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公開番号
2025004566
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-15
出願番号
2023104334
出願日
2023-06-26
発明の名称
溶接トーチ及び溶接トーチの冷却方法
出願人
株式会社神戸製鋼所
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
B23K
9/29 20060101AFI20250107BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約
【課題】簡易且つ低コストな構成によって効率的に冷却できる、溶接トーチと、溶接トーチの冷却方法と、を提供する。
【解決手段】チップ部材が取付けられるトーチ銃身部と、外装体と、を備え、トーチ銃身部は、銃身外筒と、銃身内筒を有し、銃身内筒の外周面には、冷却水の、供給路と、回収路と、が形成され、銃身内筒は、内筒露出部を有し、内筒露出部の外周面の基端側には、供給側開口部と、回収側開口部と、が形成され、内筒露出部の軸方向先端側に、チップボディとの接続部を設け、接続部は、チップボディが前記内筒露出部の外周側を覆うように接続され、外筒体の内側に、少なくとも接続部、供給側開口部及び回収側開口部を配置し、外筒体とチップボディとの間、及び外筒体と銃身外筒との間を密閉するシール部を設ける、溶接トーチ。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
ガスシールドアーク溶接に用いられる溶接トーチであって、
前記溶接トーチは、
先端側にチップボディが取付けられるトーチ銃身部と、
前記トーチ銃身部を外装するようにして前記トーチ銃身部側に取付けられる外筒体と、
を備え、
前記トーチ銃身部は、銃身外筒と、前記銃身外筒に内挿される銃身内筒を有し、
前記銃身内筒の外周面には、前記銃身外筒との間で冷却水を供給する供給路と、前記銃身外筒との間で冷却水を回収する回収路と、が形成され、
前記銃身内筒は、前記銃身外筒よりも軸方向先端側に延在する内筒露出部を有し、
前記内筒露出部の外周面の基端側には、前記供給路の軸方向先端側の供給側開口部と、前記回収路の軸方向先端側の回収側開口部と、が形成され、
前記チップボディの後端側に、前記内筒露出部の軸方向先端側が接続される接続部を設け、
前記接続部は、前記内筒露出部の外周側を覆うように形成され、
前記外筒体は、少なくとも前記接続部、前記供給側開口部及び前記回収側開口部を内装する内装部を有し、
前記内装部に、前記外筒体と前記チップボディとの間、及び前記外筒体と前記銃身外筒との間を密閉するシール部が設けられた、
溶接トーチ。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記シール部は、少なくとも、絶縁体と、防水部材とを有し、
前記防水部材は、前記絶縁体の外周面と、前記絶縁体の径方向外側に配置される前記外筒体との間、又は、前記絶縁体の内周面と、前記絶縁体の径方向内側に配置される前記チップボディ又は前記銃身外筒との間を密閉する、
請求項1に記載の溶接トーチ。
【請求項3】
前記トーチ銃身部に挿通されて、該トーチ銃身部に設けられた規制部により先端側への軸方向の移動が規制される筒状の取付体を有し、
前記外筒体は、前記規制部より軸方向先端側で、前記取付体に締結されることで、前記チップボディ及び前記トーチ銃身部に外装された状態で軸方向の移動が規制される、
請求項1に記載の溶接トーチ。
【請求項4】
前記チップボディは、第1の内径を有する偏心ガイド部と、前記偏心ガイド部に挿通された溶接ワイヤを径方向に偏心させるワイヤ押付部と、を有し、
前記チップボディの軸方向先端側に接続されるコンタクトチップは、先端に形成された先端開口部から後端開口部まで軸方向に沿って形成されて、前記溶接ワイヤをガイドするガイド孔が設けられ、
前記ガイド孔は、前記第1の内径よりも径が小さい第2の内径を有する、
請求項1~3の何れか1項に記載の溶接トーチ。
【請求項5】
前記偏心ガイド部の基端側に、第3の内径を有する基端ガイド部を備え、
前記第3の内径は、前記第1の内径よりも径が小さく、前記第2の内径よりも径が大きい、
請求項4に記載の溶接トーチ。
【請求項6】
前記ワイヤ押付部は、少なくとも、前記溶接ワイヤと接触する押当部材と、前記溶接ワイヤへ前記押当部材を押し当てるための弾性部材と、を有し、
前記押当部材を、球状部材とし、
前記弾性部材を、板バネ状部材とする、
請求項4に記載の溶接トーチ。
【請求項7】
前記チップボディは、前記接続部が設けられるボディ後部と、前記ボディ後部の前端側に着脱可能に取付けられるボディ前部と、を有する、
