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公開番号2024175008
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-17
出願番号2024158416,2021501837
出願日2024-09-12,2020-02-05
発明の名称二軸延伸ポリエステルフィルムロール
出願人東洋紡株式会社
代理人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20241210BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】印刷性、加工性に優れたポリエステルフィルムロールを提供する。
【解決手段】アンチモンの含有量が10ppm以下でありかつリンの含有量が25ppm以上75ppm以下であり、フィルム表面の算術平均粗さが0.02μm以上0.05μm以下の二軸延伸ポリエステルフィルムが巻き取られてなるフィルムロールで、下記要件(1)~(6)を満たすフィルムロール。(1)巻長が8000m以上80000m以下(2)幅が500mm以上4000mm以下(3)フィルムロールの最表層の平均硬さが500以上700以下の範囲(4)フィルムロールの最表層の硬さのばらつきが10%以上20%以下(5)厚みが5μm以上40μm以下(6)表層におけるフィルム幅方向の厚みムラにおいて、厚みパターンが凹部になっている箇所を有し、厚み差の最も大きい凹部(最大凹部)における最大厚み差とフィルム平均厚みより求めた最大凹部の厚みムラが10%以下
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
フィルムがポリエステル以外の樹脂成分を5質量%以下含んでいてもよいポリエチレンテレフタレート組成物からなり、フィルム中のアンチモンの含有量が10ppm以下であり かつ リンの含有量が25ppm以上75ppm以下でありチタンを含有せず、無機粒子をフィルム中に1重量%以下含有し、またフィルム表面の算術平均粗さが0.02μm以上0.05μm以下の包装用二軸延伸ポリエステルフィルムが巻き取られてなるフィルムロールで、該二軸延伸ポリエステルフィルム及び該フィルムロールにおいて、下記要件(1)~(6)を満たすことを特徴とする包装用二軸延伸ポリエステルフィルムロール。
(1)フィルムロール巻長が8000m以上80000m以下
(2)フィルムロール幅が500mm以上4000mm以下
(3)前記フィルムロールの最表層の硬度をフィルム幅方向50mmの間隔で測定した際の平均硬さが500以上700以下の範囲であること
(4)前記フィルムロールの最表層の硬度をフィルム幅方向50mmの間隔で測定した際の硬さのばらつきが10%以上20%以下であること
(5)フィルム厚みが5μm以上40μm以下
(6)フィルムロールの表層におけるフィルム幅方向の厚みムラにおいて、厚みパターンが凹部になっている箇所を有し、厚み差の最も大きい凹部(最大凹部)において、該最大凹部における最大厚み差とフィルム平均厚みより求めた最大凹部の厚みムラが10%未満
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
フィルムロールの表層から巻長1000m間隔でサンプリングした各試料のフィルムの幅方向の厚みムラにおいて、最大凹部における最大厚み差とフィルム平均厚みより求めた厚みムラが全ての試料で10%以下である請求項1に記載の包装用二軸延伸ポリエステルフィルムロール。
【請求項3】
前記最大凹部における凹部の両端のいずれかの最大厚み箇所との幅方向屈折率の差の絶対値が0.010以下である請求項1~2のいずれかに記載の包装用二軸延伸ポリエステルフィルムロール。
【請求項4】
フィルム10000平方メートル当りでの1mm以上の欠点数が1.0個以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の包装用二軸延伸ポリエステルフィルムロール。
【請求項5】
フィルムの巻外面と巻内面の静摩擦係数と動摩擦係数がいずれも0.1以上0.8以下である請求項1~4のいずれかに記載の包装用二軸延伸ポリエステルフィルムロール。
【請求項6】
フィルムの極限粘度が0.51dl/g以上0.70dl/g以下であることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の包装用二軸延伸ポリエステルフィルムロール。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、衛生性に優れた二軸延伸ポリエステルフィルムロールに関するものであり、詳しくはフィルム製膜後に長期保管した後も、シワなどが発生せず、印刷や製袋などの加工工程において不具合が生じず、食品包装用の袋やラベル用途などに好適に使用される二軸延伸ポリエステルフィルロールに関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
