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公開番号
2025008440
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023110615
出願日
2023-07-05
発明の名称
双方向トルクリミッタ
出願人
株式会社オリジン
代理人
弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類
F16D
43/20 20060101AFI20250109BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】部品点数が少なく且つ組立容易な新規の双方向トルクリミッタ、殊に接続された2つの部材の一方から回転トルクが付加された際に回転を開始する回転トルクの大きさと他方から回転トルクが付加された際に回転を開始する回転トルクの大きさとを変化させることができる双方向トルクリミッタを提供すること。
【解決手段】内側コイルばね76及び外側コイルばね82を共通のリング部材10の内周面及び外周面に夫々装着する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
固定のハウジングと、前記ハウジング内で共通の中心軸を有する、片側部材と、他側部材と、円筒形状のリング部材とを具備し、
前記片側部材には軸方向に延びる片側係止片が、前記他側部材には軸方向に延びる他側係止片が夫々形成され、前記片側係止片及び前記他側係止片は、周方向に2つの間隙が存在するよう、組み合わされて配置されており、
前記リング部材の内周面には内側コイルばねが装着され、自由状態における前記内側コイルばねの外径は前記リング部材の内径よりも大きく、前記内側コイルばねは比較的小さな力で前記リング部材に密接せしめられていて、前記内側コイルばねは周方向の異なる角度位置に2つの内側フック部を備え、前記2つの内側フック部の各々は前記2つの間隙の各々に挿入されており、
前記リング部材の外周面には外側コイルばねが装着され、自由状態における前記外側コイルばねの内径は前記リング部材の外径よりも小さく、前記外側コイルばねは比較的大きな力で前記リング部材に密接せしめられていて、前記外側コイルばねは周方向の異なる角度位置に2つの外側フック部を備え、前記2つの外側フック部の各々は前記ハウジングの内周面に形成された凹部に挿入されており、
前記片側部材に回転トルクが付加されると、前記2つの内側フック部のいずれかが前記片側係止片により前記内側コイルばねが拡径する方向に押されると共に、前記2つの外側フック部のいずれかが前記凹部にて前記ハウジングにより前記外側コイルばねが拡径する方向に押され、前記片側部材は前記内側コイルばね及び前記リング部材と一体となって前記外側コイルばねによる比較的大きな制動トルクに抗して回転して前記他側部材に回転を伝達する一方、
前記他側部材に回転トルクが付加されると、前記2つの内側フック部のいずれかが前記他側係止片により前記内側コイルばねが縮径する方向に押されると共に、前記2つの外側フック部のいずれかが前記凹部にて前記ハウジングにより前記外側コイルばねが拡径する方向に押され、前記リング部材が前記外側コイルばねによって保持された状態で、前記他側部材は前記内側コイルばねによる比較的小さな制動トルクに抗して前記内側コイルばねと共に前記リング部材に対して回転して前記片側部材に回転を伝達する、双方向トルクリミッタ。
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【請求項2】
前記片側係止片及び前記他側係止片の断面は共に前記中心軸周りに延在する円弧形状である、請求項1に記載の双方向トルクリミッタ。
【請求項3】
前記片側係止片における軸方向両側端部の周方向端部には夫々切欠きが形成されていて、前記片側係止片の周方向端面は前記切欠きが形成されている切欠き端面と前記切欠きが形成されていない非切欠き端面とに区画され、
前記片側部材が回転したときは、前記切欠き端面が前記2つの内側フック部のいずれかを押すと共に前記非切欠き端面が前記他側係止片の周方向端面を押して、前記切欠き端面により押された前記2つの内側フック部のいずれかは前記他側係止片の周方向端面から離隔する一方、前記他側部材が回転したときは、前記他側係止片の周方向端面が前記2つの内側フック部のいずれかと共に前記片側部材の前記非切欠き端面を押して、前記他側係止片により押された前記2つの内側フック部のいずれかは前記片側係止片の前記切欠き端面から離隔する、請求項2に記載の双方向トルクリミッタ。
【請求項4】
前記ハウジングには前記リング部材の軸方向両端部が遊嵌される円環形状の溝が設けられている、請求項1に記載の双方向トルクリミッタ。
【請求項5】
前記片側部材、前記他側部材、前記リング部材、前記内側コイルばね及び前記外側コイルばねは金属製であるが、前記ハウジングは合成樹脂製である、請求項1に記載の双方向トルクリミッタ。
【請求項6】
固定部材と、共通の中心軸を有する、片側部材と、他側部材と、円筒形状のリング部材とを具備し、
前記片側部材には軸方向に延びる片側係止片が、前記他側部材には軸方向に延びる他側係止片が夫々形成され、前記片側係止片及び前記他側係止片は、周方向に2つの間隙が存在するよう、組み合わされて配置されており、
