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1に記載された積層体は、積層体全体に占めるポリオレフィン系樹脂の比率を高くすることができるものの、ガスバリア性の点で未だ改善の余地を有していた。
【0005】
本開示は上記課題に鑑みてなされたものであり、包装フィルム全体に占めるポリオレフィン系樹脂の比率の低下を抑制しつつ、優れたガスバリア性を有することが可能な包装フィルム、包装袋及び包装製品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本開示の一側面は、ガスバリアフィルム、接着層及びシーラント層をこの順に備え、前記ガスバリアフィルムが、基材層と、蒸着層と、前記蒸着層と前記接着層との間に設けられ、前記蒸着層を被覆する被覆層とを有し、前記基材層が、ポリオレフィン系樹脂を含むポリオレフィン系基材層を有し、前記被覆層の断面において、ナノインデンテーション法により測定される硬さが1.15GPa以下であり、前記接着層が、ポリオレフィン系接着性樹脂を含む接着性樹脂組成物を、前記ガスバリアフィルムに溶融押出で貼り合わせることによって得られ、前記シーラント層がポリオレフィン系樹脂を含む、包装フィルムを提供する。
上記包装フィルムによれば、包装フィルム全体に占めるポリオレフィン系樹脂の比率の低下を抑制しつつ、優れたガスバリア性を有することが可能となる。
【0007】
上記効果が得られる理由については、以下のとおりではないかと本開示の発明者らは推測する。
すなわち、ポリオレフィン系接着性樹脂を含む接着性樹脂組成物がガスバリアフィルムに溶融押出で貼り合わされた後、接着性樹脂組成物は、ガスバリアフィルムに接触した時点では高温であるが、その後は、冷却ロールで冷却されて低温になり収縮する。このとき、その収縮応力が蒸着層に直接伝わらず、被覆層を介して間接的に伝わる。また、被覆層の硬さが1.15GPa以下であり、被覆層が十分に軟らかいため、その膨張応力及び収縮応力が被覆層で効果的に緩和される。そのため、蒸着層の膨張及び収縮が抑制され、割れやすい蒸着層が伸縮されることが抑制される。その結果、包装フィルムが優れたガスバリア性を有することが可能となる。
また、ガスバリアフィルムは、十分に軟らかい被覆層を含むため、薄くても効果的に蒸着層の膨張及び収縮を抑制できる。このため、包装フィルム全体に占めるポリオレフィン系樹脂の比率の低下を抑制することができる。
【0008】
上記包装フィルムにおいて、前記被覆層が、ガスバリア性被覆層であることが好ましい。
この場合、包装フィルムのガスバリア性が向上する。また、蒸着層に亀裂等の破損が発生しても、包装フィルムのガスバリア性の低下を抑制することができる。
【0009】
上記包装フィルムにおいて、前記ポリオレフィン系基材層が延伸フィルムであることが好ましい。
この場合、基材層に含まれるポリオレフィン系基材層及び耐熱層の結晶性が向上し、融点を上げることができるため、シーラント層と基材層との間の融点差を大きくすることができ、包装フィルムのヒートシール時に基材層が溶融することを抑制しやすくなる。
【0010】
上記包装フィルムにおいて、前記ガスバリアフィルムが、前記蒸着層と前記基材層との間に、ポリウレタン樹脂を含むアンカーコート層をさらに備えることが好ましい。
この場合、接着性樹脂組成物が、ガスバリアフィルムに溶融押出で貼り合わされた後にポリオレフィン系基材層が収縮しても、ポリウレタン樹脂を含むアンカーコート層により、基材層から蒸着層に伝えられる膨張応力及び収縮応力が緩和されやすくなるため、割れやすい蒸着層が伸縮されることが抑制される。その結果、包装フィルムが優れたガスバリア性を有することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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