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公開番号2024177090
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2024085465
出願日2024-05-27
発明の名称車両用無段変速トランスミッション装置
出願人光陽工業股分有限公司
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F16H 9/18 20060101AFI20241212BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】車両の一時停止からの再発進がスムーズになる車両用無段変速トランスミッション装置の提供。
【解決手段】車両のメインシャフト及びサブシャフトに配置される車両用無段変速トランスミッション装置であって、カム手段を構成する案内溝32は、伝達するトルクが最も強い時に係合ピン33に接する低速端32Aと、伝達するトルクが最も弱い時に係合ピン33に接する高速端32Bと、車両が加速する際、係合ピン33に接するように低速端32Aから高速端32Bに延伸する加速周縁部321と、加速周縁部321の反対側において低速端32Aから高速端32Bに延伸し、車両が減速する際に係合ピン33に接する減速周縁部322と、を有し、車両が加速する際と減速する際とにおける係合ピン33の案内溝32内における伝動軌跡が異なる。
【選択図】 図8
特許請求の範囲【請求項1】
車両のメインシャフト及びサブシャフトに配置される車両用無段変速トランスミッション装置であって、
前記メインシャフトに配置されるメインベルトホイール手段と、前記サブシャフトに配置されるサブベルトホイール手段と、
前記メインベルトホイール手段と前記サブベルトホイール手段とを連動させるように取り付けられるベルトと、を備え、
前記サブベルトホイール手段は、
前記サブシャフトの延伸方向に沿う軸方向に沿って前記サブシャフトに対して回転可能且つ相対移動ができないように前記サブシャフトに取り付けられると共に、内側スリーブを有するサブ固定ホイールと、
前記内側スリーブとの相対位置の変更で前記メインベルトホイール手段から前記サブベルトホイール手段に伝達するトルクを変換する外側スリーブを有するよう、前記軸方向に沿って移動可能且つ回転可能に前記内側スリーブに取り付けられるサブ可動ホイールと、
前記内側スリーブと前記外側スリーブとのいずれか1つに形成される少なくとも1つの案内溝及び前記内側スリーブと前記外側スリーブとにおける前記案内溝が形成されていない1つに配置されていると共に、前記案内溝内に嵌め込まれて前記案内溝に対応して作動することにより、前記内側スリーブと前記外側スリーブの相対位置を調整して前記メインベルトホイール手段から前記サブベルトホイール手段に伝達するトルクを制御する少なくとも1つの係合ピンを有するカム手段と、を有し、
前記案内溝は、
前記メインベルトホイール手段から前記サブベルトホイール手段に伝達するトルクが最も強い時に、前記係合ピンに接する低速端と、
前記メインベルトホイール手段から前記サブベルトホイール手段に伝達するトルクが最も弱い時に、前記係合ピンに接する高速端と、
前記低速端から前記高速端に延伸すると共に、前記車両が加速する際に、前記係合ピンに接する加速周縁部と、
前記加速周縁部の反対側において前記低速端から前記高速端に延伸すると共に、前記車両が減速する際に、前記係合ピンに接する減速周縁部と、を有し、
前記車両が加速する際に、前記係合ピンは前記加速周縁部に接しながら、加速伝動軌跡に沿って前記案内溝内で移動し、
前記車両が減速する際に、前記係合ピンは前記減速周縁部に接しながら、前記加速伝動軌跡と異なる減速伝動軌跡に沿って前記案内溝内で移動するように構成される、車両用無段変速トランスミッション装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記減速周縁部は、前記高速端側にある第1の減速周縁と、前記低速端側にある第2の減速周縁とを有し、
前記第1の減速周縁と前記第2の減速周縁との形状は、前記車両が減速する際に、前記係合ピンが前記高速端側から前記減速周縁部に接しながら前記低速端へ移動する途中において、前記第1の減速周縁に接する時の前記減速伝動軌跡の前記軸方向と成す第1の減速角度が、前記第2の減速周縁に接する時の前記減速伝動軌跡の前記軸方向と成す第2の減速角度より大きくなるように形成されている、請求項1に記載の車両用無段変速トランスミッション装置。
