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公開番号
2024169244
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-05
出願番号
2023094394
出願日
2023-05-23
発明の名称
除染用の樹脂、除染用の繊維及びその加工物
出願人
株式会社信日康
代理人
主分類
A01N
25/10 20060101AFI20241128BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】水などの水性担体存在化、樹脂内部より有効成分を持続的に、かつ、安定した放出量で放出し、継続的な除染を行いうる手段を提供する。
【解決手段】ポリアルキレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂及びアルキド樹脂から選ばれる樹脂と、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノアルキルエステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルから選ばれる非イオン界面活性剤と、金属が担持されても良いシリカ化合物と、環状糖とを含有することを特徴とする除染用の樹脂を提供する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
A群から選ばれる樹脂と、B群から選ばれる非イオン界面活性剤と、金属が担持されても良いシリカ化合物と、環状糖とを含有することを特徴とする除染用の樹脂。
A群 ポリアルキレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アルキド樹脂
B群 ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノアルキルエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル
続きを表示(約 280 文字)
【請求項2】
金属が担持されていても良いシリカ化合物が、銀担持ゼオライトである、請求項1に記載の除染用の樹脂。
【請求項3】
環状糖がベータシクロデキストリンである、請求項1または2に記載の除染用の樹脂。
【請求項4】
除染剤としての、シリカ化合物に担持された金属を持続的に放出することを特徴とする、請求項1~3いずれか1項に記載の除染用の樹脂。
【請求項5】
請求項1~4いずれか1項に記載の除染用の樹脂を加工してなる、加工物。
【請求項6】
糸であることを特徴とする、請求項5に記載の加工物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、除染用の樹脂、除染用の繊維及びその加工物に関する。なお、本発明において「除染用」とは、微生物やウイルスなどを殺菌あるいは不活化し、疾病や臭気の発生を防ぐ作用を意味する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
微生物あるいはウイルスは、過剰に増殖した場合、種々の疾病の原因となったり、悪臭の発生などの環境の悪化の原因となったりする。このため、該微生物、ウイルスを除去、不活化する除染手段が種々考案されているが、十分というのには程遠い状況にある。これは
COVID対策を見ても明らかであり、アルコール、社会的距離及び換気に頼らざるを得ない状況にある(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.htmlを参照)。また、換気による病原体の低減は汚染されていないきれいな空気が供給されることが前提となった、消極的な除染方法と言える。ここで、「除染」という言葉は、生物兵器等によってバイオテロが実行された場合に、バイオテロによって拡散された病原体を除去、不活化する概念形成により生まれた言葉である(例えば、非特許文献1を参照)。このため、環境全体の病原体を減じる方法の開発が望まれていた。このような方法としては、壁面などに非揮発性除染剤を塗布するようなことが考えられるが、そのような材料は現在のところ損しないのが現状と言える。
【0003】
このような状況下、除染のための方法としては、アルコール、次亜塩素酸、二酸化塩素などの除染剤、二酸化チタンなどの光触媒が提案されている(例えば、非特許文献1を参照)。これらに比して、さらに除染活性の高い除染剤として、銀などの金属を担持させたゼオライトが開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3を参照)。しかしながら、これらの技術では、これら除染剤をポリマーに練り込んだ場合、有効に働くのはポリマー表面に存在する除染剤のみでポリマー中の除染剤は不活性なまま保持されてしまう欠点が存した。これは銀などの被担持成分がゼオライトなどの基体に担持されて初めて除染効果を奏するためであり、基体がポリマー中より移動できない状況では、その効果は表面のみにとどまってしまうためである。
【0004】
ポリマー中の成分を継続的に放出させる手段としては、ピレスロイドのような揮散性の高い成分については、シクロデキストリン、ゼオライト、ハイドロタルサイト、層状ケイ酸塩、シリカなどともにピレスロイドを使用する方法(例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6を参照)などが開示されている。しかし、これらの方法では熱吸収による揮散駆動力が働かない場合には、十分なピレスロイドの揮散が得られないことが述べられている。更に、これらの技術ではピレスロイドをシクロデキストリン、ゼオライト、ハイドロタルサイト、層状ケイ酸塩、シリカなどに包接させた後に樹脂に分散させることから、かかる包接体が、外側面に親水基を有していることから、樹脂中分散不良を起こすことも懸念される。更に、これらの技術を改良し、シクロデキストリンと非イオン界面活性剤の組み合わせにより、熱などの駆動力を要せずピレスロイドを揮散させる技術が考案された(例えば、特許文献7を参照)が、このような構成で、ポリマー内での可動性の殆ど無いゼオライトに担持した銀が除染活性を保ちつつ、樹脂内部より溶出することは考えにくい。
【0005】
一方、A群から選ばれる樹脂と、B群から選ばれる非イオン界面活性剤と、金属が担持されても良いシリカ化合物と、環状糖とを含有することを特徴とする除染用の樹脂が、水などの水性担体存在化、樹脂内部より有効成分を持続的に、かつ、安定した放出量で放出し、継続的な除染を行いうることは全くしられていなかった。
A群 ポリアルキレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アルキド樹脂
B群 ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノアルキルエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
瀬戸康夫;薬学雑誌 ;2009;129(1)53-69
【特許文献】
【0007】
特開平10‐120518号公報
特開昭60‐181002号公報
特開平3‐83905号公報
特開2015-063494号公報
特開平08-245324号公報
特開2002-255702号公報
特開2023-35859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような状況下為されたものであり、水などの水性担体存在化、樹脂内部より有効成分を持続的に、かつ、安定した放出量で放出し、継続的な除染を行いうる手段を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、このような状況に鑑みて、水などの水性担体存在化、樹脂内部より有効成分を持続的に、かつ、安定した放出量で放出し、継続的な除染を行いうる手段を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、ポリアルキレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂及びアルキド樹脂から選ばれる樹脂と、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノアルキルエステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルから選ばれる非イオン界面活性剤と、金属が担持されても良いシリカ化合物と、環状糖とを含有することを特徴とする除染用の樹脂が、水などの水性担体存在化、樹脂内部より有効成分を持続的に、かつ、安定した放出量で放出し、継続的な除染を行いうることを見出し、発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は以下に示すとおりである。
<1> A群から選ばれる樹脂と、B群から選ばれる非イオン界面活性剤と、金属が担持されても良いシリカ化合物と、環状糖とを含有することを特徴とする除染用の樹脂。
A群 ポリアルキレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アルキド樹脂
B群 ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノアルキルエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル
<2>金属が担持されていても良いシリカ化合物が、銀担持ゼオライトである、<1>に記載の除染用の樹脂。
<3>環状糖がベータシクロデキストリンである、<1>または<2>に記載の除染用の樹脂。
<4>除染剤としての、シリカ化合物に担持された金属を持続的に放出することを特徴とする、<1>~<3>いずれか1項に記載の除染用の樹脂。
<5><1>~<4>いずれか1項に記載の除染用の樹脂を加工してなる、加工物。
<6>糸であることを特徴とする、<5>に記載の加工物。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、水などの水性担体存在化、樹脂内部より有効成分を持続的に、かつ、安定した放出量で放出し、継続的な除染を行いうる手段を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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