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公開番号
2024145393
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023057717
出願日
2023-03-31
発明の名称
雄原細胞への物質導入方法
出願人
株式会社ニップン
,
株式会社ファスマック
,
国立大学法人東海国立大学機構
,
国立大学法人 筑波大学
代理人
弁理士法人セントクレスト国際特許事務所
主分類
C12N
15/87 20060101AFI20241004BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】 雄原細胞に物質を導入する方法を提供すること。
【解決手段】 両親媒姓アミノ酸配列を含む細胞膜透過性ペプチドと物質とを組み合わせて、花粉に導入する工程を含む、雄原細胞に当該物質を導入する方法。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
雄原細胞に物質を導入する方法であって、
両親媒姓アミノ酸配列を含む細胞膜透過性ペプチドと、物質とを組み合わせて、花粉に導入する工程を含む、方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記両親媒姓アミノ酸配列が、配列番号:1又は2に記載のアミノ酸配列である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記物質が、ヌクレオチド及び/又はペプチドである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記組み合わせての花粉への導入が、前記細胞膜透過性ペプチドと前記物質とを含む融合ペプチド、又は、当該融合ペプチドをコードするヌクレオチドを含むヌクレオチド構築物の、花粉への導入である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記組み合わせての花粉への導入が、前記細胞膜透過性ペプチドと前記物質との混合物の、花粉への導入である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記導入が、パーティクルボンバードメント法を用いた導入である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項7】
下記(a)~(c)に記載のうちの少なくとも1の構成品を含む、請求項1又は2に記載の方法により、雄原細胞に物質を導入するためのキット
(a)両親媒姓アミノ酸配列を含む細胞膜透過性ペプチド
(b)両親媒姓アミノ酸配列を含む細胞膜透過性ペプチドを、コードするヌクレオチドを含む、ヌクレオチド構築物
(c)両親媒姓アミノ酸配列を含む細胞膜透過性ペプチドをコードするヌクレオチドと、当該細胞膜透過性ペプチドと融合して発現されるように、前記物質をコードするヌクレオチドの挿入を可能にするクローニング部位とを含む、ヌクレオチド構築物。
【請求項8】
ゲノムが編集された雄原細胞の製造方法であって、
両親媒姓アミノ酸配列を含む細胞膜透過性ペプチドと、部位特異的なヌクレアーゼを含むゲノム編集システムとを組み合わせて、花粉に導入する工程を含む、方法。
【請求項9】
下記(A)~(F)に記載のうちの少なくとも1の構成品を含む、請求項8に記載の方法により、ゲノムが編集された雄原細胞を製造するためのキット
(A)両親媒姓アミノ酸配列を含む細胞膜透過性ペプチド
(B)両親媒姓アミノ酸配列を含む細胞膜透過性ペプチドを、コードするヌクレオチドを含む、ヌクレオチド構築物
(C)部位特異的なヌクレアーゼを含むゲノム編集システム
(D)部位特異的なヌクレアーゼを含むゲノム編集システムを、コードするヌクレオチドを含む、ヌクレオチド構築物
(E)両親媒姓アミノ酸配列を含む細胞膜透過性ペプチドと、部位特異的なヌクレアーゼとを含む、融合ペプチド
(F)両親媒姓アミノ酸配列を含む細胞膜透過性ペプチドと、部位特異的なヌクレアーゼを含むゲノム編集システムとを、コードするヌクレオチドを含む、ヌクレオチド構築物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、雄原細胞への物質導入方法に関し、より詳しくは、細胞膜透過性ペプチドを用いた雄原細胞への物質導入方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
ヌクレオチド、ペプチド等の物質を、細胞内に導入することは、基礎研究のみならず、様々な産業用途においても非常に意義のあることである。特に、ゲノム編集によれば、特定の遺伝子の狙った部位に変異を導入して、そのコードするタンパク質の活性を修飾することにより、新たな細胞や品種の作製が可能となる。そのため、ゲノム編集システム(例えば、Casタンパク質とガイドRNA(gRNA)との複合体)を構成するような、ペプチド及びヌクレオチドを、細胞内に導入する方法は、近年益々重要な技術となっている。
【0003】
こと植物において新たな品種等を作製する上で、花粉等の生殖細胞を介して、後代となる種子をゲノム編集することが望ましい。この点に関し、本発明者らは、パーティクルボンバードメント法を用い、花粉にゲノム編集システム等を導入することに成功している(特許文献1、2)。また、種々の試みがなされている(特許文献3及び4、非特許文献1及び2)。しかしながら、種子のゲノム編集を可能とするためには、単に花粉内に導入するだけでは不十分であり、その中にあり二重膜に覆われた雄原細胞の内部までゲノム編集システムを導入できることが望ましい。前記パーティクルボンバードメント法によっても雄原細胞への物質導入は可能であったが、ゲノム編集効率をより向上させるという観点から、雄原細胞内部まで物質をより効率よく導入する方法が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-171262号公報
特開2021-132547号公報
国際公開第2019/113000号
国際公開第2022/138507号
【非特許文献】
【0005】
Andriy B.,et al.(2015) Intracellular delivery of fluorescent protein into viable wheat microspores using cationic peptides.Frontiers in Plant Science 6:666
Neelam G.,et al.(2022) Wheat pollen uptake of CRISPR/Cas9 RNP-PDMAEMA nanoassemblies results in targeted loss of gene function in progeny.(Preprint from bioRxiv,02 Jun 2022)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、花粉中の雄原細胞内への物質導入を可能とする方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記目的を達成すべく、様々な細胞膜透過性ペプチド(CPP)を用い、花粉中の雄原細胞内への物質導入を試みた。その結果、陽イオン性CPPを用いた場合には、雄原細胞内への物質導入率の向上はさして認められなかったものの、両親媒性CPPを用いた場合には、その導入率が顕著に向上することが明らかになった。また、両親媒性CPPと被導入物質とを含む融合タンパク質にて導入した場合でも、両親媒性CPPと被導入物質とを混合して導入した場合であっても、その導入形態に限定されることなく、雄原細胞導入率の向上が認められた。さらに、被導入物質をゲノム編集システム(Cas9タンパク質とガイドRNAとの複合体)とした場合も、両親媒性CPPを用いることによって、当該物質は雄原細胞内に導入され、当該細胞のゲノムが編集されることも明らかにし、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下の態様を提供する。
【0009】
[1] 雄原細胞に物質を導入する方法であって、両親媒姓アミノ酸配列を含む細胞膜透過性ペプチドと、物質とを組み合わせて、花粉に導入する工程を含む、方法。
【0010】
[2] 前記両親媒姓アミノ酸配列が、配列番号:1又は2に記載のアミノ酸配列である、[1]に記載の方法。
(【0011】以降は省略されています)
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