【請求項3】
前記案内溝における前記加速周縁部及び前記第1の減速周縁の形状は、前記車両が加速する際に、前記係合ピンが前記加速周縁部に接しながら移動する前記加速伝動軌跡が真っすぐに延伸すると共に、前記係合ピンの前記軸方向と成す加速角度が、前記第1の減速角度と同じまたは大なりであるように形成されている、請求項2に記載の車両用無段変速トランスミッション装置。
【請求項4】
前記案内溝における前記加速周縁部と前記第1の減速周縁と前記第2の減速周縁との形状は、
前記加速角度及び前記第1の減速角度がいずれも45~70度の範囲内にあり、そして前記第2の減速角度が0~45度の範囲内にあるように形成される、請求項3に記載の車両用無段変速トランスミッション装置。
【請求項5】
前記加速周縁部は、前記低速端側にある第1の加速周縁と、前記高速端側にある第2の加速周縁と、を有し、
前記第1の加速周縁と前記第2の加速周縁との形状は、
前記車両が発進する時に、前記係合ピンが前記低速端から前記加速周縁部に接しながら前記高速端へ移動する途中において、前記第1の加速周縁に接する時の前記加速伝動軌跡の前記軸方向と成す第1の加速角度が、前記係合ピンが前記第2の加速周縁に接する時の前記加速伝動軌跡の前記軸方向と成す第2の加速角度より大きくなるように形成され、
前記減速周縁部は、前記第1の減速周縁と前記第2の減速周縁との間にある中間減速周縁を更に有し、
前記中間減速周縁の形状は、
前記車両が減速して前記係合ピンが前記高速端側から前記減速周縁部に接しながら前記低速端へ移動する途中において、前記中間減速周縁に接する時の前記減速伝動軌跡の前記軸方向と成す中間の減速角度が前記第1の減速角度より大きくなるように形成されている、請求項2に記載の車両用無段変速トランスミッション装置。
【請求項6】
前記減速周縁部が有する前記第1の減速周縁と前記第2の減速周縁と前記中間減速周縁の形状は、前記第2の減速角度が前記中間の減速角度及び前記第1の減速角度より小さくなるように形成されている、請求項5に記載の車両用無段変速トランスミッション装置。
【請求項7】
前記加速周縁部と前記減速周縁部は、前記第2の加速角度と前記第1の減速角度とが同じに成るように形成されており、且つ、前記第1の加速角度が45~70度の範囲内にあり、そして前記第2の減速角度が0~45度の範囲内にあるように形成される、請求項5に記載の車両用無段変速トランスミッション装置。
【請求項8】
前記案内溝の前記低速端は、
前記加速周縁部に隣接すると共に、前記車両が発進する直前に前記係合ピンに接触する第1の低速接触部と、
前記減速周縁部に隣接すると共に、前記車両が減速しきった時に前記係合ピンに接触する第2の低速接触部と、
前記第1の低速接触部と前記第2の低速接触部との間に介在する中間部と、を有するように形成されている、請求項1に記載の車両用無段変速トランスミッション装置。
【請求項9】
前記中間部は、前記軸方向に略直交するように形成されている、請求項8に記載の車両用無段変速トランスミッション装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用のトランスミッション装置に関し、特に車両用無段変速トランスミッション装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
図1と図2に示されるように、特許文献1に示される従来の車両用無段変速トランスミッション装置(CVT)の一例においては、トルクカム11とクラッチ手段12と平面回転手段13とを有するサブシャフト機構1が構成される。この平面回転手段13に複数の係合ピン131が配置され、また、トルクカム11には各係合ピン131にそれぞれ対応して受け入れる案内溝111が配置されている。この構成により、ベルト(図示せず)がメインシャフト(図示せず)の回転に従いサブシャフトを駆動する際に、サブシャフトに取り付けられるベルトの巻きかけ半径を変えることで、伝達できるトルクを変える無段階変速を可能にする。
【0003】
図2と図3に示されるように、トルクカム11に形成される案内溝111は高速エリア113と低速エリア114とに分けられると共に、係合ピン131は車両の加速もしくは減速に従って高速エリア113と低速エリア114とを行き来するように案内溝111内で相対移動を行う。このとき車両が加速及び減速する際の係合ピン131の案内溝111に対する相対移動の軌跡の曲線は一致している。
【0004】
