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公開番号2025101979
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219110
出願日2023-12-26
発明の名称工作機械
出願人株式会社FUJI
代理人個人
主分類B23Q 7/04 20060101AFI20250701BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】作業ロボットを機内に備えた工作機械を提供すること。
【解決手段】機体幅方向の一方においてベッドに固定された固定側主軸装置と、主軸同士が前記固定側主軸装置と同軸になるように対向配置され、前記ベッドに対して主軸方向に移動可能に組付けられた可動側主軸装置と、前記可動側主軸装置を挟んで前記主軸と直交する方向に配置され、工具が取り付けられたタレット刃物台が、前記主軸に対して平行方向および直交方向に移動するように構成された、前記可動側主軸装置より高い位置の上側タレット装置および、前記可動側主軸装置より低い位置の下側タレット装置と、前記上側タレット装置または前記下側タレット装置の前記タレット刃物台を前記主軸に対して平行方向に移動させるためのガイドレールに組付けられ、前記固定側主軸装置の近傍を待機場所として同方向に移動可能な作業ロボットと、を有する工作機械。
【選択図】図5

特許請求の範囲【請求項1】
第1主軸チャックによって把持したワークに回転を与えるものであり、機体幅方向の一方においてベッドに固定された固定側主軸装置と、
第2主軸チャックによって把持したワークに回転を与えるものであり、主軸同士が前記固定側主軸装置と同軸になるように対向配置され、前記ベッドに対して主軸方向に移動可能に組付けられた可動側主軸装置と、
前記可動側主軸装置を挟んで前記主軸と直交する方向に配置され、前記第1主軸チャックや前記第2主軸チャックに把持されたワークの加工に使用する工具が取り付けられたタレット刃物台が、前記主軸に対して平行方向および直交方向に移動するように構成された、前記可動側主軸装置より高い位置の上側タレット装置および、前記可動側主軸装置より低い位置の下側タレット装置と、
前記上側タレット装置または前記下側タレット装置の前記タレット刃物台を前記主軸に対して平行方向に移動させるためのガイドレールに組付けられ、前記固定側主軸装置の近傍を待機場所として同方向に移動可能な作業ロボットと、
を有する工作機械。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記固定側主軸装置の前記第1主軸チャック、前記可動側主軸装置の前記第2主軸チャック、前記上側タレット装置および前記下側タレット装置の各々の前記タレット刃物台が配置され、ワークに対する加工作業が行われる閉空間の加工室と、
前記作業ロボットの待機場所として前記加工室の側壁によって仕切られた待機室と、
を有する請求項1に記載の工作機械。
【請求項3】
前記加工室の側壁に形成された開口部に開閉可能な側面シャッタが設けられ、前記開口部を通して前記作業ロボットが前記待機室と前記加工室との間を移動可能な請求項2に記載の工作機械。
【請求項4】
前記作業ロボットは、先端部に交換可能な作業用チャックを備えた多軸ロボットである請求項1に記載の工作機械。
【請求項5】
前記作業ロボットは、前記固定側主軸装置の前記第1主軸チャックおよび前記可動側主軸装置の前記第2主軸チャックに対するワークの受け渡し、前記上側タレット装置および前記下側タレット装置の各前記タレット刃物台に対する工具の着脱を行うものである請求項4に記載の工作機械。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、作業ロボットを機内に備えた工作機械に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、固定工具を用いた旋削機能と回転工具を用いたミーリング機能とを有する工作機械が開示されている。その工作機械は、第1主軸台と第2主軸台とが対向配置され、その上方には工具主軸が配置され、下方には刃物台が配置されている。更に、その工作機械には付加加工用ヘッドおよびワーク把持部の装着が可能なロボットアームが設けられている。ロボットアームの移動機構は、支柱固定されたベース部材に対して水平なリニアガイドおよびラックが設けられ、そのほかピニオンやサーボモータによってロボットアームが直線往復移動するよう構成されている。そして、予め除去加工用の工具を装着した状態で下刃物台または工具主軸を待機させておくことが可能であり、付加加工から除去加工に移行する時間を短縮することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-175152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来例の工作機械は、加工エリアと外部エリアとが仕切られ、移動機構は、その間をロボットアームが移動するよう構成されている。そして、エリアを仕切る側面カバーには開閉可能なシャッタが設けられている。この工作機械は、加工時にはロボットアームが外部エリアへと退避するようになっているが、作業時には機内へと入り込む必要があるため、その移動機構が機内でのスペースを大きくとってしまっている。すなわち、機内の天井にはロボットアームを移動させるリニアガイドが配置され、そのロボットアームが作業位置に移動する範囲までを囲むように、側面カバーが加工エリア内にまで張り出した構造になってしまっている。
