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公開番号
2024140941
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-10
出願番号
2023052322
出願日
2023-03-28
発明の名称
積層フィルム
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B32B
27/18 20060101AFI20241003BHJP(積層体)
要約
【課題】
適度な硬度と柔軟性を有しながら、実用的な繰返し折曲げ特性及び耐擦過性に優れ、それでいて外部からの刺激により、色調が変化する特性を有する積層フィルムを提案すること。
【解決手段】
基材フィルムの少なくとも片面に樹脂層を備えた構成であり、前記樹脂層がバインダー樹脂(A)およびクロミック化合物(B)を含み、前記樹脂層表面の光線透過率の極小値における波長の光線透過率の変化量が5%以上である積層フィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
基材フィルムの少なくとも片面に樹脂層を備えた構成であり、前記樹脂層がバインダー樹脂(A)およびクロミック化合物(B)を含み、前記樹脂層表面の光線透過率の極小値における波長の光線透過率の変化量が5%以上である積層フィルム。
続きを表示(約 610 文字)
【請求項2】
前記バインダー樹脂(A)がアクリル系樹脂である、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項3】
前記クロミック化合物(B)がフォトクロミック化合物またはサーモクロミック化合物である、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項4】
前記樹脂層中における、クロミック化合物(B)の含有量が0.1質量%~5.0質量%である、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項5】
前記樹脂層がマイクロカプセル中にクロミック化合物(B)を含む、樹脂組成物を硬化させてなる請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項6】
前記アクリル系樹脂が活性エネルギー線硬化型である、請求項2に記載の積層フィルム。
【請求項7】
前記基材フィルムがポリエステルフィルムである、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項8】
前記基材フィルムがポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムである、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項9】
前記基材フィルムが共重合ポリエステルフィルムである、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項10】
繰り返し折り曲げ性評価(外曲げ、R=1.5の条件下)において、20万回以上折り曲げ可能である、請求項1に記載の積層フィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層フィルムに関し、詳しくは、耐擦過性、繰返し折曲げ特性、および外部からの刺激により色調が変化する特性に優れた積層フィルムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
工業化合物、光学化合物、電子部品化合物、電池用包装材など様々な分野で、基材フィルムの少なくとも片面に機能層を設けた積層フィルムが使用されている。積層フィルムの基材フィルムとしては、ポリエステルフィルムとして代表的なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、特に2軸延伸PETフィルムが、透明性、機械強度、耐熱性、柔軟性などに優れることから広く使用されている。
【0003】
近年、コンタクトレンズ、窓ガラス、液晶ディスプレイなどの光学用途を中心にサーモクロミック化合物やフォトクロミック化合物が調光材料として使用されている(例えば、特許文献1)。また、偽造防止対策として使用される例もある(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-353801号公報
特開平3-231394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述のクロミック化合物に関して、加飾用途への適用はほとんどない状況であった。さらに加飾用に適用する場合、活性エネルギー硬化型のハードコート層を備えるのが一般的であるため、ハードコート剤とクロミック化合物とを混ぜて硬化させた場合、クロミック化合物が紫外線照射により破壊される懸念があった。さらに、用途によっては複雑な曲面形状にも追従可能なことが必要とされる場合があった。
【0006】
そこで本発明は、適度な硬度と柔軟性を有しながら、実用的な繰返し折曲げ特性及び耐擦過性に優れ、それでいて外部からの刺激により、色調が変化する特性を有する、新たな積層フィルムを提案せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記実情に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、特定構成の樹脂層が積層した構成を備えることにより、上記課題を容易に解決できることを知見し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、以下の[1]~[19]を提供するものである。
【0008】
[1]基材フィルムの少なくとも片面に樹脂層を備えた構成であり、前記樹脂層がバインダー樹脂(A)およびクロミック化合物(B)を含み、前記樹脂層表面の光線透過率の極小値における波長の光線透過率の変化量が5%以上である積層フィルム。
[2]前記バインダー樹脂(A)がアクリル系樹脂である、上記[1]に記載の積層フィルム。
[3]前記クロミック化合物(B)がフォトクロミック化合物またはサーモクロミック化合物である、上記[1]又は[2]に記載の積層フィルム。
[4]前記樹脂層中における、クロミック化合物(B)の含有量が0.1質量%~5.0質量%である、上記[1]~[3]の何れかに記載の積層フィルム。
[5]前記樹脂層がマイクロカプセル中にクロミック化合物(B)を含む樹脂組成物を硬化させてなる、上記[1]~[4]の何れかに記載の積層フィルム。
[6]前記アクリル系樹脂が活性エネルギー線硬化型である、上記[1]~[5]の何れかに記載の積層フィルム。
[7]前記基材フィルムがポリエステルフィルムである、上記[1]~[6]の何れかに記載の積層フィルム。
[8]前記基材フィルムがポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムである、上記[1]~[7]の何れかに記載の積層フィルム。
[9]前記基材フィルムが共重合ポリエステルフィルムである、上記[1]~[8]の何れかに記載の積層フィルム。
[10]繰り返し折り曲げ性評価(外曲げ、R=1.5の条件下)において、20万回以上折り曲げ可能である、上記[1]~[9]の何れかに記載の積層フィルム。
[11]前記基材フィルムと樹脂層の間に印刷層を備えた、上記[1]~[10]の何れかに記載の積層フィルム。
[12]前記樹脂層の厚みが20μm以下である、上記[1]~[11]の何れかに記載の積層フィルム。
[13]基材フィルムの少なくとも片面に樹脂層を備えた構成であり、前記樹脂層がバインダー樹脂(A)およびクロミック化合物(B)を含み、基材フィルムの両面に接着層を介して、他の樹脂フィルムを貼合した積層体。
[14]樹脂層側に貼合する他の樹脂層がPMMA樹脂である、上記[13]に記載の積層体。
[15]基材フィルム表面に接着層を介して貼合する他の樹脂層がABS樹脂である、上記[13]に記載の積層体
[16]成型用又は加飾用である、上記[1]~[12]の何れかに記載の積層フィルム。
[17]成型用又は加飾用である、上記[13]~[15]の何れかに記載の積層体。
[18]自動車部品の加飾用である、上記[1]~[12]の何れかに記載の積層フィルム。
[19]自動車部品の加飾用である、上記[13]~[15]の何れかに記載の積層体。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、適度な硬度と柔軟性を有しながら、実用的な繰返し折曲げ特性及び耐擦過性に優れ、それでいて外部からの刺激により、色調が変化する特性を有する積層フィルムを提案することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、実施の形態例に基づいて本発明を説明する。但し、本発明は次に説明する実施形態に限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)
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