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公開番号2024024502
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-22
出願番号2022127370
出願日2022-08-09
発明の名称積層体
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人
主分類B32B 27/36 20060101AFI20240215BHJP(積層体)
要約【課題】 本発明は、ポリカーボネート樹脂基材の少なくとも一方の面に帯電防止層を有し、曲げたり、伸ばしたりしてもほこりなどの異物の付着を防止する等の特性を付与した積層体を提供する。
【解決手段】ポリカーボネート樹脂基材の少なくとも一方の面に帯電防止層を有する積層体で、当該積層体を10%延伸後の表面抵抗値が1×1013Ω以下である積層体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリカーボネート樹脂基材の少なくとも一方の面に帯電防止層を有する積層体で、当該積層体を10%延伸後の表面抵抗値が1×10
13
Ω以下である積層体。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記基材を構成するポリカーボネート樹脂に複素ビシクロ環構造を含有する請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記基材を構成するポリカーボネート樹脂が共重合ポリカーボネート樹脂である請求項2に記載の積層体。
【請求項4】
前記基材を構成するポリカーボネート樹脂のガラス転移点が40~180℃である請求項3に記載の積層体。
【請求項5】
前記帯電防止層に帯電防止剤を含有し、当該帯電防止剤が高分子タイプの帯電防止剤である請求項1に記載の積層体。
【請求項6】
前記高分子タイプの帯電防止剤がアンモニウム基を有する化合物または導電性有機高分子である請求項5に記載の積層体。
【請求項7】
前記帯電防止層が硬化層である請求項6に記載の積層体。
【請求項8】
前記基材がフィルムである請求項4または6に記載の積層フィルム。
【請求項9】
ポリカーボネート樹脂基材の少なくとも一方の面に帯電防止剤を含有する塗布液を塗布することにより帯電防止層を形成し、その後少なくとも一方向に延伸する積層体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリカーボネート樹脂基材の少なくとも一方の面に帯電防止層を有する積層体に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ディスプレイ部材、電気・電子部品、自動車用部品、建築用資材、レンズ、容器、包装材など種々の用途でポリカーボネート、ポリエステル、ポリメチルメタクリレート、トリアセチルセルロース、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック材料が使用されている。それらの中で例えば、ポリカーボネートは耐衝撃性や耐熱性に優れており適用される範囲が広い樹脂の1つである。
【0003】
イソソルビドを用いたポリカーボネートが提案されている(特許文献1)。ポリカーボネート基材中に帯電防止剤を添加する提案もされているが具体的な材料系や添加量の開示はなく、また基材中への添加となると帯電防止剤を表面に偏析させることが難しく十分な帯電防止性を出せない。また曲げる、折る、伸ばすなどの延伸加工により導電ネットワークが壊れやすいため帯電防止性の発現は難しくなる。そのためほこりなどの異物の付着や、基材の貼りつきによる取扱い性の悪化が懸念される。また、多量の帯電防止剤を使用することで帯電防止性を出そうとするとポリカーボネート基材自体がもろくなり用途によっては適さない場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-150990
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ポリカーボネート樹脂基材の少なくとも一方の面に帯電防止層を有する積層体で、当該積層体を10%延伸後の表面抵抗値が1×10
13
Ω以下である積層体とすることで、積層体を曲げたり、伸ばしたりしてもほこりなどの異物の付着を防止する等の特性を付与した積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の態様を有する。
すなわち、本発明の上記目的は、以下の[1]~[9]の手段により解決できる。
[1]ポリカーボネート樹脂基材の少なくとも一方の面に帯電防止層を有する積層体で、当該積層体を10%延伸後の表面抵抗値が1×10
13
Ω以下である積層体。
[2]前記基材を構成するポリカーボネート樹脂に複素ビシクロ環構造を含有する[1]に記載の積層体。
[3]前記基材を構成するポリカーボネート樹脂が共重合ポリカーボネート樹脂である[2]に記載の積層体。
[4]前記基材を構成するポリカーボネート樹脂のガラス転移点が40~180℃である[3]に記載の積層体。
[5]前記帯電防止層に帯電防止剤を含有し、当該帯電防止剤が高分子タイプの帯電防止剤である[1]に記載の積層体。
[6]前記高分子タイプの帯電防止剤がアンモニウム基を有する化合物または導電性有機高分子である[5]に記載の積層体。
[7]前記帯電防止層が硬化層である[6]に記載の積層体。
[8]前記基材がフィルムである[4]または[6]に記載の積層フィルム。
[9]ポリカーボネート樹脂基材の少なくとも一方の面に帯電防止剤を含有する塗布液を塗布することにより帯電防止層を形成し、その後少なくとも一方向に延伸する積層体の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の積層体は、曲げたり、伸ばしたりしても、ほこりなどの異物の付着を防止する特性を有する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<基材>
基材は曲げたり伸ばしたりできる材料から構成されているポリカーボネート樹脂であれば任意のものを使用することができる。中でも複素ビシクロ環構造を有する化合物を構成要素として含有することが好ましく、複素環の中でも酸素を含有するビシクロ環構造(環状エーテルを有するビシクロ環構造)が耐候性の観点から好ましい。それら中でも特に下記式(1)で示される構造を含有させることで一般的なポリカーボネート樹脂に比べて複屈折率などの光学特性、耐候性、耐傷付き性を向上させることができる。
【0009】
TIFF
2024024502000001.tif
26
38
(1)
【0010】
式(1)で表されるジヒドロキシ化合物としては、立体異性体の関係にあるイソソルビド、イソマンニド、イソイデットが挙げられる。これら立体異性体の中でも植物由来化合物として、デンプンから得られるD-グルコースを水添してから脱水することで容易に製造可能であり、また、資源として入手しやすいことからイソソルビドがより好ましい。
特に近年においては石油資源の枯渇に繋がる懸念があることから植物由来の原料を用いたプラスチック製品の提供が求められており、かつ、二酸化炭素排出量の増加による地球温暖化も課題として挙げられているため、カーボンニュートラルの観点からも植物由来の原料を用いることが求められているためイソソルビドを使用することは理想的である。
(【0011】以降は省略されています)

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