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公開番号2024165729
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023082158
出願日2023-05-18
発明の名称鉄道車両用密封装置
出願人NOK株式会社
代理人弁理士法人旺知国際特許事務所
主分類F16C 33/78 20060101AFI20241121BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】従来技術に係る密封装置に比較して、弾性部の摩耗を低減できる密封装置を提供する。
【解決手段】密封装置10は、内側部材21に固定される環状の第1シール部11と、外側部材22に固定される環状の第2シール部12とを備え、第1シール部11は、第1筒状部111と、環状のフランジ112と、第2筒状部113とを備え、第2シール部12は、剛性材料から形成された剛性部121と、弾性材料から形成された弾性部122とを備え、弾性部122は、剛性部121に支持された環状の基部128からフランジ112に向けて突出する少なくとも1つのダストリップ129と、基部128から第1筒状部111に向けて突出するシールリップ130とを備え、少なくとも1つのダストリップ129における第1方向の端部と中心軸との距離は、ダストリップ129における第2方向の端部と中心軸との距離よりも大きい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
相対的に回転する内側部材と外側部材とにより鉄道車両の車軸を支持する軸受に利用され、前記内側部材と前記外側部材との間の環状の隙間を密封する鉄道車両用密封装置であって、
前記内側部材に固定される環状の第1シール部と、
前記外側部材に固定される環状の第2シール部とを備え、
前記第1シール部は、
前記内側部材に固定される第1筒状部と、
前記第1筒状部において当該鉄道車両用密封装置の中心軸に沿う第1方向の端部に連結されて、前記第1筒状部の外周面から外側に突出する環状のフランジと、
前記フランジの外周縁に連結され、当該フランジに対して前記第1方向の反対の第2方向に突出する第2筒状部とを備え、
前記第2シール部は、
剛性材料から形成された剛性部と、
弾性材料から形成された弾性部とを備え、
前記弾性部は、
前記剛性部に支持された環状の基部と、
前記基部から前記フランジに向けて突出する少なくとも1つのダストリップと、
前記基部から前記第1筒状部に向けて突出するシールリップとを備え、
少なくとも1つの前記ダストリップにおける前記第1方向の端部と前記中心軸との距離は、前記少なくとも1つの前記ダストリップにおける前記第2方向の端部と前記中心軸との距離よりも大きい、
鉄道車両用密封装置。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記少なくとも1つのダストリップは、
第1ダストリップと、
前記第1ダストリップの内側に位置する第2ダストリップとを含む、
請求項1に記載の鉄道車両用密封装置。
【請求項3】
前記第1ダストリップにおける前記第1方向の端部と前記中心軸との距離は、前記第1ダストリップにおける前記第2方向の端部と前記中心軸との距離よりも大きい、請求項2に記載の鉄道車両用密封装置。
【請求項4】
前記第2ダストリップにおける前記第1方向の端部と前記中心軸との距離は、前記第2ダストリップにおける前記第2方向の端部と前記中心軸との距離よりも大きい、請求項2に記載の鉄道車両用密封装置。
【請求項5】
前記シールリップにおける前記第1方向の端部と前記中心軸との距離は、前記シールリップにおける前記第2方向の端部と前記中心軸との距離よりも大きい、請求項1に記載の鉄道車両用密封装置。
【請求項6】
前記第2筒状部における前記第1方向の端部と前記中心軸との距離は、前記第2筒状部における前記第2方向の端部と前記中心軸との距離よりも小さい、請求項1に記載の鉄道車両用密封装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両用密封装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、鉄道車両に使用される軸受において、当該軸受の内側部材と外側部材との間の空間を密封する密封装置が用いられてきた。当該密封装置は、軸受の内部から外部へのグリースの漏れを抑制するシールリップと、軸受の外部から内部への異物の侵入を抑制するダストリップとを備えることがある。
【0003】
例えば、特許文献1は、環状の内側シール部材と、環状の外側シール部材とを備え、当該外側シール部材が弾性部を備える密封装置を開示している。当該密封装置において、当該弾性部は、内側シール部材に備わるスリーブの外周面に対して突出するシールリップと、内側シール部材のフランジに対して突出するダストリップとを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-74108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に係る密封装置においては、シールリップがスリーブの外周面に対して摺動可能に接触し、ダストリップがフランジに対して摺動可能に接触する。この結果、密封装置の内部に侵入した異物が排出されにくいという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、従来技術に係る密封装置に比較して、内部に侵入した異物が排出されやすい密封装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の好適な態様に係る鉄道車両用密封装置は、相対的に回転する内側部材と外側部材とにより鉄道車両の車軸を支持する軸受に利用され、前記内側部材と前記外側部材との間の環状の隙間を密封する鉄道車両用密封装置であって、前記内側部材に固定される環状の第1シール部と、前記外側部材に固定される環状の第2シール部とを備え、前記第1シール部は、前記内側部材に固定される第1筒状部と、前記第1筒状部において当該鉄道車両用密封装置の中心軸に沿う第1方向の端部に連結されて、前記第1筒状部の外周面から外側に突出する環状のフランジと、前記フランジの外周縁に連結され、当該フランジに対して前記第1方向の反対の第2方向に突出する第2筒状部とを備え、前記第2シール部は、剛性材料から形成された剛性部と、弾性材料から形成された弾性部とを備え、前記弾性部は、前記剛性部に支持された環状の基部と、前記基部から前記フランジに向けて突出する少なくとも1つのダストリップと、前記基部から前記第1筒状部に向けて突出するシールリップとを備え、少なくとも1つの前記ダストリップにおける前記第1方向の端部と前記中心軸との距離は、前記少なくとも1つの前記ダストリップにおける前記第2方向の端部と前記中心軸との距離よりも大きい、鉄道車両用密封装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、従来技術に係る密封装置に比較して、弾性部の摩耗を低減できる密封装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
密封構造100の構成を例示する断面図。
密封装置10の構成を例示する断面図。
密封装置10の構成を例示する断面図。
剛性部121の斜視図。
弾性部122の詳細図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1:第1実施形態
以下、図1~図5を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る密封装置10を含む密封構造100の構成について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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