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公開番号
2024142994
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2023055431
出願日
2023-03-30
発明の名称
多層麺類の製造方法
出願人
日清製粉株式会社
代理人
弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類
A23L
7/109 20160101AFI20241003BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】食感の良好な多層麺類を提供すること。
【解決手段】本発明の多層麺類の製造方法は、内層用の生地及び外層用の生地を製造する工程と、該生地を用いて生麺線を製造する工程とを有する。前記内層用の生地の製造では、原料として穀粉類及び乳化剤を使用し、且つ乳化剤の使用量を、該穀粉類100質量部に対して0.01~5質量部とする。前記外層用の生地の製造では、原料として穀粉類を使用し、且つ原料として乳化剤を使用しないか、又は原料として乳化剤を使用する場合は、該外層用の生地における乳化剤の使用量が、該外層用の生地中の穀粉類100質量部に対して、前記内層用の生地における乳化剤の穀粉類100質量部に対する使用量の20質量%以下となるようにする。前記乳化剤に代えて脂質分解酵素を使用してもよく、その場合、前記内層用の生地の製造では、原料として穀粉類及び脂質分解酵素を使用する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
麺線方向に直交する厚さ方向の断面視において、内層と、該内層の両側に位置する外層とを有する、多層麺類の製造方法であって、
前記内層用の生地及び前記外層用の生地を製造する工程と、製造した生地を用いて生麺線を製造する工程とを有し、
前記内層用の生地の製造では、原料として少なくとも穀粉類及び乳化剤を使用し、且つ乳化剤の使用量を、該穀粉類100質量部に対して0.01~5質量部とし、
前記外層用の生地の製造では、原料として少なくとも穀粉類を使用し、且つ原料として乳化剤を使用しないか、又は原料として乳化剤を使用する場合は、該外層用の生地における乳化剤の使用量が、該外層用の生地中の穀粉類100質量部に対して、前記内層用の生地における乳化剤の穀粉類100質量部に対する使用量の20質量%以下となるようにする、多層麺類の製造方法。
続きを表示(約 760 文字)
【請求項2】
前記乳化剤は脂肪酸エステルを含む、請求項1に記載の多層麺類の製造方法。
【請求項3】
前記乳化剤のHLB値が1~16である、請求項1又は2に記載の多層麺類の製造方法。
【請求項4】
麺線方向に直交する厚さ方向の断面視において、内層と、該内層の両側に位置する外層とを有する、多層麺類の製造方法であって、
前記内層用の生地及び前記外層用の生地を製造する工程と、製造した生地を用いて生麺線を製造する工程とを有し、
前記内層用の生地の製造では、原料として少なくとも穀粉類及び脂質分解酵素を使用する、多層麺類の製造方法。
【請求項5】
前記外層用の生地の製造では、原料として少なくとも穀粉類を使用し、且つ原料として脂質分解酵素を使用しないか、又は原料として脂質分解酵素を使用する場合は、該外層用の生地における脂質分解酵素の活性量が、前記内層用の生地における脂質分解酵素の活性量の20%以下となるようにする、請求項4に記載の多層麺類の製造方法。
【請求項6】
前記脂質分解酵素はリパーゼを含む、請求項4又は5に記載の多層麺類の製造方法。
【請求項7】
前記生麺線において、前記外層と前記内層との厚さの比率が、外層/内層として、1:0.25~4である、請求項1又は4に記載の多層麺類の製造方法。
【請求項8】
前記生麺線を加熱調理して調理済み麺線を製造する工程と、該調理済み麺線を冷蔵又は冷凍する工程とを有する、請求項1又は4に記載の多層麺類の製造方法。
【請求項9】
前記多層麺類は、電子レンジを用いて加熱することで喫食可能状態となる、請求項1又は4に記載の多層麺類の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、厚さ方向に複数の層が積層された構成を有する多層麺類に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