請求項1に記載の溶接トーチ。
【請求項8】
前記チップボディに金属性のオリフィスを設ける、
請求項1に記載の溶接トーチ。
【請求項9】
前記オリフィスは、軸方向先端側に延在し、前記チップボディの外周面を覆う円筒状のカバー体を有する、
請求項8に記載の溶接トーチ。
【請求項10】
ガスシールドアーク溶接に用いられる溶接トーチの冷却方法であって、
前記溶接トーチは、
先端側にチップボディが取付けられるトーチ銃身部と、
前記トーチ銃身部を外装するようにして前記トーチ銃身部側に取付けられる外筒体と、
を備え、
前記トーチ銃身部は、銃身外筒と、前記銃身外筒に内挿される銃身内筒を有し、
前記銃身内筒の外周面には、前記銃身外筒との間で冷却水を供給する供給路と、前記銃身外筒との間で冷却水を回収する回収路と、が形成され、
前記銃身内筒は、前記銃身外筒よりも軸方向先端側に延在する内筒露出部を有し、
前記内筒露出部の外周面の基端側には、前記供給路の軸方向先端側の供給側開口部と、前記回収路の軸方向先端側の回収側開口部と、が形成され、
前記内筒露出部の軸方向先端側に、前記チップボディとの接続部を設け、
前記接続部は、前記チップボディが前記内筒露出部の外周側を覆うように接続され、
前記外筒体は、少なくとも前記接続部、前記供給側開口部及び前記回収側開口部を内装する内装部を有し、
前記内装部に、前記外筒体と前記チップボディとの間、及び前記外筒体と前記銃身外筒との間を密閉するシール部が設けられ、
前記内装部に前記供給側開口部から供給される冷却水が供給される供給工程と、
前記冷却水によって前記接続部が冷却される冷却工程と、
前記内装部を冷却した前記冷却水が前記回収側開口部から回収される回収工程と、
を有する、
溶接トーチの冷却方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接トーチと、該溶接トーチの冷却方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
通常、溶接時に適用する溶接電流が高くなるとアークの放射熱が高くなるため、溶接トーチ自体の温度が上昇する。特に、アーク発生位置に近い溶接トーチ先端側のコンタクトチップや、ノズルの温度は著しく上昇する。溶接トーチの温度が高くなると、コンタクトチップの摩耗量やノズルに付着するスパッタ量が増える虞がある。また、コンタクトチップとチップボディを連結する締結部が焼き付く虞がある。このため、従来から溶接トーチに水冷機構を設けて、溶接トーチを効率的に冷却する構成が開示されている。
【0003】
特許文献1には、チップボディ及びノズルの内部に冷却用の往路通水路、及び復路通水路を形成することで、溶接トーチの軸方向先端側まで冷却水を循環させる溶接トーチが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-93270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の溶接トーチは、チップボディやノズルの軸方向先端側まで冷却水を循環させることができるものであるが、消耗品であるチップボディやノズルの構造が複雑になるためコストが高くなる。また、チップボディの内部に冷却用の空洞が形成されるため、チップボディに対し、他の特殊な機構を設けるための加工ができなくなり、汎用性も低くなるという課題がある。
【0006】
本発明は、上記状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、構造がシンプル且つ低コストな構成によって効率的に冷却でき、汎用性の高い溶接トーチと、溶接トーチの冷却方法と、を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) ガスシールドアーク溶接に用いられる溶接トーチであって、
前記溶接トーチは、
先端側にチップボディが取付けられるトーチ銃身部と、
前記トーチ銃身部を外装するようにして前記トーチ銃身部側に取付けられる外筒体と、
を備え、
前記トーチ銃身部は、銃身外筒と、前記銃身外筒に内挿される銃身内筒を有し、
前記銃身内筒の外周面には、前記銃身外筒との間で冷却水を供給する供給路と、前記銃身外筒との間で冷却水を回収する回収路と、が形成され、
前記銃身内筒は、前記銃身外筒よりも軸方向先端側に延在する内筒露出部を有し、
前記内筒露出部の外周面の基端側には、前記供給路の軸方向先端側の供給側開口部と、前記回収路の軸方向先端側の回収側開口部と、が形成され、
前記チップボディの後端側に、前記内筒露出部の軸方向先端側が接続される接続部を設け、
前記接続部は、前記内筒露出部の外周側を覆うように形成され、
前記外筒体は、少なくとも前記接続部、前記供給側開口部及び前記回収側開口部を内装する内装部を有し、
