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公開番号
2025009338
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023112270
出願日
2023-07-07
発明の名称
エポキシ系絶縁材料用処理剤
出願人
花王株式会社
代理人
弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類
C09D
9/00 20060101AFI20250110BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】一態様において、エポキシ系絶縁材料の除去加工性に優れる処理剤を提供する。
【解決手段】本開示は、一態様において、有機溶剤(成分A)を含有し、成分Aのハンセン溶解度パラメータ値(HSP値)がδD=17.0、δP=9.0、δH=7.5を中心とする半径10MPa
0.5
の球の範囲内である、エポキシ系絶縁材料用処理剤に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
有機溶剤(成分A)を含有し、
成分Aのハンセン溶解度パラメータ値(HSP値)がδD=17.0、δP=9.0、δH=7.5を中心とする半径10MPa
0.5
の球の範囲内である、エポキシ系絶縁材料用処理剤。
続きを表示(約 670 文字)
【請求項2】
成分Aが、混合有機溶剤であり、前記混合有機溶剤は、HSP値がδD=17.0、δP=9.0、δH=7.5を中心とする半径10MPa
0.5
の球の範囲外である化合物を含む、請求項1に記載の処理剤。
【請求項3】
成分AのHSP値がδD=17.0、δP=9.0、δH=7.5を中心とする半径5MPa
0.5
の球の範囲内である、請求項1又は2に記載の処理剤。
【請求項4】
成分Aは、アミド類、ケトン類及びグリコールエーテル類から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1から3のいずれかに記載の処理剤。
【請求項5】
成分Aは、環状アミド類、環状ケトン類及びジアルキルグリコールエーテル類から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1から4のいずれかに記載の処理剤。
【請求項6】
成分Aは、N-メチル-2-ピロリドン及びイソホロンの少なくとも一方を含む、請求項1から5のいずれかに記載の処理剤。
【請求項7】
水(成分B)をさらに含有し、
成分Bの含有量は、2質量%以上25質量%以下である、請求項1から6のいずれかに記載の処理剤。
【請求項8】
エポキシ系絶縁材料を有する基板からエポキシ系絶縁材料の少なくとも一部を除去及び/又は加工することを含む処理方法であって、
エポキシ系絶縁材料を有する基板に請求項1から7のいずれかに記載の処理剤を接触させることを含む処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、エポキシ系絶縁材料用処理剤及びこれを用いる処理方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータや各種電子デバイスにおいては、低消費電力化、処理速度の高速化、小型化が進み、これらに搭載されるパッケージ基板などの配線は年々微細化が進んでいる。
このような微細配線並びにピラーやバンプといった接続端子形成にはこれまでメタルマスク法が主に用いられてきたが、汎用性が低いことや配線等の微細化への対応が困難になってきたことから、他の新たな方法へと変わりつつある。
新たな方法の一つとして、ドライフィルムレジストをメタルマスクに代えて厚膜樹脂マスクとして使用する方法が知られている。この樹脂マスクは最終的に剥離・除去されるが、その際にアルカリ性の剥離用洗浄剤が使用される。
【0003】
半導体素子は、半導体基板上にレジストを塗布し、露光・現像によりパターンを形成し、次いで該レジストパターンをマスクとし非マスク領域の半導体基板のエッチングを行い、微細回路を形成した後、上記フォトレジストを半導体基板上から剥離して、あるいは同様にして微細回路を形成した後、アッシングを行い残存するレジスト残渣物を半導体基板上から剥離することにより得られる。
例えば、特許文献1には、有機膜パターン(レジストパターン)の加工処理を行う基板処理方法が提案されている。同文献(請求項55等)には、加熱処理後の有機膜パターンを、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類及びグリコールエーテル類から選ばれる少なくとも1種を含む有機溶液を用いて溶解変形処理することが記載されている。
特許文献2には、ポリシランを含有するレジストを使用したパターン形成方法が提案されている。同文献(請求項10等)には、加熱処理後の有機珪素化合物膜を有機溶媒で溶解除去することが記載されている。
特許文献3には、非感光性ポリイミド前駆体とアクリル系モノマーと光開始剤とを含む感光性樹脂を露光、現像して絶縁膜パターンを形成する方法が提案されている。同文献(請求項2等)には、現像にはN-メチル-2-ピロリドン等を含む現像液を用いることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-72059号公報
特開平9-15864号公報
特開平7-84373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
半導体パッケージの高密度化及び高性能化が進んでおり、基板上に絶縁層と金属層とを交互に積層した多層基板が用いられるようになってきている。多層基板の製造過程において、未硬化(硬化前)の絶縁層を加工処理することがある。多層基板には複数層の絶縁層が含まれているため、絶縁層を加工しやすい処理剤が望まれる。また、近年では、絶縁層にエポキシ系絶縁材料が使用されるようになってきており、エポキシ系絶縁材料を効率よく除去して加工しやすい処理剤、とりわけ、未硬化(硬化前)のエポキシ系絶縁材料の除去加工性に優れた処理剤が求められている。
【0006】
そこで、本開示は、エポキシ系絶縁材料の除去加工性に優れる処理剤を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、一態様において、有機溶剤(成分A)を含有し、成分Aのハンセン溶解度パラメータ値(HSP値)がδD=17.0、δP=9.0、δH=7.5を中心とする半径10MPa
0.5
の球の範囲内である、エポキシ系絶縁材料用処理剤に関する。
【0008】
本開示は、一態様において、本開示の処理剤を用いて、エポキシ系絶縁材料を有する基板からエポキシ系絶縁材料の少なくとも一部を除去及び/又は加工することを含む処理方法であって、エポキシ系絶縁材料を有する基板に本開示の処理剤を接触させることを含む処理方法に関する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、エポキシ系絶縁材料の除去加工性に優れる処理剤を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、特定のHSP値を有する有機溶剤を用いることで、基板上のエポキシ系絶縁材料を効率よく除去でき、エポキシ系絶縁材料の加工がしやすくなるという知見に基づく。
(【0011】以降は省略されています)
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