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公開番号2024151181
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-24
出願番号2023064361
出願日2023-04-11
発明の名称工作機械用の主軸装置
出願人津田駒工業株式会社
代理人
主分類B23B 19/02 20060101AFI20241017BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】先端部に回転対象部材が取り付けられる主軸であって前記先端部がフレームの一端側となるようにフレームに対し回転可能に支持された主軸と、フレームに対し固定的に設けられるディストリビュータ及び主軸に対し相対回転不能に設けられるシャフトから成るロータリジョイントとを備える工作機械用の主軸装置において、シール部材を交換するための作業を容易に行うことができる構成を提供する。
【解決手段】ロータリジョイントを、主軸の軸線方向に連続する第1ロータリジョイント部及び第2ロータリジョイント部から成るものとする。そして、第1ロータリジョイント部がフレームの他端側であると共に軸状の第1ディストリビュータ及び筒状の第1シャフトで構成され、一方で、第2ロータリジョイント部が筒状の第2ディストリビュータ及び軸状の第2シャフトで構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
先端部に回転対象部材が取り付けられる主軸であって前記先端部がフレームの一端側となるように前記フレームに対し回転可能に支持された主軸と、前記フレームに対し固定的に設けられるディストリビュータ及び前記主軸に対し相対回転不能に設けられるシャフトから成るロータリジョイントとを備える工作機械用の主軸装置において、
前記ロータリジョイントは、第1ロータリジョイント部及び第2ロータリジョイント部から成り、
前記第1ロータリジョイント部は、軸状の主体部を主体とすると共に前記主体部の端部にフランジ部を有する第1ディストリビュータであって前記主体部が前記フレームに収容されるかたちで前記フランジ部において前記フレームの他端側の端面に対し取り付けられる第1ディストリビュータ、及び前記主体部に嵌め合わされる筒状の第1シャフトで構成され、
前記第2ロータリジョイント部は、前記主体部の軸線方向において前記フランジ部側とは反対側で前記主体部に対し連続するように設けられると共に同心状態で設けられる筒状の第2ディストリビュータであって外径が前記主体部の外径以下である第2ディストリビュータ、及び前記第2ディストリビュータが嵌め合わされる軸状の第2シャフトで構成されている
ことを特徴とする工作機械用の主軸装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、先端部に回転対象部材が取り付けられる主軸であって前記先端部がフレームの一端側となるように前記フレームに対し回転可能に支持された主軸と、前記フレームに対し固定的に設けられるディストリビュータ及び前記主軸に対し相対回転不能に設けられるシャフトから成るロータリジョイントとを備える工作機械用の主軸装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
工作機械用の主軸装置としては、例えば、ワークの加工のためにそのワークが設置される回転対象部材としてのテーブルの角度位置を割り出すように構成された回転テーブル装置がある。その回転テーブル装置は、そのテーブルが先端部に取り付けられた主軸を備えている。そして、その回転テーブル装置においては、主軸は、前記先端部がフレームの一端側となる向きで、フレームに形成された収容孔内に収容されると共に、その収容孔内で軸受を介して回転可能に支持されている。なお、テーブル上には、加工対象であるワークを保持するための治具等が設けられる。
【0003】
また、回転テーブル装置には、回転駆動されるテーブル上の治具等に作動流体を供給するためのロータリジョイントが備えられている。そのロータリジョイントは、フレームに対し固定的に設けられるディストリビュータと、主軸に対し相対回転不能に設けられるシャフトとから成っている。なお、ディストリビュータとシャフトとは、一方が軸状に形成されると共に他方が筒状に形成され、軸状の一方に対し筒状の他方が外側において摺動可能に嵌め合わされるかたちで設けられている。その上で、両者間には、前記一方に形成された流路と前記他方に形成された流路とを連通させるための連通流路であって、両者の摺接面のそれぞれに周方向に亘って形成された溝から成る連通流路が形成されている。
【0004】
その上で、そのロータリジョイントにおいては、その連通流路からのディストリビュータとシャフトとの間での作動流体の漏れを防止するために、各連通流路の両側にシール部材が設けられている。但し、一般的なロータリジョイントにおいては、そのシール部材は、ディストリビュータ及びシャフトのうちの外側となる筒状の前記他方に設けられている。そして、そのようなロータリジョイントを備えた回転テーブル装置として、特許文献1に開示された装置(以下、「従来装置」と言う。)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2002-18678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ロータリジョイントにおいては、その使用状態や期間等によってシール部材が劣化するため、そのシール部材を定期的に交換する必要がある。そのシール部材の交換について、従来装置においては、内側に設けられた軸状のディストリビュータがフレームから取り外せる構成となっていることから、そのディストリビュータをフレームから取り外すことで、シール部材を交換することができる。すなわち、そのディストリビュータをフレームから取り外すことにより、外側に設けられた筒状のシャフトの内周面が露出され、その内周面に設けられたシール部材も露出された状態となるため、その状態とすることで、シール部材の交換が可能となる。
【0007】
しかし、従来装置においては、ロータリジョイントは、主軸の軸線方向において装置の大部分を占める寸法(長さ)を有するものとなっている。このように、ロータリジョイントがその軸線方向において大きい寸法を有するものである場合、ディストリビュータを取り外すことで開口側となるシャフトの一端側からでは、その一端側とは反対の端部側(奥側)に位置するシール部材には手が届きにくいため、そのシール部材の交換作業は非常に大変さを伴うものとなる。
【0008】
一方で、従来装置においては、シャフトもフレームから取り外すことが可能となっている。そのように、シール部材が設けられているシャフトを装置から取り外すことができれば、シール部材の交換作業が装置外で行えるため、その交換作業は、装置上で行う場合と比べ、容易に行うことができる。しかし、その場合には、前記のようにディストリビュータを装置から取り外すのに加え、シャフトを装置から取り外す作業も行わなければならず、更には、シール部材の交換後にシャフトを装置に取り付ける作業も加わるため、その場合の作業は、非常に煩雑且つ手間の掛かるものとなってしまう。
【0009】
以上のような実情を鑑み、本発明は、ロータリジョイントを備える工作機械用の主軸装置において、シール部材を交換するための作業を容易に行うことができる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、先端部に回転対象部材が取り付けられる主軸であって前記先端部がフレームの一端側となるように前記フレームに対し回転可能に支持された主軸と、前記フレームに対し固定的に設けられるディストリビュータ及び前記主軸に対し相対回転不能に設けられるシャフトから成るロータリジョイントとを備える工作機械用の主軸装置を前提とする。
(【0011】以降は省略されています)

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