前記内装部に、前記外筒体と前記チップボディとの間、及び前記外筒体と前記銃身外筒との間を密閉するシール部が設けられた、
溶接トーチ。
(2)前記シール部は、少なくとも、絶縁体と、防水部材とを有し、
前記防水部材は、前記絶縁体の外周面と、前記絶縁体の径方向外側に配置される前記外筒体との間、又は、前記絶縁体の内周面と、前記絶縁体の径方向内側に配置される前記チップボディ又は前記銃身外筒との間を密閉する、
(1)に記載の溶接トーチ。
(3) 前記トーチ銃身部に挿通されて、該トーチ銃身部に設けられた規制部により先端側への軸方向の移動が規制される筒状の取付体を有し、
前記外筒体は、前記規制部より軸方向先端側で、前記取付体に締結されることで、前記チップボディ及び前記トーチ銃身部に外装された状態で軸方向の移動が規制される、
(1)に記載の溶接トーチ。
(4) 前記チップボディは、第1の内径を有する偏心ガイド部と、前記偏心ガイド部に挿通された溶接ワイヤを径方向に偏心させるワイヤ押付部と、を有し、
前記チップボディの軸方向先端側に接続されるコンタクトチップは、先端に形成された先端開口部から後端開口部まで軸方向に沿って形成されて、前記溶接ワイヤをガイドするガイド孔が設けられ、
前記ガイド孔は、前記第1の内径よりも径が小さい第2の内径を有する、
(1)~(3)の何れか1つに記載の溶接トーチ。
(5) 前記偏心ガイド部の基端側に、第3の内径を有する基端ガイド部を備え、
前記第3の内径は、前記第1の内径よりも径が小さく、前記第2の内径よりも径が大きい、
(4)に記載の溶接トーチ。
(6) 前記ワイヤ押付部は、少なくとも、前記溶接ワイヤと接触する押当部材と、前記溶接ワイヤへ前記押当部材を押し当てるための弾性部材と、を有し、
前記押当部材を、球状部材とし、
前記弾性部材を、板バネ状部材とする、
(4)に記載の溶接トーチ。
(7) 前記チップボディは、前記接続部が設けられるボディ後部と、前記ボディ後部の前端側に着脱可能に取付けられるボディ前部と、を有する、
(1)に記載の溶接トーチ。
(8)前記チップボディに金属性のオリフィスを設ける、
(1)に記載の溶接トーチ。
(9) 前記オリフィスは、軸方向先端側に延在し、前記チップボディの外周面を覆う円筒状のカバー体を有する、
(8)に記載の溶接トーチ。
(10) ガスシールドアーク溶接に用いられる溶接トーチの冷却方法であって、
前記溶接トーチは、
先端側にチップボディが取付けられるトーチ銃身部と、
前記トーチ銃身部を外装するようにして前記トーチ銃身部側に取付けられる外筒体と、
を備え、
前記トーチ銃身部は、銃身外筒と、前記銃身外筒に内挿される銃身内筒を有し、
前記銃身内筒の外周面には、前記銃身外筒との間で冷却水を供給する供給路と、前記銃身外筒との間で冷却水を回収する回収路と、が形成され、
前記銃身内筒は、前記銃身外筒よりも軸方向先端側に延在する内筒露出部を有し、
前記内筒露出部の外周面の基端側には、前記供給路の軸方向先端側の供給側開口部と、前記回収路の軸方向先端側の回収側開口部と、が形成され、
前記内筒露出部の軸方向先端側に、前記チップボディとの接続部を設け、
前記接続部は、前記チップボディが前記内筒露出部の外周側を覆うように接続され、
前記外筒体は、少なくとも前記接続部、前記供給側開口部及び前記回収側開口部を内装する内装部を有し、
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、チップボディの後端を延ばして銃身内筒部の軸方向先端側を覆う接続部を形成するシンプル且つ低コストな構成で、チップボディを効率的に冷却できる。また、チップボディの軸方向中途部に特殊な加工がされたチップボディにも接続部を適用できるため、汎用性も高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明を適用した溶接トーチが用いられる溶接ロボットの概略側面図である。
図2は、本発明を適用した溶接トーチを示した平面図である。
図3は、本発明を適用した溶接トーチを示した側面図である。
図4は、本発明を適用した溶接トーチの分解斜視図である。
図5は、冷却水の循環路を示した溶接トーチのA-A断面図である。
図6は、強制通電機構を示した溶接トーチのB-B断面図である。
図7は、ワイヤ押付部を示した断面図である。
図8は、チップボディの別実施例を示した中央横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明を適用した溶接トーチの構成を説明する。なお、各図は、本発明の説明のために作成されたものであり、本発明の実施形態は、図示の内容に限らない。
(【0011】以降は省略されています)
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