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公開番号
2024173380
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023091757
出願日
2023-06-02
発明の名称
シールリング、及び、密封装置
出願人
NOK株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F16J
15/16 20060101AFI20241205BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】第1部材と第2部材とが軸方向に相対移動する際におけるシールリングと第2部材との摩擦力を低減することが可能なシールリングを提供する。
【解決手段】シールリング100は、軸心の方向に相対移動する第1部材と第2部材とのうち第1部材に形成されている環状の装着溝に嵌着されて第1部材と第2部材との間に介装される環状のシールリング100であって、軸周りにおける少なくとも特定の角度において軸心を含む平面で半径の範囲内にて切断した断面形状は、径方向外側又は径方向内側に向けて凸の膨出形状部20と、軸心の方向における膨出形状部20の両端からそれぞれ径方向内側又は径方向外側に向けて延出している第1径方向延出部31及び第2径方向延出部32と、膨出形状部20と第1径方向延出部31と第2径方向延出部32とにより囲まれた中空部11とを有する形状である。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
軸心の方向に相対移動する第1部材と第2部材とのうち前記第1部材に形成されている環状の装着溝に嵌着されて前記第1部材と前記第2部材との間に介装される環状のシールリングであって、
軸周りにおける少なくとも特定の角度において、前記軸心を含む平面で半径の範囲内にて切断した断面形状は、
径方向外側又は径方向内側に向けて凸の膨出形状部と、
前記軸心の方向における前記膨出形状部の両端からそれぞれ径方向内側又は径方向外側に向けて延出している第1径方向延出部及び第2径方向延出部と、
前記膨出形状部と、前記第1径方向延出部と、前記第2径方向延出部と、により囲まれた中空部と、
を有する形状であるシールリング。
続きを表示(約 990 文字)
【請求項2】
前記中空部が、当該シールリングの周方向における全周に亘って連続的に存在している請求項1に記載のシールリング。
【請求項3】
複数の前記中空部が、当該シールリングの周方向において間欠的に存在している請求項1に記載のシールリング。
【請求項4】
前記第1径方向延出部と前記第2径方向延出部との少なくとも一方は、互いの方向とは反対側の側面に、互いの方向とは反対側に向けて突出した突起部を有する請求項1から3のいずれか一項に記載のシールリング。
【請求項5】
前記突起部は、当該シールリングの周方向における全周に亘って連続的に存在している請求項4に記載のシールリング。
【請求項6】
径方向において、前記突起部の基部の寸法よりも前記突起部の頂部の寸法が小さい請求項4に記載のシールリング。
【請求項7】
前記突起部の頂部は丸みを帯びた形状となっている請求項6に記載のシールリング。
【請求項8】
前記突起部の突出高さは、前記第1径方向延出部又は前記第2径方向延出部における前記突起部の形成領域以外の部分の肉厚以上である請求項4に記載のシールリング。
【請求項9】
前記断面形状において、当該シールリングの肉厚は、前記突起部の形成領域を除き一定である請求項4に記載のシールリング。
【請求項10】
軸心の方向に相対移動する第1部材と第2部材とのうち前記第1部材に形成されている環状の装着溝と、
前記装着溝に嵌着されて前記第1部材と前記第2部材との間に介装される環状のシールリングと、
を備える密封装置であって、
軸周りにおける少なくとも特定の角度において、前記軸心を含む平面で半径の範囲内にて前記シールリングを切断した断面形状は、
径方向外側又は径方向内側に向けて凸の膨出形状部と、
前記軸心の方向における前記膨出形状部の両端からそれぞれ径方向内側又は径方向外側に向けて延出している第1径方向延出部及び第2径方向延出部と、
前記膨出形状部と、前記第1径方向延出部と、前記第2径方向延出部と、により囲まれた中空部と、
を有する形状である密封装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールリング、及び、密封装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車のAT(オートマティックトランスミッション)等のクラッチ部は、油圧によりクラッチピストンを動かすことでクラッチ板をディスク板に繋ぎ動力を伝達させる一方で、油圧を解除しバネの付勢によりクラッチピストンの位置を戻すことによってクラッチ板をディスク板から離す機構になっている。クラッチ部の油圧を保持するシール部品として、一般的にはOリングやDリング等のシールリングが使用されている。
【0003】
そのようなシールリングは、軸心の方向に相対移動する第1部材(例えばクラッチピストン等)と第2部材(例えばクラッチドラム)とのうち第1部材に形成されている環状の装着溝に嵌着されて第1部材と第2部材との間に介装される。
【0004】
例えば特許文献1には、Dリング、すなわち、軸心を含む平面で半径の範囲内にて切断した断面形状がD字状のシールリングが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-24712号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、本願発明者の検討によれば、特許文献1のシールリングでは、第1部材と第2部材とが軸方向に相対移動する際におけるシールリングと第2部材との摩擦力(フリクション)を低減する観点で、改善の余地がある。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、第1部材と第2部材とが軸方向に相対移動する際におけるシールリングと第2部材との摩擦力を低減することが可能な構造のシールリング、及び、そのシールリングを備える密封装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、軸心の方向に相対移動する第1部材と第2部材とのうち前記第1部材に形成されている環状の装着溝に嵌着されて前記第1部材と前記第2部材との間に介装される環状のシールリングであって、
軸周りにおける少なくとも特定の角度において、前記軸心を含む平面で半径の範囲内にて切断した断面形状は、
径方向外側又は径方向内側に向けて凸の膨出形状部と、
前記軸心の方向における前記膨出形状部の両端からそれぞれ径方向内側又は径方向外側に向けて延出している第1径方向延出部及び第2径方向延出部と、
前記膨出形状部と、前記第1径方向延出部と、前記第2径方向延出部と、により囲まれた中空部と、
を有する形状であるシールリングが提供される。
【0009】
また、本発明によれば、軸心の方向に相対移動する第1部材と第2部材とのうち前記第1部材に形成されている環状の装着溝と、
前記装着溝に嵌着されて前記第1部材と前記第2部材との間に介装される環状のシールリングと、
を備える密封装置であって、
軸周りにおける少なくとも特定の角度において、前記軸心を含む平面で半径の範囲内にて前記シールリングを切断した断面形状は、
径方向外側又は径方向内側に向けて凸の膨出形状部と、
前記軸心の方向における前記膨出形状部の両端からそれぞれ径方向内側又は径方向外側に向けて延出している第1径方向延出部及び第2径方向延出部と、
前記膨出形状部と、前記第1径方向延出部と、前記第2径方向延出部と、により囲まれた中空部と、
を有する形状である密封装置が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、第1部材と第2部材とが軸方向に相対移動する際におけるシールリングと第2部材との摩擦力を低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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