【0005】
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、作業ロボットを機内に備えた工作機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る工作機械は、第1主軸チャックによって把持したワークに回転を与えるものであり、機体幅方向の一方においてベッドに固定された固定側主軸装置と、第2主軸チャックによって把持したワークに回転を与えるものであり、主軸同士が前記固定側主軸装置と同軸になるように対向配置され、前記ベッドに対して主軸方向に移動可能に組付けられた可動側主軸装置と、前記可動側主軸装置を挟んで前記主軸と直交する方向に配置され、前記第1主軸チャックや前記第2主軸チャックに把持されたワークの加工に使用する工具が取り付けられたタレット刃物台が、前記主軸に対して平行方向および直交方向に移動するように構成された、前記可動側主軸装置より高い位置の上側タレット装置および、前記可動側主軸装置より低い位置の下側タレット装置と、前記上側タレット装置または前記下側タレット装置の前記タレット刃物台を前記主軸に対して平行方向に移動させるためのガイドレールに組付けられ、前記固定側主軸装置の近傍を待機場所として同方向に移動可能な作業ロボットと、を有する。
【発明の効果】
【0007】
前記構成によれば、固定側主軸装置において第1主軸チャックに把持されたワークや、対向配置された可動側主軸装置において第2主軸チャックに把持されたワークに対し、旋回割り出しされた上側タレット装置や下側タレット装置の工具によって所定の加工が可能であり、更に固定側主軸装置の近傍を待機場所として同方向に移動可能な作業ロボットによる所定の作業が可能である。そして、作業ロボットの移動を、下側タレット装置のタレット刃物台を移動させるためのガイドレールを利用することにより、作業ロボットに対する専用の移動スペースを機内に確保する必要がなく、工作機械の大型化を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
工作機械の一実施形態を示した外観斜視図である。
工作機械の一実施形態にいてその内部構造を示した斜視図である。
工作機械の一実施形態にいて作業ロボットが組み込まれた内部構造を示した斜視図である。
作業ロボットがワーク自動搬送装置として機能している状態を示した工作機械の斜視図である。
作業ロボットが移動する状態を示した工作機械の一部拡大図である。
作業ロボットが主軸チャックへワークを受け渡しさせる状態を示した工作機械の一部拡大図である。
作業ロボットが自動工具交換装置として機能している状態を示した工作機械の一部拡大透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る工作機械の一実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。図1は、本実施形態の工作機械の示した外観斜視図である。図2および図3は、本実施形態の工作機械の内部構造を示した斜視図であり、特に図3には作業ロボットが組み込まれた状態が示されている。この工作機械1は、ワークを加工するための各種加工用装置が、前傾したスラント型のベッド2上に組付けられた小型NC旋盤である。工作機械1は、工具によってワークを加工する閉空間が加工室10として構成され、機体全体が機体カバー9で覆われている。
【0010】
その加工室10内には、各種加工用装置のうちワークに直接関連する部分がシール構造を介して配置されている。工作機械1は、正面から見たベッド2の左右に、ワークを回転可能に把持する第1主軸装置3と第2主軸装置4とが対向配置され、第2主軸装置4の前後には、ワーク加工を行う複数の工具を備えた上側タレット装置5と下側タレット装置6とが配置されている。なお、図2および図3では、各種加工用装置における加工室10内の配置が分かるように、第1主軸装置3側の側壁や天井部分などが省略された表現になっている。
(【0011】以降は省略されています)

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