耐熱性や機械物性に優れた熱可塑性樹脂であるポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル樹脂は、プラスチックフィルム、エレクトロニクス、エネルギー、包装材料、自動車等の非常に多岐な分野で利用されている。プラスチックフィルムのなかでも、二軸延伸PETフィルムは機械特性強度、耐熱性、寸法安定性、耐薬品性、光学特性などとコストのバランスに優れることから,工業用,包装用分野において幅広く用いられている。
【0003】
工業用フィルムの分野では、優れた透明性を有することから液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(FPD)向けの機能フィルムとして用いることができる。また耐加水分解性を付与したPETフィルムは太陽電池バックシート用フィルムとしても利用されており、機能性フィルム、ベースフィルムとして様々な目的で使われている。
【0004】
包装用フィルムの分野では、食品包装用、ガスバリアフィルム用途として利用されている。特に、ガスバリア性に優れるフィルムは、食品、医薬品、電子部品等の気密性を要求される包装材料、または、ガス遮断材料として使用され、近年需要が高まっている。バリア性を持たせるためにフィルムロールを使用して蒸着加工を行うのが一般的である。
【0005】
近年、蒸着ポリエステルフィルムの加工工程は、生産性向上のため、高速化や基材となるフィルムロールの広幅化、長尺化が進められている。ロールの広幅化、長尺化に伴い走行性の悪化や巻ジワや巻ズレ、スポーキングシワなどが発生しやすくなり、部分的に蒸着薄膜の斑や抜けが生じ、ガスバリア性が悪化したり、蒸着後の巻取り時にもシワが発生して外観不良となり、製品として使用できなくなるなどの問題があった。
また包装用の袋は最終的にゴミとして廃棄される事が多く、環境対応から薄肉化が求められている。厚みが薄くなる事によって、腰感が下がりフィルムをスリットした後の保管でフィルムロールの外観不良が生じて不具合が露呈する。そのためフィルムロールに印刷や加工を行う際にトラブルが生じる。特に弛みが生じている位置は平面性が悪く、フィルムロール幅方向で弛みが生じている位置は印刷抜け等が生じてしまい、ロスとなる課題が有る。フィルムの薄膜化、印刷の高速化および多色化により、弛み、保管による外観変化に起因するこれらの悪さはより顕在化しており、従来は問題とはならず許容されてきた範囲の弛みをフィルムに有するフィルムロールでは適用が困難であることを、本発明者らは新たに知見した。
【0006】
このような問題を改善する方法としては、接圧ロールによる面圧を、巻芯部における面圧に比べ、表層部における面圧を増大させるフィルムロールの巻取方法が提案されている(特許文献1)。しかし、前述の特許文献1では、表層ジワや巻芯ジワ巻ズレが生じないための巻硬度や巻取面圧や巻取張力などの記載はあるものの、長期保管によるフィルムロールの外観変化に関して記載が無い。
【0007】
また食品包装用フィルムでは 食品へ直接接触するので衛生性の点から、ポリエステルフィルムの異物が少ないことが望ましい。またポリエステルの原料を生産(重合)する工程で使用されるアンチモン触媒は 発癌性の可能性がある為、ポリエステルフィルムへアンチモンは極力少ないか、または含まれていない事が望ましい。従来 例えば特許文献2、3に記載されているように、アンチモン触媒を使用しないポリエステル原料がある。しかし、フィルム異物を低下させる方法や望まれているフィルム特性については記されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開昭63-252853号公報
特許3461175号公報
特許3506236号公報
特開2001-151907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、アンチモン含有量が極めて少なく、また異物も少なく、優れた透明性、耐熱性を有するとともに、製膜直後にフィルムロールの弛みが発生しにくいのみならず、長期にわたって保管しても、経時によるフィルムロールの弛みが発生しにくく、印刷加工時に不良を起こしにくい二軸延伸ポリエステルフィルロールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らが鋭意検討した結果、アンチモンを使用せず、狙いの表面粗さをもったポリエステルフィルムを、マスターロールから任意の幅にスリットして製品ロールとするスリット工程において、スリット後の巻取り張力と、コンタクトロールの接圧を制御することにより、ロールに硬さを上記した範囲内にすることができ、そのフィルムロールは長期間保管後の弛みが発生しにくくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の構成からなる。
(【0011】以降は省略されています)

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