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公開番号2024139737
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-09
出願番号2024045519
出願日2024-03-21
発明の名称積層体および半導体装置の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類H01L 21/60 20060101AFI20241002BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】微細かつ高密度に搭載された半導体素子を、デブリの発生なく、かつ、半導体素子を高い位置精度で転写可能な積層体、および当該積層体を用いた半導体素子の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、レーザー透過性を有する第1基板と、樹脂膜が順に積層された積層体であって、25℃、1.0×106Hzにおける動的粘弾性測定により測定される前記樹脂膜の損失正接が0.01~0.15である、積層体に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
レーザー透過性を有する第1基板と、樹脂膜が順に積層された積層体であって、
25℃、1.0×10

Hzにおける動的粘弾性測定により測定される前記樹脂膜の損失正接が0.01~0.15である、積層体。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
さらに、半導体素子を有し、
前記第1基板と、前記樹脂膜と、前記半導体素子がこの順に積層されている、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
25℃、1.0×10

Hzにおける動的粘弾性測定により測定される前記樹脂膜の貯蔵弾性率が300MPa以上である、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項4】
25℃、1.0×10
-2
Hzにおける動的粘弾性測定により測定される前記樹脂膜の損失正接が0.4以上である、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項5】
前記樹脂膜の膜厚が0.7μm以上、30μm以下である、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項6】
前記樹脂膜が光吸収剤を含有する、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項7】
前記樹脂膜の、200~1100nmのいずれかの波長における膜厚1.0μm換算時の吸光度が0.4以上、5.0以下である、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項8】
下記工程(a)および(b)を含む半導体装置の製造方法。
(a)請求項2に記載の積層体の、前記半導体素子が積層されている面に対向させて第2基板を配置する工程。
(b)前記積層体に対し、前記第1基板の側からレーザー光を照射して、前記半導体素子を前記第2基板へ転写する工程。
【請求項9】
前記第2基板の、前記半導体素子が転写される面に粘着層が積層されている、請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記レーザー光の波長が355nmである、請求項8または9に記載の半導体装置の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体および半導体装置の製造方法に関する。より詳しくは、半導体素子をレーザー転写により実装する際に好適に用いられる積層体、およびそれを使用した半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
一般的に半導体装置に組み込まれる素子は、回路基板などにフリップチップボンダーなどを使用したピックアンドプレース法で移載・実装される。近年では半導体装置の高性能化、小型化が進んでおり、それに伴い、半導体装置内に組み込まれる素子も、小型化、薄型化され、また、半導体装置内に実装される素子の個数が増えてきている。近年、半導体素子の一種である発光ダイオード(LED)を各画素に配列したディスプレイが、高輝度、低消費電力、高画質であるため注目されている。各画素に実装するLEDはマイクロLEDと呼ばれ、1辺が数百~十数μmほどの小さいLEDが用いられる。このマイクロLEDディスプレイを製造するにあたり、上記の実装方式では時間がかかりすぎるため、新たな手法が検討されている。
【0003】
小型半導体素子を多数実装する手法として、支持基板上に粘着層を有する積層体に、粘着層の支持基板側とは反対の面に半導体素子を搭載して積層体を準備したのち、該積層体の支持基板側からレーザーを照射することで、積層体から一定の距離をもって離れた下方に位置する回路基板等の対向基板に、半導体素子を目的の半導体素子間隔となるように選択的に転写・実装するレーザー転写技術が提案されている。この手法は、積層体および/または対向基板のステージを高速に移動させながらレーザーを照射することで、半導体素子を高速かつ広範囲に転写できる利点を持つ。なお、「転写」とは、半導体素子が、元の基板から別の基板に移載されることを表す。
【0004】
該レーザー転写技術に用いられる積層体として、薄膜の粘着層を適用し、レーザー照射により支持基板と半導体素子の間に存在する粘着層をすべてアブレーションさせ、消失させることで、半導体素子上の粘着層残渣もすべて除去しながら半導体素子の転写を可能とする積層体が挙げられる(例えば、特許文献1)。また、レーザー照射により、支持基板と樹脂膜の界面に位置する樹脂膜をアブレーションさせ、それによって発生したガスが粘着層と支持基板の界面に溜まって空隙(ブリスター)を形成し、粘着層の形状変化により、素子が剥がれ落ちて分離することで、半導体素子を転写する積層体も挙げられる(例えば、特許文献2)。さらに、吸光度と接着強度を制御した粘着層を適用することで、粘着層の残膜なく、半導体素子を転写する技術も挙げられる(例えば、特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-188037公報
国際公開第2022/153745号
国際公開第2022/210155号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、粘着層の半導体素子表面の残渣を回避するため、過剰なレーザー光を照射し、粘着層をすべてアブレーションで除去する必要があり、粘着層の飛散による対向基板の汚損や、半導体素子が破損するなどのダメージが課題であった(以降、半導体素子表面の粘着層の残渣を糊残り、飛散した粘着層の残渣をデブリと呼ぶことがある)。特許文献2および3では、残渣やデブリの発生を抑制しながら半導体素子を転写できる一方、マイクロLEDといった微細かつ高密度に搭載された半導体素子を、精度高く転写するには不十分であった。
【0007】
本発明は、このような実状に鑑みて、微細かつ高密度に搭載された半導体素子を、デブリの発生なく、かつ、高い位置精度で転写可能な積層体、および当該積層体を用いた半導体素子の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明は、以下の1~10の態様を包含する。
1.レーザー透過性を有する第1基板と、樹脂膜が順に積層された積層体であって、
25℃、1.0×10