前記リング部材の外周面には外側コイルばねが装着され、自由状態における前記外側コイルばねの内径は前記リング部材の外径よりも小さく、前記外側コイルばねは比較的小さな力で前記リング部材に密接せしめられていて、前記外側コイルばねは周方向の異なる角度位置に2つの外側フック部を備え、前記2つの外側フック部の各々は前記2つの間隙の各々に挿入されており、
前記リング部材の内周面には内側コイルばねが装着され、自由状態における前記内側コイルばねの外径は前記リング部材の内径よりも大きく、前記内側コイルばねは比較的大きな力で前記リング部材に密接せしめられていて、前記内側コイルばねは周方向の異なる角度位置に2つの内側フック部を備え、前記2つの内側フック部の各々は前記固定部材に設けられた係止手段に係止自在であり、
前記片側部材に回転トルクが付加されると、前記2つの外側フック部のいずれかが前記片側係止片により前記外側コイルばねが縮径する方向に押されると共に、前記2つの内側フック部のいずれかが前記係止手段により前記内側コイルばねが縮径する方向に押され、前記片側部材は前記外側コイルばね及び前記リング部材と一体となって前記内側コイルばねによる比較的大きな制動トルクに抗して回転して前記他側部材に回転を伝達する一方、
前記他側部材に回転トルクが付加されると、前記2つの外側フック部のいずれかが前記他側係止片により前記外側コイルばねが拡径する方向に押されると共に、前記2つの内側フック部のいずれかが前記係止手段により前記内側コイルばねが縮径する方向に押され、前記リング部材が前記内側コイルばねによって保持された状態で、前記他側部材は前記外側コイルばねによる比較的小さな制動トルクに抗して前記外側コイルばねと共に前記リング部材に対して回転して前記片側部材に回転を伝達する、双方向トルクリミッタ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は双方向トルクリミッタ、殊に接続された2つの部材の一方から回転トルクが付加された際に回転を開始する回転トルクの大きさと他方から回転トルクが付加された際に回転を開始する回転トルクの大きさとを変化させることができる双方向トルクリミッタに関する。
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【背景技術】
【0002】
上記した双方向トルクリミッタの一例として、本願の出願人による下記特許文献1に示すとおりの双方向トルクリミッタが存在する(以下では、この双方向トルクリミッタのことを「先行双方向トルクリミッタ」と称すことがある)。先行双方向トルクリミッタは、固定のハウジングと、ハウジング内で共通の中心軸を有する、片側部材と、他側部材と、外輪と、内輪とを具備している。片側部材には軸方向に延びる片側係止片が、他側部材には軸方向に延びる他側係止片が夫々形成され、片側係止片及び他側係止片は、周方向に2つの間隙が存在するよう、組み合わされて配置されている。外輪の外周面には外側コイルばねが装着されている。自由状態における外側コイルばねの内径は外輪の外径よりも小さく、外側コイルばねは比較的小さな力で外輪に密接せしめられている。外側コイルばねが外輪に密接することによって生じるトルクを外側保持トルクと称すると、かかる外側保持トルクは比較的小さい。外側コイルばねは周方向の異なる角度位置に2つの外側フック部を備え、2つの外側フック部の各々は上記した2つの間隙の各々に挿入されている。内輪の外周面には内側コイルばねが装着されている。自由状態における内側コイルばねの内径は内輪の外径よりも小さく、内側コイルばねは比較的大きな力で内輪に密接せしめられている。内側コイルばねが内輪に密接することによって生じるトルクを内側保持トルクと称すると、かかる内側保持トルクは比較的大きい。内側コイルばねは周方向の異なる角度位置に2つの内側フック部を備え、2つの内側フック部の各々は外輪の内周面に形成されたフック溝に挿入されている。
【0003】
そして、片側部材に回転トルクが付加されると、片側係止片が2つの外側フック部のうちの一方を外側コイルばねが拡径する方向に押す。外側コイルばねは外輪の外周面に装着されていることから、外輪は外側コイルばねと共に回転しようとして、内側コイルばねが備える2つの内側フック部のうちの一方を内側コイルばねが拡径する方向に押す。このとき、外側保持トルクは内側保持トルクよりも小さいことから、片側部材に付加された上記回転トルクが外側保持トルクよりも大きい場合には、内側コイルばねが内輪に対して滑るよりも先に外側コイルばねが外輪に対して滑る。つまり、内側コイルばねが内輪に対して回転を開始するよりも先に、従って外輪は内側コイルばねによって保持された状態で、外側コイルばねが外輪に対して回転を開始する。そして、片側係止片によって押された外側フック部が他側係止片に当接した後は、片側係止片が外側フック部を介して他側係止片を押して、片側部材と外側コイルばねと他側部材とは一体となって回転する。つまり、片側部材に付加された回転が他側部材に伝達される。なお、片側部材に付加された上記回転トルクが外側保持トルクよりも小さい場合には片側部材は回転せず外側保持トルクにより保持される。
【0004】
