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公開番号2024154567
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023068455
出願日2023-04-19
発明の名称密封装置
出願人内山工業株式会社
代理人協明国際弁理士法人
主分類F16J 15/3264 20160101AFI20241024BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】低トルク化の要請に応えるとともに、泥水等の異物の侵入の抑制しつつ、異物が内部に侵入したとしてもスムーズに外部に排出することができる密封装置を提供する。
【解決手段】外側部材及び内側部材間に形成された環状空間Sの端部に装着される密封装置10であって、前記外側部材に装着される第1部材21と、フランジ部に装着される第2部材38とを備え、前記第1部材及び前記第2部材は、互いに非接触に対向して配され、前記第1部材は、軸方向の前記環状空間側から前記フランジ部側に向けて径方向の外側に傾斜した2以上の第1傾斜部32を備え、前記第2部材は、軸方向の前記フランジ部側から軸方向の前記環状空間側に向けて径方向の外側に傾斜して延びる第2傾斜部40を備え、前記第2傾斜部は、径方向において2つの前記第1傾斜部の間に配されるとともに、少なくとも先端部40aが2以上の前記第1傾斜部と径方向に重なって対向する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
相対的に回転する外側部材及び内側部材間に形成された環状空間の端部に装着される密封装置であって、
前記内側部材は、次第に拡径して前記外側部材の軸方向の一方面と対向するフランジ部を有し、
前記外側部材に装着される第1部材と、前記フランジ部に装着される第2部材とを備え、
前記第1部材及び前記第2部材は、互いに非接触に対向して配され、
前記第1部材は、軸方向の前記環状空間側から前記フランジ部側に向けて径方向の外側に傾斜した2以上の第1傾斜部を備え、
前記第2部材は、軸方向の前記フランジ部側から軸方向の前記環状空間側に向けて径方向の外側に傾斜して延びる第2傾斜部を備え、
前記第2傾斜部は、径方向において2つの前記第1傾斜部の間に配されるとともに、少なくとも先端部が2以上の前記第1傾斜部と径方向に重なって対向することを特徴とする密封装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1において、
前記第1部材は、内周面に前記第1傾斜部が設けられている第1円筒部と、該第1円筒部よりも径方向の内側に位置して径方向に延びる第1円輪部と、該第1円輪部から軸方向の前記フランジ部側に傾斜して突出し、前記第1傾斜部として構成されている第1突出部とを備えることを特徴とする密封装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記第1部材は、前記外側部材の軸方向の一方面に沿って径方向の外側に延びる第2円輪部と、前記第2円輪部から軸方向の前記フランジ側に向けて傾斜して突出し、前記第1傾斜部として構成されている第2突出部とを備えることを特徴とする密封装置。
【請求項4】
請求項2において、
前記第1部材は、前記外側部材の軸方向の一方面に沿って径方向の外側に延びる第2円輪部と、該第2円輪部に設けられた圧縮状態のシート体とを備え、
前記シート体は、水分に接触したことを契機として圧縮状態から厚さ方向に膨大化して復元する特性を有することを特徴とする密封装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、
前記フランジ部は、前記外側部材の前記内周面よりも径方向の内側の位置から段差状に形成された段差部を備え、
前記第2部材は、前記段差部に嵌合される第2円筒部と、該第2円筒部よりも径方向の外側に位置して径方向に延びる第3円輪部とを備え、
前記第2傾斜部は、前記第2円筒部から軸方向の前記環状空間側に向けて径方向の外側に傾斜して延びて形成されていることを特徴とする密封装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記第2部材は、前記第3円輪部から軸方向の前記環状空間側に向けて径方向の外側に傾斜する第3傾斜部を備えることを特徴とする密封装置。
【請求項7】
請求項5において、
前記第3円輪部は、前記外側部材の外周面よりも径方向の外側に延びて形成されて前記外側部材の軸方向の一方面との間に径方向に延びる隙間によるラビリンスシールを形成し、
前記第2部材は、前記第3円輪部の径方向の外側の端部から軸方向の前記環状空間側に延びて形成されて前記ラビリンスシールの開口部を覆う第3円筒部をさらに備えることを特徴とする密封装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、
