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公開番号2024150362
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-23
出願番号2023063768
出願日2023-04-10
発明の名称密封装置および転がり軸受
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F16C 33/78 20060101AFI20241016BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】外部から浸入する水などを軸受外部へ排出することが可能な密封装置、および、該密封装置を備える転がり軸受を提供する。
【解決手段】密封装置5は、軸受空間を密封する密封装置であって、シール部材7を有し、シール部材7において、少なくとも撥水処理面を有する表面処理面10が形成されており、表面処理面10は、軸受内部側の撥水処理面の面積率が軸受外部側よりも大きくなっている部分を有しており、軸受内部側に撥水処理面と、軸受外部側に撥油処理面と、これらの中間部分に撥水処理面と撥油処理面とを混在させた混在面とを構成し、軸受内部側から軸受外部側に向かって撥水処理面の面積率が連続的または段階的に減少する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
外輪または内輪のいずれか一方の軌道輪に固定され軸受空間を密封する密封装置であって、
前記密封装置はシール部材を有し、該シール部材において、少なくとも撥水処理面を有する表面処理面が形成されており、該表面処理面は、軸受内部側の前記撥水処理面の面積率が軸受外部側よりも大きくなっている部分を有することを特徴とする密封装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記表面処理面は、軸受内部側に前記撥水処理面と、軸受外部側に撥油処理面と、これらの中間部分に前記撥水処理面と前記撥油処理面とを混在させた混在面とを構成し、軸受内部側から軸受外部側に向かって前記撥水処理面の面積率が連続的または段階的に減少することを特徴とする請求項1記載の密封装置。
【請求項3】
前記表面処理面は、前記撥水処理面として第1の撥水処理面と、該第1の撥水処理面よりも接触角の小さな第2の撥水処理面を有しており、軸受内部側に前記第1の撥水処理面と、軸受外部側に前記第2の撥水処理面と、これらの中間部分に前記第1の撥水処理面と前記第2の撥水処理面とを混在させた混在面とを構成し、軸受内部側から軸受外部側に向かって前記第1の撥水処理面の面積率が連続的または段階的に減少することを特徴とする請求項1記載の密封装置。
【請求項4】
前記撥水処理面が撥水親油処理面であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の密封装置。
【請求項5】
前記撥水処理面が撥水撥油処理面であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の密封装置。
【請求項6】
前記撥油処理面が親水撥油処理面であることを特徴とする請求項2記載の密封装置。
【請求項7】
前記シール部材は相手部材と摺接するリップを有し、そのリップ表面の軸受内部側からシール部を経由し軸受外部側にかけた領域に前記表面処理面が形成されており、前記シール部において、軸受内部側の前記撥水処理面の面積率が軸受外部側よりも大きくなっていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の密封装置。
【請求項8】
前記シール部材は前記リップとして、第1のリップと、該第1のリップよりも外側に設けられる第2のリップとを有し、
前記第2のリップに形成される前記表面処理面における前記シール部よりも軸受内部側の前記撥水処理面の面積率が、前記第1のリップに形成される前記表面処理面における前記シール部よりも軸受内部側の前記撥水処理面の面積率よりも大きいことを特徴とする請求項7記載の密封装置。
【請求項9】
前記シール部材は前記軌道輪とラビリンス隙間を介して対向するリップを有し、そのリップ表面の軸受内部側から軸受外部側にかけた領域に前記表面処理面が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の密封装置。
【請求項10】
内輪と、外輪と、該内輪および外輪の間に介在する複数の転動体と、前記外輪または前記内輪のいずれか一方の軌道輪に固定され軸受空間を密封する密封装置と、軸受空間に封入されるグリース組成物とを有する転がり軸受であって、
前記密封装置が請求項1または請求項2記載の密封装置であることを特徴とする転がり軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、転がり軸受に封入されたグリースなどの潤滑剤の漏洩および外部からのダスト、水などの異物の浸入を防止する転がり軸受の密封装置、および該転がり軸受に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
各種機械、装置の回転支持部に用いられる転がり軸受においては、転がり軸受の両側面に密封装置を配置し、その内部にグリースなどの潤滑剤を封入して、外部からの異物の浸入を防止するとともに、内部からの潤滑剤の漏洩を防止するようにした転がり軸受が広く用いられている。
【0003】
従来から、密封装置の構成要素などに撥水処理を施して、軸受内部への泥水などの浸入を防止する技術が知られている。例えば、特許文献1では、スリンガに、軸受外部側に傾斜する傾斜部が設けられており、このスリンガの傾斜部に撥水処理膜が形成されている。また、特許文献2では、スリンガの環状部の内輪の外周面に対する嵌合面および内輪の外周面のいずれかまたは双方と、芯金の環状部の外輪の内周面に対する嵌合面および外輪の内周面のいずれかまたは双方と、のうち少なくとも一方に、凹凸状の撥水性被膜が形成されている。
【0004】
また、特許文献3では、非接触形の密封装置を備える転がり軸受において、密封装置のうち一方の軌道輪に取り付けられる取付部と、一方の軌道輪のうち取付部が取り付けられる被取付部と、密封装置のうち他方の軌道輪に隙間を空けて対向するシール部と、他方の軌道輪の表面のうちシール部に対向する対向面と、のうち少なくとも一つに、母材の表面に撥水性および撥油性を付与する表面処理が施されている。これにより、潤滑剤の漏出が生じにくく異物の浸入を生じにくいとしている。
【0005】
一方、液滴を輸送する技術として、基板上面を、液滴が流れる際の上流側を第1の疎水面、その下流側を第1の疎水面より接触角が小さい第2の疎水面、これらの中間部分を第1の疎水面と第2の疎水面とを混在させて構成し、上流から下流に向け上記第2の疎水面の面積を連続的に増加させた微量液滴輸送デバイスが提案されている(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2002-048147号公報
特開2010-236622号公報
特開2012-167765号公報
特開2005-331410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1では、スリンガの軸受外部側に傾斜する傾斜部に撥水処理膜が形成されており、密封装置に水がかかっても、回転時の遠心力でフランジ傾斜部に沿って軸受外部側に振り飛ばされ、密封装置内部に水が浸入しにくくなっている。しかし、回転停止時には遠心力は作用せず、水などを軸受外部へ排出する機能は生じないことから、密封装置内部に水などが浸入するおそれがあった。
【0008】
また、特許文献2や特許文献3に図示されているようなラジアル接触する傾斜のない面では、潤滑剤を軸受内部へ戻す機能や外部からの水を排出する機能は、回転時を含めて生じない。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、外部から浸入する水などを軸受外部へ排出することが可能な密封装置、および、該密封装置を備える転がり軸受を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の密封装置は、外輪または内輪のいずれか一方の軌道輪に固定され軸受空間を密封する密封装置であって、上記密封装置はシール部材を有し、該シール部材において、少なくとも撥水処理面を有する表面処理面が形成されており、該表面処理面は、軸受内部側の上記撥水処理面の面積率が軸受外部側よりも大きくなっている部分を有することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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