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公開番号2025010148
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2024170988,2021517022
出願日2024-09-30,2019-09-26
発明の名称タンパク質発現の増加および/またはハプロ不全障害の治療のための方法および組成物
出願人ケース ウエスタン リザーブ ユニバーシティ,ホワイトヘッド・インスティテュート・フォー・バイオメディカル・リサーチ
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 15/11 20060101AFI20250109BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】非最適コドンを含む遺伝子によってコードされる遺伝子産物の哺乳動物細胞における発現を増加させるための方法を提供する。
【解決手段】方法は、(i)第1の非最適コドンにハイブリダイズするアンチコドンを含み、かつ(ii)アミノ酸でアミノアシル化されることができる、有効量の第1の外因性tRNAを哺乳動物細胞に導入することを含み、前記細胞への前記第1の外因性tRNAの導入が、第1の外因性tRNAを欠く同様の細胞と比較して遺伝子産物の発現を増加させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1の非最適コドンを含む遺伝子によってコードされる遺伝子産物の哺乳動物細胞における発現を増加させる方法であって、(i)前記第1の非最適コドンにハイブリダイズするアンチコドンを含み、かつ(ii)アミノ酸でアミノアシル化されることができる、有効量の第1の外因性tRNAを前記細胞に導入することを含み、前記細胞への前記第1の外因性tRNAの導入が、前記第1の外因性tRNAを欠く同様の細胞と比較して前記遺伝子産物の前記発現を増加させる、方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年9月26日に出願された米国仮出願第62/736,847号の優先権を主張し、その主題は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 2,400 文字)【0002】
本開示は、概して、非最適コドンを含む遺伝子によってコードされる遺伝子産物の発現を増加させるための、かつ/または対象におけるハプロ不全障害を治療するための方法および組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
ハプロ不全は、1つの遺伝子の対立遺伝子が不活性化され、残りの活性対立遺伝子から発現される遺伝子産物の量が適切な遺伝子機能にとって不十分な場合に起こる。多くの障害は、ハプロ不全に関連しているか、またはハプロ不全によって引き起こされる。
【0004】
ハプロ不全障害の一例はドラベ(Dravet)症候群である。ドラベ症候群は、乳児期に始まる、まれで壊滅的な形態の難治性てんかんである。最初に、患者は長期の発作を経験する。2年目には、さらなる型の発作が発生し始め、これは通常、おそらく繰り返しの脳低酸素症が原因で、発達の低下と一致する。これは、言語および運動能力の発達不良につながる。SCN1A(電位依存性ナトリウムチャネルαサブユニットをコードする)、SCN1B(電位依存性ナトリウムチャネルβ1サブユニットをコードする)、SCN2A、SCN3A、SCN9A、GABRG2(γ-アミノ酪酸受容体γ2サブユニットをコードする)、GABRD(γ-アミノ酪酸受容体Δサブユニットコードする)および/またはPCDH19遺伝子における変異は、ドラベ症候群に関連している。
【0005】
例えば、ドラベ症候群は、SCN1A遺伝子における変異によって引き起こされ、1つのSCN1A遺伝子の対立遺伝子が不活性化され、機能的なSCN1A遺伝子産物の量の不足または減少をもたらす。SCN1A遺伝子は通常、ニューロンの電位依存性ナトリウムチャネルαサブユニット、Na(V)1.1をコードする。マウスモデルにおいて、SCN1Aでの機能喪失型変異は、ナトリウム電流の減少をもたらし、海馬のGABA作動性介在ニューロンの興奮性を損なうことが観察されている。
【0006】
したがって、当技術分野において、タンパク質発現を増加させ、ドラベ症候群を含むハプロ不全によって媒介される疾患を治療するための改良された組成物および方法が必要とされる。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、概して、非最適コドンを含む遺伝子によってコードされる遺伝子産物の発現を増加させるための、かつ/または対象におけるハプロ不全障害を治療するための方法および組成物に関する。目的の遺伝子における非最適コドンの存在は、遺伝子から転写されたmRNAの不安定化をもたらし、その遺伝子によってコードされる機能性タンパク質の産生に影響を与え得る。そのような状況では、mRNA転写産物の不安定化は、例えば、非最適コドンにハイブリダイズする特定のアミノアシル化tRNA分子の存在量が、同じアミノ酸でアミノアシル化された細胞内で利用可能な他の異なるtRNAよりも少ない場合に起こり得る。驚くべきことに、他の天然に豊富なtRNAと比較して細胞内のそのようなtRNAの存在量を増加させることは、細胞によって産生される機能性タンパク質の発現および/または量を促進させ得ることが発見されている。遺伝子産物、例えばタンパク質の発現は、遺伝子における非最適コドンをデコードする最小数(例えば、1、2、または3)のtRNAの細胞への導入によって、増加および/または選択的に増加され得る(すなわち、遺伝子産物の発現は、別の遺伝子産物よりもまたはいかなる他の遺伝子産物よりも増加され得る)。
【0008】
同様に、非最適コドンを含む遺伝子を有する対象について、非最適コドンをデコードする有効量のtRNAの対象への投与は、対象における遺伝子からの遺伝子産物の発現を増加させ得る。したがって、対象へのtRNAの投与は、対象における遺伝子産物の不十分な発現によって媒介される疾患、例えば、ハプロ不全障害を治療し得る。さらに、本明細書に記載の方法および組成物の特徴は、それらを、ヒト対象における障害、例えば、ハプロ不全障害の治療における使用に望ましいものにする。例えば、tRNAはサイズが比較的小さく、組換え技術により産生し得、本明細書に記載の方法および組成物は、対立遺伝子が不活性化された変異またはメカニズムに関係なく、ハプロ不全障害を治療し得る。
【0009】
したがって、一態様において、本開示は、第1の非最適コドンを含む遺伝子によってコードされる遺伝子産物の哺乳動物細胞における発現を増加させる方法を提供する。方法は、(i)第1の非最適コドンにハイブリダイズするアンチコドンを含み、かつ(ii)アミノ酸でアミノアシル化されることができる、有効量の第1の外因性tRNAを細胞に導入することを含み、細胞への第1の外因性tRNAの導入は、第1の外因性tRNAを欠く同様の細胞と比較して遺伝子産物の発現を増加させる。
【0010】
特定の実施形態において、遺伝子は、第2の非最適コドンを含み、方法は、(i)第2の非最適コドンにハイブリダイズするアンチコドンを含み、かつii)アミノ酸でアミノアシル化されることができる、有効量の第2の外因性tRNAを細胞に導入することをさらに含み、細胞への第2の外因性tRNAの導入は、第2の外因性tRNAを欠く同様の細胞と比較して遺伝子産物の発現を増加させる。特定の実施形態において、遺伝子は、第3の非最適コドンを含み、方法は、(i)第3の非最適コドンにハイブリダイズするアンチコドンを含み、かつii)アミノ酸でアミノアシル化されることができる、有効量の第3の外因性tRNAを細胞に導入することをさらに含み、細胞への第3の外因性tRNAの導入は、第3の外因性tRNAを欠く同様の細胞と比較して遺伝子産物の発現を増加させる。
(【0011】以降は省略されています)

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