Hzにおける動的粘弾性測定により測定される前記樹脂膜の損失正接が0.01~0.15である、積層体。
2.さらに、半導体素子を有し、
前記第1基板と、前記樹脂膜と、前記半導体素子がこの順に積層されている、前記1に記載の積層体。
3.25℃、1.0×10

Hzにおける動的粘弾性測定により測定される前記樹脂膜の貯蔵弾性率が300MPa以上である、前記1または2に記載の積層体。
4.25℃、1.0×10
-2
Hzにおける動的粘弾性測定により測定される前記樹脂膜の損失正接が0.4以上である、前記1~3のいずれか1に記載の積層体。
5.前記樹脂膜の膜厚が0.7μm以上、30μm以下である、前記1~4のいずれか1に記載の積層体。
6.前記樹脂膜が光吸収剤を含有する、前記1~5のいずれか1に記載の積層体。
7.前記樹脂膜の、200~1100nmのいずれかの波長における膜厚1.0μm換算時の吸光度が0.4以上、5.0以下である、前記1~6のいずれか1に記載の積層体。
8.下記工程(a)および(b)を含む半導体装置の製造方法。
(a)前記2~7のいずれか1に記載の積層体の、前記半導体素子が積層されている面に対向させて第2基板を配置する工程。
(b)前記積層体に対し、前記第1基板の側からレーザー光を照射して、前記半導体素子を前記第2基板へ転写する工程。
9.前記第2基板の、前記半導体素子が転写される面に粘着層が積層されている、前記8に記載の半導体装置の製造方法。
10.前記レーザー光の波長が355nmである、前記8または9に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の積層体によれば、微細かつ高密度に搭載された半導体素子を、デブリの発生なく、かつ、高い位置精度で転写できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、第2積層体の作製方法を例示する図である。
図2は、仮接着剤を利用した、第2積層体の作製方法を例示する図である。
図3は、レーザーリフトオフを利用した第2積層体の作製方法を例示する図である。
図4は、半導体基板を利用した、第2積層体の別の作製方法を例示する図である。
図5は、半導体装置の製法方法における、第2積層体の半導体素子面と第2基板を対向させる工程を例示する図である。
図6は、レーザー光を照射して、半導体素子を第2基板へ転写する工程を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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