一方、他側部材に回転トルクが付加されると、他側係止片が2つの外側フック部のうちの一方を外側コイルばねが縮径する方向に押す。これにより、外側コイルばねと外輪との密接は増強され、外輪は外側コイルばねと一体となって回転しようとする。外側コイルばねは外輪の外周面に装着されていることから、外輪は外側コイルばねと共に回転しようとして、内側コイルばねが備える2つの内側フック部のうちの一方を内側コイルばねが拡径する方向に押す。そのため、他側部材に付加された上記回転トルクが内側保持トルクより大きいと、内側コイルばねが内輪に対して滑る。つまり、内側コイルばねが内輪に対して回転を開始し、他側部材と外側コイルばねと外輪と内側コイルばねとが一体となって内輪に対して回転する。そして、他側係止片によって押された外側フック部が片側係止片に当接した後は、他側係止片が外側フック部を介して片側係止片を押して、他側部材と外側コイルばねと片側部材と(更に外輪と内側コイルばねと)は一体となって回転する。つまり、他側部材に付加された回転が片側部材に伝達される。なお、他側部材に付加された上記回転トルクが内側保持トルクよりも小さい場合には他側部材は回転せず内側保持トルクにより保持される。
【0005】
つまり、先行双方向トルクリミッタにあっては、片側部材から他側部材に回転トルクを伝達するときと、他側部材から片側部材に回転トルクを伝達するときとで滑り出す、つまり回転を開始する回転トルクの大きさが異なり、前者の方が後者よりも小さく設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6967687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
而して、上記特許文献1に示された双方向トルクリミッタにあっては、部品点数が多く、組立工程や重量、更にコストの点で改善の余地がある。また、内輪の外周面に装着された内側コイルばねの内側フック部を外輪の内周面に形成されたフック溝に挿入する際に位置合わせをする必要があり、組立工程が煩雑である。
【0008】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、先行双方向トルクリミッタの構造を見直して、これよりも部品点数が少なく且つ組立容易な新規の双方向トルクリミッタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、上記主たる技術的課題を解決する双方向トルクリミッタとして、固定のハウジングと、前記ハウジング内で共通の中心軸を有する、片側部材と、他側部材と、円筒形状のリング部材とを具備し、
前記片側部材には軸方向に延びる片側係止片が、前記他側部材には軸方向に延びる他側係止片が夫々形成され、前記片側係止片及び前記他側係止片は、周方向に2つの間隙が存在するよう、組み合わされて配置されており、
前記リング部材の内周面には内側コイルばねが装着され、自由状態における前記内側コイルばねの外径は前記リング部材の内径よりも大きく、前記内側コイルばねは比較的小さな力で前記リング部材に密接せしめられていて、前記内側コイルばねは周方向の異なる角度位置に2つの内側フック部を備え、前記2つの内側フック部の各々は前記2つの間隙の各々に挿入されており、
前記リング部材の外周面には外側コイルばねが装着され、自由状態における前記外側コイルばねの内径は前記リング部材の外径よりも小さく、前記外側コイルばねは比較的大きな力で前記リング部材に密接せしめられていて、前記外側コイルばねは周方向の異なる角度位置に2つの外側フック部を備え、前記2つの外側フック部の各々は前記ハウジングの内周面に形成された凹部に挿入されており、
前記片側部材に回転トルクが付加されると、前記2つの内側フック部のいずれかが前記片側係止片により前記内側コイルばねが拡径する方向に押されると共に、前記2つの外側フック部のいずれかが前記凹部にて前記ハウジングにより前記外側コイルばねが拡径する方向に押され、前記片側部材は前記内側コイルばね及び前記リング部材と一体となって前記外側コイルばねによる比較的大きな制動トルクに抗して回転して前記他側部材に回転を伝達する一方、
前記他側部材に回転トルクが付加されると、前記2つの内側フック部のいずれかが前記他側係止片により前記内側コイルばねが縮径する方向に押されると共に、前記2つの外側フック部のいずれかが前記凹部にて前記ハウジングにより前記外側コイルばねが拡径する方向に押され、前記リング部材が前記外側コイルばねによって保持された状態で、前記他側部材は前記内側コイルばねによる比較的小さな制動トルクに抗して前記内側コイルばねと共に前記リング部材に対して回転して前記片側部材に回転を伝達する、双方向トルクリミッタが提供される。
【0010】
好ましくは、前記片側係止片及び前記他側係止片の断面は共に前記中心軸周りに延在する円弧形状である。この場合には、前記片側係止片における軸方向両側端部の周方向端部には夫々切欠きが形成されていて、前記片側係止片の周方向端面は前記切欠きが形成されている切欠き端面と前記切欠きが形成されていない非切欠き端面とに区画され、前記片側部材が回転したときは、前記切欠き端面が前記2つの内側フック部のいずれかを押すと共に前記非切欠き端面が前記他側係止片の周方向端面を押して、前記切欠き端面により押された前記2つの内側フック部のいずれかは前記他側係止片の周方向端面から離隔する一方、前記他側部材が回転したときは、前記他側係止片の周方向端面が前記2つの内側フック部のいずれかと共に前記片側部材の前記非切欠き端面を押して、前記他側係止片により押された前記2つの内側フック部のいずれかは前記片側係止片の前記切欠き端面から離隔するのがよい。前記ハウジングには前記リング部材の軸方向両端部が遊嵌される円環形状の溝が設けられているのがよい。好適には、前記片側部材、前記他側部材、前記リング部材、前記内側コイルばね及び前記外側コイルばねは金属製であるが、前記ハウジングは合成樹脂製である。
(【0011】以降は省略されています)
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