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公開番号2024168611
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023085437
出願日2023-05-24
発明の名称構造体、及び加工装置
出願人ウシオ電機株式会社,株式会社アドテックエンジニアリング
代理人弁理士法人南青山国際特許事務所
主分類B32B 5/28 20060101AFI20241128BHJP(積層体)
要約【課題】加工装置のフレームや構成部材等に採用することで、加工精度の向上に有効な特性を発揮する構造体、及び当該構造体が用いられた加工装置を提供すること。
【解決手段】本発明の一形態に係る構造体は、本体部と、第1の防湿層と、第2の防湿層とを具備する。前記本体部は、炭素繊維を主成分とする複数のシート状部材が積層されることで構成され、前記複数のシート状部材の積層方向において互いに対向する第1の主面及び第2の主面を有する。前記第1の防湿層は、前記第1の主面に積層され、前記第1の主面に積層される側とは反対側の表面の少なくとも一部が、セラミック材料により構成される。前記第2の防湿層は、前記第2の主面に積層され、セラミック材料とは異なる材料により構成される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
炭素繊維を主成分とする複数のシート状部材が積層されることで構成され、前記複数のシート状部材の積層方向において互いに対向する第1の主面及び第2の主面を有する本体部と、
前記第1の主面に積層され、前記第1の主面に積層される側とは反対側の表面の少なくとも一部が、セラミック材料により構成される第1の防湿層と、
前記第2の主面に積層され、セラミック材料とは異なる材料により構成される第2の防湿層と
を具備する構造体。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
請求項1に記載の構造体であって、
前記第1の防湿層は、前記表面の全面がセラミック材料により構成される
構造体。
【請求項3】
請求項1に記載の構造体であって、
前記複数のシート状部材の各々は、炭素繊維に樹脂を含浸してなるプリプレグであり、
前記本体部は、前記プリプレグを積層して成形された炭素繊維強化プラスチック部材である
構造体。
【請求項4】
請求項1に記載の構造体であって、
前記第1の防湿層は、低熱膨張ガラスにより構成される
構造体。
【請求項5】
請求項1に記載の構造体であって、
前記第1の防湿層は、前記第1の主面に積層される側の面に平行な方向の温度20℃~130℃における熱膨張率が、-1×10
-6
/℃よりも大きく1×10
-6
/℃よりも小さい範囲に含まれる低熱膨張ガラスにより構成される
構造体。
【請求項6】
請求項1に記載の構造体であって、
前記第1の防湿層は、前記表面を構成する低熱膨張ガラスと、前記低熱膨張ガラスと前記第1の主面との間に配置される中間部材とを含む
構造体。
【請求項7】
請求項6に記載の構造体であって、
前記中間部材は、金属箔により構成される
構造体。
【請求項8】
請求項1に記載の構造体であって、
前記第2の防湿層は、金属箔、前記金属箔が形成されたゴムテープ、及び防湿膜が形成された樹脂フィルムのいずれか1つにより構成される
構造体。
【請求項9】
請求項1に記載の構造体であって、
前記第1の防湿層及び前記第2の防湿層の少なくとも一方は、低温で硬化する接着剤、又は低温で接着力を発揮する粘着層を介して、前記本体部に接合される
構造体。
【請求項10】
請求項1に記載の構造体であって、
前記第2の防湿層は、前記金属箔が、低温で硬化する接着剤により前記第2の主面に接着されて構成される
構造体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素繊維を含む構造体、及び当該構造体が用いられた加工装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、露光装置やレーザ加工装置等の様々な加工装置が用いられている。これらの加工装置では、装置を構成する構成部材がフレームにより支持される設計が採用される場合が多い。例えば、露光装置の場合、光出射部、マスクステージ、投影光学系、ワークステージ等の構成部材がフレームにより支持される。レーザ加工装置の場合、レーザ出射部、ワークステージ等の構成部材がフレームにより支持される。ワークとしては、例えば基板等が挙げられる。
【0003】
このような加工装置において、周辺温度の変化や装置自体の発熱により、フレームが熱膨張により伸縮してしまうと、フレームに支持されている構成部材の位置が変化し、加工精度が低下するおそれがある。そのため、加工装置のフレームの材料としては、熱膨張率ができるだけ低い材料を用いることが望ましい。
【0004】
また、加工装置のフレームには、高い剛性(弾性率)も必要である。例えば、フレームによりワークステージが支持される場合を考える。ワークステージは、例えば、基板の領域を分割して露光するステップ・アンド・リピートや、基板内に多数のスルーホールを形成する穴あけ加工において、頻繁に逐次移動を繰り返す。そのため、実際に露光処理をする時間よりもステージ移動をしている時間の方が長い場合も多い。
【0005】
そのため、剛性が低いフレームでワークステージを支持すると、ワークステージの逐次移動によってフレームが大きく振動し、フレームの振動が停止するまでの時間、すなわち、次の露光や加工を行うまでの時間が長くなる。その結果、ワークの処理時間が長くなり、装置の生産性が低下してしまう。さらに、フレームの剛性が低いと、外部からの振動に対しても弱く、揺れが生じやすい。そのため、加工精度が悪くなる原因にもなり得る。
【0006】
また、フレーム部材の条件として、大型の装置であっても比較的軽量になるように、密度が小さいことも重要である。ステージの移動時間を短くして高速化するためには大きな加速度でステージを加速、減速する必要があるが、ステージ重量が重いと限界がある。そのために移動する部分はできるだけ軽量であるのが望ましい。また大きな駆動モータを使用する方法もあるが重量が重くなり、装置を設置する工場の床を補強しなければならなくなるなど、装置にかかるコストが大きくなる。
【0007】
このように、加工装置のフレームは、剛性(弾性率)が高く、かつ熱膨張率(熱膨張係数)及び密度が小さいといった特性を有することが望まれる。なお剛性が高く、かつ密度が小さいという条件は、比剛性(剛性/比重)が高いという条件ともいえる。
【0008】
これらの条件を満たす特性は、フレームのみならず、加工装置を構成する構成部材に対しても有効となる場合も多い。例えば、基板等が載置されるワークステージは、高精度な位置決めを行うために高い平面度が要求される。また、高精度の位置決めを短時間で行うために剛性が高く、かつ軽量であること、すなわち、比剛性が高いことが必要とされる。さらに、温度変化により寸法変形を起こさないことが必要であり、熱膨張率の小さいことが要求される。もちろん、ワークステージ以外の構成部材に対しても、これらの条件を満たす特性が有効となることも多い。
【0009】
高い剛性を有し、熱膨張率が小さく、密度も小さい。これらの条件を満たす材料としては、例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastic)が挙げられる。
【0010】
CFRPは、炭素繊維で樹脂を強化した複合材料である。同じ複合材料からなる鉄筋コンクリートで例えると、樹脂がコンクリート、炭素繊維が鉄筋に相当する。CFRPは炭素繊維に樹脂を含浸させ、プリプレグと呼ばれる板状(シート状)の部材にして、このプリプレグを、繊維の方向を考慮しつつ、型の中に複数枚積み重ね、オートクレーブで加熱圧着し硬化させることにより成形する。
(【0011】以降は省略されています)

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