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公開番号
2024161659
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-20
出願番号
2023076486
出願日
2023-05-08
発明の名称
ミトコンドリア活性の向上方法
出願人
学校法人福岡大学
,
フジッコ株式会社
代理人
主分類
A23L
33/185 20160101AFI20241113BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】骨格筋のミトコンドリア活性を向上させる新たな方法を提供する。
【解決手段】大豆たんぱくを有効成分として摂取することにより、骨格筋のミトコンドリア活性を向上させることができる。また、大豆たんぱくの摂取と運動負荷を併用することにより、骨格筋のミトコンドリア活性をさらに向上させることができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
大豆たんぱくを有効成分として摂取することを特徴とする、骨格筋のミトコンドリア活性の向上方法。
続きを表示(約 47 文字)
【請求項2】
運動負荷を併用することを特徴とする、請求項1に記載の向上方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、大豆たんぱく摂取による骨格筋のミトコンドリア活性を向上させる方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
肥満とは、日本肥満学会により「脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態で、体格指数(BMI)が25以上のもの」と定義されている(非特許文献1)。肥満の主な原因はエネルギー出納バランスの破綻に起因するものであり、バランスの不均衡がわずかであっても、10年単位でそれが続くと体重の変化は顕著となるため、その予防・改善には食事療法によるエネルギー摂取量の制限や、運動療法によるエネルギー消費量の増加が重要である。しかしながら、食事療法や運動療法の実施に伴う身体的・精神的負担が大きいことから、これらの持続的な実施は困難な場合もある。
【0003】
たんぱく質の摂取において、乳由来カゼインのうち、特にαs-カゼインの摂取によりエネルギー摂取量の制限を伴わずに抗肥満効果をもたらすことが知られている(特許文献1)。また、たんぱく質摂取による抗肥満効果はたんぱく質の種類によっても異なり、特に大豆たんぱくの摂取が内臓脂肪の減少に寄与することが明らかとなっている(特許文献2および非特許文献2、非特許文献3)。大豆たんぱく摂取による内臓脂肪の減少効果の作用機序の一つとして、肝臓の脂質生合成の低下が示唆されているが、脂肪滴としての蓄積を免れた余剰脂質が消費されるメカニズムの詳細は不明である。
【0004】
骨格筋は、脂肪燃焼に欠かせない脂質酸化を担う重要な組織であり、骨格筋量の減少と肥満度には強い相関があることが知られている。骨格筋は全身の中でも脳と並び、多くのエネルギーを必要とする組織であり、エネルギーを産生するために骨格筋においてはミトコンドリアが細胞質の約40%を占めている。ミトコンドリアは生化学的エネルギーであるアデノシン三リン酸(ATP)を生み出す細胞器官であり、ATPの大部分が効率良くこの細胞器官で生産される。ミトコンドリア内膜には呼吸鎖複合体が存在し、この複合体は呼吸鎖複合体I、II、III、IVおよびVから構成され、これらの働きによる酸化還元反応によって非常に効率よくATPが生産される。具体的には、複合体Iではニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)、複合体IIではコハク酸をそれぞれ酸化することで、ユビキノンを還元してユビキノールに変換し、複合体 IIIでユビキノールを酸化することによりシトクロムcを還元する。複合体IVで還元型シトクロムcが酸化され、酸素分子に電子を伝達することで水に還元する。ミトコンドリアは2枚の膜で二重に包まれた構造をしており、この過程でミトコンドリア内膜と外膜の間の空間である膜管腔へH
+
(プロトン)が蓄積される。膜管腔と内膜内側の空間であるマトリックスの間に形成されたプロトン勾配を解消しようと、ATP合成酵素である複合体Vの内側をプロトンが通り抜け、アデノシン二リン酸(ADP)がATPへと変換されることで、ATPが生み出される。
【0005】
ミトコンドリア活性を向上させるものとして、カルノシンやアンセリンが知られている(特許文献3)ほか、コラーゲン加水分解物はミトコンドリア活性を向上させるとともに、脂肪酸の酸化を促進するAMP-活性化プロテインキナーゼ活性を向上することが知られている(特許文献4)。しかしながら、大豆たんぱく摂取により、他のたんぱく質と比べてミトコンドリア活性を向上させることは知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009-256366公報
特再公表2005-92367公報
特開2015-97507公報
特表2019-529365公報
【非特許文献】
【0007】
一般社団法人日本肥満学会 肥満症診療ガイドライン2022、2022
Journal of Atherosclerosis and Thrombosis 13(5):247-255、2006
大豆たん白質栄養研究会会誌 11:39-42、1990
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、骨格筋のミトコンドリア活性を向上させる方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねていたところ、大豆たんぱくの摂取により骨格筋のミトコンドリア活性が向上すること、また、運動負荷を併用した場合は、より活性化が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明はかかる知見に基づいて完成したものであり、下記の実施形態を包含するものである。
[1]大豆たんぱくを有効成分として摂取することを特徴とする、骨格筋のミトコンドリア活性の向上方法。
[2]運動負荷を併用することを特徴とする、[1]に記載の向上方法。
[3]前記運動負荷の運動負荷強度が3メッツ以上の運動を4メッツ・時/週行う、[2]に記載の向上方法。
[4]総摂取カロリーあたりの大豆たんぱくカロリー量が39%以上である、[1]~[3]に記載の向上方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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