前記内側部材の外周面には、径方向の外側に突出した堰部が配されており、
前記第1部材は、前記堰部との間に隙間によるラビリンスシールを形成することを特徴とする密封装置。
【請求項9】
請求項8において、
前記内側部材の前記外周面に嵌合されて軸方向に延びる円筒部と、該円筒部の前記環状空間側の端部から径方向の外側に延びる円輪部とを有する第3部材をさらに備え、
前記堰部は、前記第3部材の前記円輪部であることを特徴とする密封装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、相対的に回転する外側部材及び内側部材間に形成された環状空間の端部に装着される密封装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、自動車等の車輪の軸受装置には、外部からの泥水やダスト等の異物の侵入を抑制するために、上述のような外側部材と内側部材との間の環状空間の両端部を密封する密封装置が装着されている。環状空間のフランジ部側の端部に装着される密封装置では、下記特許文献1~3のように、各種部材間に形成された隙間によるラビリンスシールと、他の部材に摺接するシールリップとにより、泥水等の異物の侵入を抑止する構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-234748号公報
特開2015-052350号公報
特開2017-160960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1~3では、各部材間に形成された隙間によるラビリンスシールと、他の部材に摺接するシールリップとにより泥水等の異物の侵入を抑制する構造となっている。しかしながら、さらなる低トルク化の要請に応えるために他の部材に摺接するシールリップを備えないものが望まれている。
【0005】
ラビリンスシールは、経路の長い構造やジグザグ状等の経路の複雑な構造にすることによって、泥水等の異物の侵入をより抑制する傾向にある。そのため、上述の低トルク化の要請に応えるとともに異物の侵入を抑制するために、経路の長い構造や経路の複雑な構造のラビリンスシールにすることが考えられる。しかしながら、そのような構造のラビリンスシールの場合、ラビリンスシール内に一旦泥水等の異物が侵入してしまうと、長い経路や複雑な経路によってラビリンスシールの外に異物を排出するのが困難になるおそれがある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、低トルク化の要請に応えるとともに、泥水等の異物の侵入の抑制しつつ、異物が内部に侵入したとしてもスムーズに外部に排出することができる密封装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の密封装置は、相対的に回転する外側部材及び内側部材間に形成された環状空間の端部に装着される密封装置であって、前記内側部材は、次第に拡径して前記外側部材の軸方向の一方面と対向するフランジ部を有し、前記外側部材に装着される第1部材と、前記フランジ部に装着される第2部材とを備え、前記第1部材及び前記第2部材は、互いに非接触に対向して配され、前記第1部材は、軸方向の前記環状空間側から前記フランジ部側に向けて径方向の外側に傾斜した2以上の第1傾斜部を備え、前記第2部材は、軸方向の前記フランジ部側から軸方向の前記環状空間側に向けて径方向の外側に傾斜して延びる第2傾斜部を備え、前記第2傾斜部は、径方向において2つの前記第1傾斜部の間に配されるとともに、少なくとも先端部が2以上の前記第1傾斜部と径方向に重なって対向することを特徴とする。
【0008】
上記密封装置において、前記第1部材は、内周面に前記第1傾斜部が設けられている第1円筒部と、該第1円筒部よりも径方向の内側に位置して径方向に延びる第1円輪部と、該第1円輪部から軸方向の前記フランジ部側に傾斜して突出し、前記第1傾斜部として構成されている第1突出部とを備えてもよい。
【0009】
また、上記密封装置において、前記第1部材は、前記外側部材の軸方向の一方面に沿って径方向の外側に延びる第2円輪部と、前記第2円輪部から軸方向の前記フランジ側に向けて傾斜して突出し、前記第1傾斜部として構成されている第2突出部とを備えてもよい。
【0010】
また、上記密封装置において、前記第1部材は、前記外側部材の軸方向の一方面に沿って径方向の外側に延びる第2円輪部と、該第2円輪部に設けられた圧縮状態のシート体とを備え、前記シート体は、水分に接触したことを契機として圧縮状態から厚さ方向に膨大化して復元する特性を有してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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