また、燃費の節約が重視される車両では、トルクカム11に形成される案内溝111の形状は係合ピン131の案内溝111に対する相対移動の軌跡の曲がり具合がきつくなるように設定される。しかしこれはエネルギーの節約につながる一方、係合ピン131が案内溝111に対して素早く相対移動することができなくなる。そのため車両の一時停止から再発進する際に係合ピン131の戻りが遅れて中速エリアに留まっている状態で発進することになり、車両の発進に時間がかかることがある。
【0005】
従って、改善の余地が残されていると言える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
台湾特許出願公開第201118276A号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このため、本発明は上記問題点を改善する車両用無段変速トランスミッション装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成すべく、本発明は車両のメインシャフト及びサブシャフトに配置される車両用無段変速トランスミッション装置であって、
前記メインシャフトに配置されるメインベルトホイール手段と、前記サブシャフトに配置されるサブベルトホイール手段と、
前記メインベルトホイール手段と前記サブベルトホイール手段とを連動させるように取り付けられるベルトと、を備え、
前記サブベルトホイール手段は、
前記サブシャフトの延伸方向に沿う軸方向に沿って前記サブシャフトに対して回転可能且つ相対移動ができないように前記サブシャフトに取り付けられると共に、内側スリーブを有するサブ固定ホイールと、
前記内側スリーブとの相対位置の変更で前記メインベルトホイール手段から前記サブベルトホイール手段に伝達するトルクを変換する外側スリーブを有するよう、前記軸方向に沿って移動可能且つ回転可能に前記内側スリーブに取り付けられるサブ可動ホイールと、
前記内側スリーブと前記外側スリーブとのいずれか1つに形成される少なくとも1つの案内溝及び前記内側スリーブと前記外側スリーブとにおける前記案内溝が形成されていない1つに配置されていると共に、前記案内溝内に嵌め込まれて前記案内溝に対応して作動することにより、前記内側スリーブと前記外側スリーブの相対位置を調整して前記メインベルトホイール手段から前記サブベルトホイール手段に伝達するトルクを制御する少なくとも1つの係合ピンを有するカム手段と、を有し、
前記案内溝は、前記メインベルトホイール手段から前記サブベルトホイール手段に伝達するトルクが最も強い時に、前記係合ピンに接する低速端と、前記メインベルトホイール手段から前記サブベルトホイール手段に伝達するトルクが最も弱い時に、前記係合ピンに接する高速端と、前記低速端から前記高速端に延伸すると共に、前記車両が加速する際に、前記係合ピンに接する加速周縁部と、前記加速周縁部の反対側において前記低速端から前記高速端に延伸すると共に、前記車両が減速する際に、前記係合ピンに接する減速周縁部と、を有し、前記車両が加速する際に、前記係合ピンは前記加速周縁部に接しながら、加速伝動軌跡に沿って前記案内溝内で移動し、前記車両が減速する際に、前記係合ピンは前記減速周縁部に接しながら、前記加速伝動軌跡と異なる減速伝動軌跡に沿って前記案内溝内で移動するように構成される、車両用無段変速トランスミッション装置を提供する。
【0009】
本発明の一部の実施例では、前記減速周縁部は、前記高速端側にある第1の減速周縁と、前記低速端側にある第2の減速周縁とを有し、前記第1の減速周縁と前記第2の減速周縁との形状は、
前記車両が減速する際に、前記係合ピンが前記高速端側から前記減速周縁部に接しながら前記低速端へ移動する途中において、前記第1の減速周縁に接する時の前記減速伝動軌跡の前記軸方向と成す第1の減速角度が、前記第2の減速周縁に接する時の前記減速伝動軌跡の前記軸方向と成す第2の減速角度より大きくなるように形成されている。
【0010】
本発明の一部の実施例では、前記案内溝における前記加速周縁部及び前記第1の減速周縁の形状は、前記車両が加速する際に、前記係合ピンが前記加速周縁部に接しながら移動する前記加速伝動軌跡が真っすぐに延伸すると共に、前記係合ピンの前記軸方向と成す加速角度が、前記第1の減速角度と同じまたは大なりであるように形成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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