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公開番号2024144195
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2024034981
出願日2024-03-07
発明の名称接着剤付金属基材及び積層体
出願人藤森工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B32B 15/088 20060101AFI20241003BHJP(積層体)
要約【課題】伝送特性に優れ、樹脂基材と金属層との接着強度を十分に確保できる接着剤付金属基材及び積層体の提供。
【解決手段】金属層と、接着性樹脂組成物から形成された接着性樹脂層とを備える接着剤付金属基材であって、前記接着性樹脂組成物は、ポリイミド樹脂(A)、マレイミド化合物(B)及びラジカル開始剤を含み、前記ポリイミド樹脂(A)と前記マレイミド化合物(B)との重量比は、10:1~3:2であり、100質量部の前記マレイミド化合物(B)に対する、前記ラジカル開始剤の含有量は1質量部以上25質量部未満であり、前記接着剤樹脂層の厚みは0.1μm以上10μm以下である、接着剤付金属基材。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
金属層と、接着性樹脂組成物から形成された接着性樹脂層とを備える接着剤付金属基材であって、
前記接着性樹脂組成物は、ポリイミド樹脂(A)、マレイミド化合物(B)及びラジカル開始剤を含み、
前記ポリイミド樹脂(A)と前記マレイミド化合物(B)との重量比は、10:1~3:2であり、
100質量部の前記マレイミド化合物(B)に対する、前記ラジカル開始剤の含有量は1質量部以上25質量部未満であり、
前記接着性樹脂層の厚みは0.2μm以上9μm以下である、接着剤付金属基材。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記金属層は、表面粗さRzjisが1.0μm以下の銅箔である、請求項1に記載の接着剤付金属基材。
【請求項3】
プリプレグの両面に、請求項1又は2に記載の接着剤付金属基材を備える積層体であって、
前記プリプレグは、前記接着剤付金属基材が備える前記接着性樹脂層が前記金属層と接する面とは反対の面に積層され、
前記プリプレグは、変性ポリイミド樹脂プリプレグ、ポリエステル樹脂プリプレグ、液晶ポリマープリプレグ、環状オレフィン樹脂プリプレグ、ポリフェニレンエーテル樹脂プリプレグ、ポリフェニレンサルファイド樹脂プリプレグ、ポリエーテルエーテルケトン樹脂プリプレグ、ビスマレイミド樹脂プリプレグ、トリアジン樹脂プリプレグ、ビスマレイミド・トリアジン樹脂プリプレグ、ベンゾシクロブテン樹脂プリプレグ、低誘電エポキシ樹脂プリプレグからなる群より選択される1種以上である、積層体。
【請求項4】
前記接着性樹脂層の厚みが0.1μm以上10μm以下であり、
前記プリプレグの厚みが50μm以上1000μm以下であり、
前記金属層の厚みが1μm以上35μm以下であり、
下記式(1)を満たす、請求項3に記載の積層体。
0.05≦(X/Y)×100≦7 ・・・(1)
[(1)中、Xは前記接着性樹脂層の厚み(μm)であり、Yは前記プリプレグの厚み(μm)である。]

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、接着剤付金属基材及び積層体に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
高周波信号の伝送に用いられる銅張積層板(Copper Clad Laminates、以下「CCL」と記載する場合がある。)は、銅箔と樹脂層を積層することで製造される。
近年伝送信号の高速化に伴い、CCLには伝送特性のさらなる向上が要求される。
【0003】
例えば特許文献1は、接着剤層を介して樹脂基材と金属基材とが積層された積層体を開示している。特許文献1が開示する積層体が備える接着剤層は、5Gの周波数帯に対しては低周波数帯であるものの、周波数1MHzにおける比誘電率が3.0以下であり、誘電正接が0.02以下である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-3886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
高周波伝送では、高周波帯域になるほど電流は金属配線の表面にしか流れない傾向にある。このため、表面の形状が平滑でないと、伝送損失が増大してしまう。これは表皮効果と呼ばれる公知の現象である。表皮効果による伝送ロスを低減するため、例えば金属基材には、表面粗さが小さい金属箔が使用される傾向にある。
【0006】
金属箔の表面粗さが低下するほどアンカー効果が得られにくく、樹脂基材と金属箔との密着性は低下する。この場合には、プリント基板は回路剥離が生じやすいという課題がある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、伝送特性に優れ、樹脂基材と金属層との接着強度を十分に確保できる接着剤付金属基材及び積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は以下の構成を採用した。
[1]金属層と、接着性樹脂組成物から形成された接着性樹脂層とを備える接着剤付金属基材であって、前記接着性樹脂組成物は、ポリイミド樹脂(A)、マレイミド化合物(B)及びラジカル開始剤を含み、前記ポリイミド樹脂(A)と前記マレイミド化合物(B)との重量比は、10:1~3:2であり、100質量部の前記マレイミド化合物(B)に対する、前記ラジカル開始剤の含有量は1質量部以上25質量部未満であり、前記接着性樹脂層の厚みは0.1μm以上10μm以下である、接着剤付金属基材。
[2]前記金属層は、表面粗さRzjisが1.0μm以下の銅箔である、[1]に記載の接着剤付金属基材。
[3]プリプレグの両面に、[1]又は[2]に記載の接着剤付金属基材を備える積層体であって、前記プリプレグは、前記接着剤付金属基材が備える前記接着性樹脂層が前記金属層と接する面とは反対の面に積層され、前記プリプレグは、変性ポリイミド樹脂プリプレグ、ポリエステル樹脂プリプレグ、液晶ポリマープリプレグ、環状オレフィン樹脂プリプレグ、ポリフェニレンエーテル樹脂プリプレグ、ポリフェニレンサルファイド樹脂プリプレグ、ポリエーテルエーテルケトン樹脂プリプレグ、ビスマレイミド樹脂プリプレグ、トリアジン樹脂プリプレグ、ビスマレイミド・トリアジン樹脂プリプレグ、ベンゾシクロブテン樹脂プリプレグ、低誘電エポキシ樹脂プリプレグからなる群より選択される1種以上である、積層体。
[4]前記接着性樹脂層の厚みが0.1μm以上10μm以下であり、前記プリプレグの厚みが50μm以上1000μm以下であり、前記金属層の厚みが1μm以上35μm以下であり、下記式(1)を満たす、[3]に記載の積層体。
0.05≦(X/Y)×100≦7 ・・・(1)
[(1)中、Xは前記接着性樹脂層の厚み(μm)であり、Yは前記プリプレグの厚み(μm)である。]
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、伝送特性に優れ、樹脂基材と金属層との接着強度を十分に確保できる接着剤付金属基材及び積層体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本実施形態の接着剤付金属基材の一例の断面模式図である。
本実施形態の積層体の一例の断面模式図である。
実施例11、比較例11及び比較例12の積層体の、伝送損失(dB/100mm)を測定した結果の図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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