多層麺類の典型例として、厚さ方向の断面視において、内層と、該内層の両側に位置する一対の外層とを有する三層麺類が知られており、三層麺類に関する改良技術が種々提案されている。例えば特許文献1には、三層麺類の製造方法として、内層及び外層それぞれの生地を、粗蛋白含量が特定範囲に調整された小麦粉等の製麺原料を用いて製造することが記載されており、実施例では、内層及び外層の双方に乳化油脂が配合された三層生麺(生スパゲティ)を製造している(特許文献1の[0066]、[0067]、[0072]及び[0073])。特許文献1に記載の製造方法によれば、外観及び食感に優れる三層麺類が得られるとされている。
【0003】
特許文献2には、三層麺類からなるフライ即席麺において、内層に乳化油脂を含有させ、外層には乳化油脂を含有させないことが記載されている。ここで言う乳化油脂について、特許文献2には、油相と水相とを水中油型に乳化させた水中油型乳化油脂組成物であると記載されており、該油相の一例として、食用油脂に乳化剤を溶解させたものが記載されている。
【0004】
特許文献3には、三層麺類において、内層に外層よりも多量の「n-3系脂肪酸を含む油脂」を含有させることが記載されている。このn-3系脂肪酸を含む油脂について、特許文献3には、3価アルコールであるグリセリンの各水酸基に脂肪酸がエステル結合したものであり、通常はトリグリセリドの形態をとる化合物の総称であると記載されており、微量のモノグリセリドが含まれることを許容することも記載もされている(特許文献3の[0016])。
【0005】
特許文献4には、多層麺類の外層にキシラナーゼ等のヘミセルラーゼを含有させることが記載されている。特許文献4に記載の多層麺類は、麺線どうしが付着しにくくてほぐれやすく、食感も向上しているとされている。ヘミセルラーゼは、澱粉等の複合多糖類の分解酵素であり、脂質分解酵素ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平11-151071号公報
特開2015-136342号公報
特開2022-47696号公報
特開2013-85490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
麺類の食感の向上等を目的として、麺類にモノグリセリド等の乳化剤を配合する技術は公知である。しかしながら、麺類に乳化剤を配合すると、麺類が硬く脆いものとなり、食感が低下する傾向がある。特に、乳化剤入りの麺類を加熱調理した後に冷蔵又は冷凍保存した場合、その調理済みの冷蔵又は冷凍麺類を喫食する際には、これを加熱して喫食可能状態とする必要があり、その加熱方法として電子レンジ加熱が汎用されているところ、調理済みの麺類はマイクロ波を吸収しやすく、電子レンジ加熱時に過加熱により、歯切れが悪く硬い食感となりやすい。
【0008】
本発明の課題は、食感の良好な多層麺類を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、加熱調理直後のみならず、加熱調理したものを冷蔵又は冷凍保存後に再加熱した場合でも、食感が良好な麺類を得るべく種々検討した結果、麺類の層構造として、三層麺類に代表される、内層及び外層を含む積層構造を採用するとともに、内層に外層よりも多量の乳化剤(脂肪酸エステル等)を配合することで、目的の特性を有する多層麺類が得られるとの知見(第1の知見)を得た。また本発明者は、この第1の知見を基に更に検討した結果、リパーゼに代表される脂質分解酵素を麺類に配合することで、麺類に含まれる穀粉類由来の脂質(脂肪酸)が脂質分解酵素によって分解され、その分解生成物が乳化剤と同様の働きをするとの知見(第2の知見)を得た。
【0010】
本発明(第1発明)は、前記第1の知見に基づきなされたもので、麺線方向に直交する厚さ方向の断面視において、内層と、該内層の両側に位置する外層とを有する、多層麺類の製造方法であって、
前記内層用の生地及び前記外層用の生地を製造する工程と、製造した生地を用いて生麺線を製造する工程とを有し、
前記内層用の生地の製造では、原料として少なくとも穀粉類及び乳化剤を使用し、且つ乳化剤の使用量を、該穀粉類100質量部に対して0.01~5質量部とし、
前記外層用の生地の製造では、原料として少なくとも穀粉類を使用し、且つ原料として乳化剤を使用しないか、又は原料として乳化剤を使用する場合は、該外層用の生地における乳化剤の使用量が、該外層用の生地中の穀粉類100質量部に対して、前記内層用の生地における乳化剤の穀粉類100質量部に対する使用量の20質量%以下となるようにする、多層麺類の製造方法である。
(【0011】以降は省略されています)
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