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公開番号2024106941
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-08
出願番号2023050258
出願日2023-03-27
発明の名称駆動力伝達装置
出願人株式会社豊田自動織機
代理人
主分類F16J 15/18 20060101AFI20240801BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】軸シール部における隙間の負圧の発生を防止する駆動力伝達装置の提供にある。
【解決手段】駆動部と、出力部と、駆動部および出力部を収容するハウジングと、駆動部に連結され、出力部に駆動力を伝達する回転体と、ハウジングに設けられ、回転体を挿通する通孔31と、通孔31に設けられ、回転体と摺動する軸シール部41と、を有し、軸シール部41は、駆動部側シール部材と、回転体の軸方向において駆動部側シール部材との隙間が設けられるように出力部側に位置する出力部側シール部材と、を有し、ハウジングは、通孔31と外部とを連通する連通路60を備える駆動力伝達装置である。連通路60は、通孔31の孔壁面に形成され、駆動部側シール部材42と出力部側シール部材43との間であって、かつ、隙間と対向する通孔側開口61と、通孔側開口61より下方に位置し、ハウジングの外側面に形成される外側開口62と、を備えた。
【選択図】 図4
特許請求の範囲【請求項1】
駆動力を発生する駆動部と、
前記駆動部の駆動力を出力する出力部と、
前記駆動部および前記出力部を収容するハウジングと、
前記駆動部に連結され、前記出力部に駆動力を伝達する回転体と、
前記ハウジングに設けられ、前記回転体を挿通する通孔と、
前記通孔に設けられ、前記回転体と摺動する軸シール部と、を有し、
前記軸シール部は、
前記駆動部側に位置する駆動部側シール部材と、
前記回転体の軸方向において前記駆動部側シール部材との隙間が設けられるように前記出力部側に位置する出力部側シール部材と、を有し、
前記ハウジングは、前記通孔と外部とを連通する連通路を備える駆動力伝達装置において、
前記連通路は、
前記ハウジングにおける前記通孔の孔壁面に形成され、前記駆動部側シール部材と前記出力部側シール部材との間に位置し、かつ、前記隙間と対向する通孔側開口と、
前記通孔側開口より下方に位置し、前記ハウジングの外側面に形成される外側開口と、を備えることを特徴とする駆動力伝達装置。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記連通路は、
前記通孔側開口を有する第1通路部と、
前記第1通路部と連通し、前記外側開口を有する第2通路部と、を有し、
前記第2通路部の孔径は前記第1通路部の孔径よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の駆動力伝達装置。
【請求項3】
前記連通路は、外部から前記隙間へ向かう空気の流れを許容する逆止弁を有することを特徴とする請求項1又は2記載の駆動力伝達装置。
【請求項4】
前記駆動部は、
産業車両の走行用の電動モータと、
前記電動モータの回転力を減速する減速機構と、を備え、
前記出力部は、
前記ハウジングに回転可能に支持される左右一対の車軸と、
前記左右一対の車軸に駆動力を分配するディファレンシャル機構と、を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の駆動力伝達装置。
【請求項5】
前記通孔において前記回転体の軸線方向に一対の軸受が配置され、
前記回転体は、前記一対の軸受により回転可能に支持される回転体本体と、
前記通孔において前記一対の軸受の間に位置するように前記回転体本体に固定された円筒状のカラー部材と、を有し、
前記軸シール部は、前記カラー部材に対して摺動することを特徴とする請求項1又は2記載の駆動力伝達装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、駆動力伝達装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
駆動力伝達装置に関連する従来の技術として、例えば、特許文献1に開示されたオイルシールが知られている。特許文献1に開示されたオイルシールは、クランクシャフトの外周位置に設けられ、潤滑油およびエンジンオイルの二液をシールするオイルシールである。
【0003】
特許文献1のオイルシールは、フライホイール側をシールする第一シールと、エンジン側をシールする第二シールと、第一シールおよび第二シール間に配置される仕切リップと、を備える。オイルシールには、第一シール、第二シールおよびクランクシャフトで囲まれた空間が形成されており、仕切りリップはこの空間を分割する。分割された空間のうちのフライホイール側の分割空間に連通させる圧抜き孔が第一シールに設けられている。また、仕切リップには、2つの分割空間を連通する連通孔が設けられている。この種のオイルシールによれば、摩耗によるシール性の低下を抑制するとともに、一方の隔絶空間内の液体が他方の隔絶空間内に排出されるのを防止するとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-163499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のオイルシールでは、フライホイール側の空気が潤滑油と混じって圧抜き孔を通じてフライホイール側の分割空間に連通するものの、軸シール部(オイルシール)の周囲に空気がなく潤滑油で満たされている場合では、軸シール部における空間(分割空間)の負圧を解消しきれないおそれがある。軸シール部における空間の負圧が解消されない場合には、軸シール部(第一シール、第二シール)が回転体(クランクシャフト)に押し付けられ、軸シール部の耐久性が低下するという問題がある。
【0006】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、軸シール部における隙間の負圧の発生を防止する駆動力伝達装置の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、駆動力を発生する駆動部と、前記駆動部の駆動力を出力する出力部と、前記駆動部および前記出力部を収容するハウジングと、前記駆動部に連結され、前記出力部に駆動力を伝達する回転体と、前記ハウジングに設けられ、前記回転体を挿通する通孔と、前記通孔に設けられ、前記回転体と摺動する軸シール部と、を有し、前記軸シール部は、前記駆動部側に位置する駆動部側シール部材と、前記回転体の軸方向において前記駆動部側シール部材との隙間が設けられるように前記出力部側に位置する出力部側シール部材と、を有し、前記ハウジングは、前記通孔と外部とを連通する連通路を備える駆動力伝達装置において、前記連通路は、前記ハウジングにおける前記通孔の孔壁面に形成され、前記駆動部側シール部材と前記出力部側シール部材との間に位置し、かつ、前記隙間と対向する通孔側開口と、前記通孔側開口より下方に位置し、前記ハウジングの外側面に形成される外側開口と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明では、連通路の通孔側開口は、ハウジングにおける通孔の孔壁面に形成され、駆動部側シール部材と出力側シール部材との間に位置し、かつ、駆動部側シール部材と出力側シール部材との隙間と対向する。外側開口は通孔側開口より下方に位置し、ハウジングの外側面に形成されている。このため、回転体の軸方向において駆動部側シール部材と出力部側シール部材との間に設けられる隙間が外部と連通される。したがって、回転体が回転しても、隙間が負圧になることはない。また、連通路の外側開口が通孔側開口より下方に位置することで、連通路に異物が進入しても下方へ落ち易く、異物は軸シール部の隙間に入り込み難い。したがって、軸シール部の機能や軸シール部に必要な耐久性を保つことができる。
【0009】
また、上記の駆動力伝達装置において、前記連通路は、前記通孔側開口を有する第1通路部と、前記第1通路部と連通し、前記外側開口を有する第2通路部と、を有し、前記第2通路部の孔径は前記第1通路部の孔径よりも小さい構成としてもよい。
この場合、第2通路部の孔径が第1通路部の孔径よりも大きいので、異物は第2通路部で下方へ落ちやすくなり、第1通路部により入り込み難くなる。
【0010】
また、上記の駆動力伝達装置において、前記連通路は、外部から前記隙間へ向かう空気の流れを許容する逆止弁を有する構成としてもよい。
この場合、逆止弁が第2通路部に設けられることで、異物は軸シール部の隙間により入り込み難くなる。
(【0011】以降は省略されています)

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