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公開番号2025007579
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023109074
出願日2023-07-03
発明の名称トーショナルダンパー
出願人NOK株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類F16F 15/12 20060101AFI20250109BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】振動リングのエンジン側への落下を抑制可能なトーショナルダンパーを提供する。
【解決手段】ハブ100と、ハブ100と同心的に設けられる振動リング200と、ハブ100の外筒部130と振動リング200との間に設けられる環状弾性体300と、を備え、エンジンケース内に配されるトーショナルダンパー10であって、外筒部130の外周面の寸法形状と振動リング200の内周面の寸法形状との関係により、振動リング200が外筒部130からエンジンが配される領域側に抜け出さないストッパ構造を構成することを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
内筒部と、前記内筒部に一体に設けられる外向きフランジ部と、前記外向きフランジ部の径方向外側に一体に設けられる外筒部と、を有し、前記内筒部がクランクシャフトに固定されるハブと、
前記ハブと同心的に設けられる振動リングと、
前記外筒部と前記振動リングとの間に設けられる環状弾性体と、
を備え、エンジンケース内に配されるトーショナルダンパーであって、
前記外筒部の外周面の寸法形状と前記振動リングの内周面の寸法形状との関係により、前記振動リングが前記外筒部からエンジンが配される領域側に抜け出さないストッパ構造が構成されていることを特徴とするトーショナルダンパー。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記外筒部における外周面の幅方向の中央には径方向外側に突出する環状突出部を有しており、
前記環状突出部の最大外径は、前記振動リングの内周面のうち前記環状突出部よりもエンジンが配される領域とは反対側の最小内径よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のトーショナルダンパー。
【請求項3】
前記環状突出部の最大外径は、前記振動リングの内周面のうち前記環状突出部よりもエンジンが配される領域側の最小内径よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載のトーショナルダンパー。
【請求項4】
前記振動リングにおける内周面の幅方向の中央には径方向内側に突出する環状突出部を有しており、
前記環状突出部の最小内径は、前記外筒部の外周面のうち前記環状突出部よりもエンジンが配される領域側の最大外径よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のトーショナルダンパー。
【請求項5】
前記環状突出部の最小内径は、前記外筒部の外周面のうち前記環状突出部よりもエンジンが配される領域とは反対側の最大外径よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載のトーショナルダンパー。
【請求項6】
前記環状弾性体の端面は、前記外筒部の端面、及び前記振動リングの端面よりも内側に位置することを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載のトーショナルダンパー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トーショナルダンパーに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、クランクシャフトに設けられるトーショナルダンパーには、その外周面側にベルトを回すためのプーリーが設けられており、補機を駆動するための役割も担っている。そのため、トーショナルダンパーはエンジンケースの外側(フロントカバーの外側)に配されている。近年、燃費向上のため、エンジンのハイブリット化が進んでおり、補機を駆動させるためのベルトが不要になってきている。これに伴い、エンジンの小型化、トーショナルダンパーからの放射音の抑制、及びオイルシールの廃止等を狙って、トーショナルダンパーをエンジンケース内に配置させる開発が進んでいる。
【0003】
しかしながら、トーショナルダンパーをエンジンケース内に配置させる場合、飛び散るオイルに曝され、かつ、エンジンケース内の温度が高くなるなど、使用環境条件が大きく変わる。そのため、耐油性の向上、耐熱性の向上、トーショナルダンパーを構成するハブと振動リングとの間に設けられる環状弾性体の高温化の抑制、及び、環状弾性体が万一破損しても振動リングがエンジン側に落下しないようにすることなど、種々の新たな課題が生ずる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-177469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、振動リングのエンジン側への落下を抑制可能なトーショナルダンパーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
【0007】
すなわち、本発明のトーショナルダンパーは、
内筒部と、前記内筒部に一体に設けられる外向きフランジ部と、前記外向きフランジ部の径方向外側に一体に設けられる外筒部と、を有し、前記内筒部がクランクシャフトに固定されるハブと、
前記ハブと同心的に設けられる振動リングと、
前記外筒部と前記振動リングとの間に設けられる環状弾性体と、
を備え、エンジンケース内に配されるトーショナルダンパーであって、
前記外筒部の外周面の寸法形状と前記振動リングの内周面の寸法形状との関係により、前記振動リングが前記外筒部からエンジンが配される領域側に抜け出さないストッパ構造が構成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、万が一、環状弾性体が破損して、振動リングがエンジン側に移動しようとしても、振動リングのエンジン側に落ちてしまうことを抑制することができる。
【0009】
前記外筒部における外周面の幅方向の中央には径方向外側に突出する環状突出部を有しており、
前記環状突出部の最大外径は、前記振動リングの内周面のうち前記環状突出部よりもエンジンが配される領域とは反対側の最小内径よりも大きいとよい。
【0010】
なお、「幅方向の中央」とは、必ずしも、幅方向の中心付近を意味するものではなく、幅方向の端部を除くことを意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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