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公開番号2024154513
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023068344
出願日2023-04-19
発明の名称摩擦撹拌接合装置
出願人エンシュウ株式会社
代理人個人
主分類B23K 20/12 20060101AFI20241024BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】装置構成の大型化または高剛性化の負担を軽減することができる摩擦撹拌接合装置を提供する。
【解決手段】摩擦撹拌接合装置100は、積層された被加工物WK1,WK2に対して回転駆動した状態で押し付けられる接合ツール102を有した加工ヘッド101を備えている。加工ヘッド101には、被加工物WK1,WK2に対して接近または離隔させるZ軸方向に往復変位させるとともに接合ツール102を被加工物WK1,WK2に押し付けるZ軸駆動モータ104bが接続されている。また、加工ヘッド101には、Z軸駆動モータ104bによる接合ツール102の被加工物WK1,WK2に対する押し付けに加えて同接合ツール102を被加工物WK1,WK2に押し付ける方向の前進力を付与するZ軸補助装置105a,105bが接続されている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
積層または突き合わせされた被加工物に対して回転駆動した状態で押し付けられる接合ツールを有した加工ヘッドと、
前記加工ヘッドを前記被加工物に対して接近または離隔させるZ軸方向に往復変位させるとともに前記接合ツールを前記被加工物に押し付けるZ軸変位手段と、
前記加工ヘッドを前記被加工物に対して前記Z軸方向に直交する方向に相対変位させる送り変位手段とを備え、前記積層または突き合わせされた被加工物を接合する摩擦撹拌接合装置において、
前記Z軸変位手段による前記接合ツールの前記被加工物に対する押し付けに加えて同接合ツールを前記被加工物に押し付ける方向の前進力を前記加工ヘッドに対して付与するZ軸補助手段を備えることを特徴とする摩擦撹拌接合装置。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
請求項1に記載した摩擦撹拌接合装置において、
前記Z軸補助手段は、
前記前進力と、同前進力の反対側であって前記加工ヘッドに対して同加工ヘッドを前記被加工物に対して離隔させる方向の後進力とを選択的に前記加工ヘッドに対して付与することを特徴とする摩擦撹拌接合装置。
【請求項3】
請求項1に記載した摩擦撹拌接合装置において、
前記Z軸補助手段は、
前記接合ツールの回転軸上に前記前進力を作用させることを特徴とする摩擦撹拌接合装置。
【請求項4】
請求項1に記載した摩擦撹拌接合装置において、
前記送り変位手段は、
前記加工ヘッドおよび前記Z軸補助手段を一体的に前記被加工物に対して変位させることを特徴とする摩擦撹拌接合装置。
【請求項5】
請求項4に記載した摩擦撹拌接合装置において、
前記送り変位手段は、
前記Z軸補助手段の変位方向に沿って延びて同Z軸補助手段が発生させる前記前進力の反力を受ける反力受けビームを有していることを特徴とする摩擦撹拌接合装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層または突き合わせされた被加工物に対して回転駆動した状態で接合ツールを押し付けることで積層または突き合わせされた被加工物を摩擦熱で接合する摩擦撹拌接合装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、積層または突き合わせされた被加工物に対して回転駆動した状態で接合ツールを押し付けることで積層または突き合わせされた被加工物を摩擦熱で接合する摩擦撹拌接合装置(FSW)が知られている。例えば、下記特許文献1には、被加工物である被接合部材に押し付けられる摩擦撹拌接合用工具を保持する工具回転保持機構が支持機構を介してコラムに支持された摩擦撹拌接合装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-121339号公報
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に示された摩擦撹拌接合装置においては、回転駆動する摩擦撹拌接合用工具を強い力で被加工物に押し付けるために装置構成が大型化または高剛性化させる必要があるという問題がある。特に、工具回転保持機構を被加工物側に変位させるためのアクチュエータは、大出力が必要であるため大型となり易く装置全体の構成を大型化または高剛性化させるという問題がある。
【0005】
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、装置構成の大型化または高剛性化の負担を軽減することができる摩擦撹拌接合装置を提供することにある。
【発明の概要】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、積層または突き合わせされた被加工物に対して回転駆動した状態で押し付けられる接合ツールを有した加工ヘッドと、加工ヘッドを被加工物に対して接近または離隔させるZ軸方向に往復変位させるとともに接合ツールを被加工物に押し付けるZ軸変位手段と、加工ヘッドを被加工物に対してZ軸方向に直交する方向に相対変位させる送り変位手段とを備え、積層または突き合わせされた被加工物を接合する摩擦撹拌接合装置において、Z軸変位手段による接合ツールの被加工物に対する押し付けに加えて同接合ツールを被加工物に押し付ける方向の前進力を加工ヘッドに対して付与するZ軸補助手段を備えることにある。
【0007】
このように構成した本発明の特徴によれば、摩擦撹拌接合装置は、接合ツールを被加工物に押し付けるZ軸変位手段に加えてこの接合ツールを被加工物に押し付けるZ軸補助手段を備えているため、Z軸変位手段の負担を軽減して接合ツールを被加工物に押し付ける負担を分散することで装置構成の大型化または高剛性化の負担を軽減することができる。
【0008】
また、本発明の他の特徴は、前記摩擦撹拌接合装置において、Z軸補助手段は、前進力と、同前進力の反対側であって加工ヘッドに対して同加工ヘッドを被加工物に対して離隔させる方向の後進力とを選択的に加工ヘッドに対して付与することにある。
【0009】
これによれば、摩擦撹拌接合装置は、Z軸補助手段が前進力と同前進力の反対側であって加工ヘッドに対して同加工ヘッドを被加工物に対して離隔させる方向の後進力とを選択的に加工ヘッドに付与するため、接合ツールを被加工物に押し付ける力を加減制御することで被加工物の接合精度を向上させることができる。
【0010】
また、本発明の他の特徴は、前記摩擦撹拌接合装置において、Z軸補助手段は、接合ツールの回転軸上に前進力を作用させることにある。
(【0011】以降は省略されています)

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