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公開番号2024123370
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023030713
出願日2023-03-01
発明の名称二次電池
出願人東レ株式会社
代理人
主分類H01M 10/36 20100101AFI20240905BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】
本発明の目的は、高寿命で、高エネルギー密度な二次電池を提供することにある。
【解決手段】
正極、水系電解液、セパレータおよび負極を含む二次電池であって、水系電解液中の電解質濃度が3mol/Lより高く、セパレータの密度が2.0g/cm3以下であり、セパレータの透気度が1000秒/100cc以上であり、セパレータのイオン伝導度が1.0×10-5S/cm以上である二次電池とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
正極、水系電解液、セパレータおよび負極を含む二次電池であって、
水系電解液中の電解質濃度が3mol/Lより高く、セパレータの密度が2.0g/cm

以下であり、セパレータの透気度が1000秒/100cc以上であり、セパレータのイオン伝導度が1.0×10
-5
S/cm以上である二次電池。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記セパレータの厚みが50μm以下である請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記セパレータの水に対する膨潤度が1.5以下である請求項1または2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記セパレータの少なくとも一方の面が水に対する接触角が50°以上である請求項1または2に記載の二次電池。
【請求項5】
前記セパレータの自由体積半径が、前記水系電解液中のイオンのストークス半径より小さい請求項1または2に記載の二次電池。
【請求項6】
有機系電解液を含む請求項1または2に記載の二次電池。
【請求項7】
前記有機系電解液に含む溶媒の水溶解度が50g/L以下である請求項6に記載の二次電池。
【請求項8】
前記有機系電解液の電解質濃度が3mol/Lより高い請求項6に記載の二次電池。
【請求項9】
前記セパレータの自由体積半径が、前記有機系電解液中のイオンのストークス半径より小さい請求項6に記載の二次電池。
【請求項10】
前記セパレータが無孔層と微多孔層で構成される請求項1または2に記載の二次電池。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池のような二次電池は、スマートフォン、タブレット、携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯ゲーム機などのポータブルデジタル機器、電動工具、電動バイク、電動アシスト補助自転車などのポータブル機器、および電気自動車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車などの自動車用途など、幅広く使用されている。
【0003】
二次電池は、一般的に、正極活物質を集電体に積層した正極と、負極活物質を集電体に積層した負極との間に、セパレータと電解液とが介在した構成を有している。
【0004】
セパレータとしては、一般にポリオレフィン系多孔質基材が用いられている。セパレータに求められる特性としては、多孔構造中に電解液を含み、イオン移動を可能にする特性と、非水電解液二次電池が異常発熱した場合に、熱で溶融することで多孔構造が閉鎖され、イオン移動を停止させることで、発電を停止させるシャットダウン特性が挙げられる。
【0005】
電解液は、イオン性の電解質と有機溶媒で構成される非水電解液が一般的である。可燃性の有機溶媒から不燃性の水溶液にすることで,安全性を高めることでき、水系電解液も検討されている。例えば、特許文献1では、水系電解液中の水の電気分解を抑制するために、リチウムイオン伝導性高分子固体電解質を充填した微多孔性セパレータを負極、正極間に配設されたリチウムイオン二次電池が提案されている。
【0006】
また、水系電解液は、リチウム空気電池にも使用することが可能である。リチウム空気電池は正極が空気をエネルギー源とする空気極、負極をリチウム金属とである。その理論エネルギー密度は、3,000Wh/kg以上であり、リチウム空気電池は、高いエネルギー密度を有している。特許文献2は、水酸化リチウムとリチウムハライドとを含む水系電解質とリチウムイオン伝導性固体電解質膜を具備するリチウム空気電池が提案されている。特許文献2に記載のリチウムイオン伝導性固体電解質膜は、水系電解質内に含まれた水が、負極に含まれたリチウムと直接に反応できないように保護する保護膜の役割を果たしている。特許文献3では、水溶液リチウム空気電池を構成する部材の1つとして、NASICON型結晶構造を備えた固体電解質とその空隙に熱硬化性樹脂が充填された固体電解質が提案されている。特許文献4では、2種類の電解液をポリマー膜で隔てたリチウムイオン電池を提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2018-1198131号公報
特開2012-33490号公報
特開2022-22805号公報
国際公開第2022/215235号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1は、水の電気分解の抑制に効果があるが、負極と水と副反応の抑制は不十分であり、電池寿命に課題がある。また、用いる負極が限定される。特許文献2及び3の記載の電池は、無機固体電解質を含む構成であるが、負極を保護することができるが、重量が重いため、電池のエネルギー密度が低下する。特許文献4の記載の電池は、無機固体電解質を用いるのと比較して、電池寿命の観点から改善する余地がある。
【0009】
したがって、本発明の目的は、上記問題に鑑み、水系電解液を含む二次電池において、高寿命で、高エネルギー密度な二次電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため本発明の二次電池は次の構成を有する。
[I]
正極、水系電解液、セパレータおよび負極を含む二次電池であって、
水系電解液中の電解質濃度が3mol/Lより高く、セパレータの密度が2.0g/cm

以下であり、セパレータの透気度が1000秒/100cc以上であり、セパレータのイオン伝導度が1.0×10
-5
S/cm以上である二次電池。
[II]
前記セパレータの厚みが50μm以下である[I]に記載の二次電池。
[III]
前記セパレータの水に対する膨潤度が1.5以下である[I]または[II]に記載の二次電池。
[IV]
前記セパレータの少なくとも一方の面が水に対する接触角が50°以上である[I]~[III]のいずれかに記載の二次電池。
[V]
前記セパレータの自由体積半径が、前記水系電解液中のイオンのストークス半径より小さい[I]~[IV]のいずれかに記載の二次電池。
[VI]
有機系電解液を含む[I]~[V]のいずれかに記載の二次電池。
[VII]
前記有機系電解液に含む溶媒の水溶解度が50g/L以下である[VI]に記載の二次電池。
[VIII]
前記有機系電解液の電解質濃度が3mol/Lより高い[VI]または[VII]に記載の二次電池。
[IX]
前記セパレータの自由体積半径が、前記有機系電解液中のイオンのストークス半径より小さい[VI]~[VIII]のいずれかに記載の二次電池。
[X]
前記セパレータが無孔層と微多孔層で構成される[I]~[IX]のいずれかに記載の二次電池。
[XI]
前記負極が水反応性の金属化合物を含む[I]~[X]のいずれかに記載の二次電池。
[XII]
前記負極が金属リチウムを含む[I]~[XI]に記載の二次電池。
[XIII]
前記正極が空気極である[I]~[XII]に記載の二次電池。
[XIV]
前記セパレータが前記負極の少なくとも該正極に対向する面を被覆してなる[I]~[XIII]に記載の二次電池。
[XV]
前記セパレータを構成するポリマーに芳香族ポリアミド、芳香族ポリイミドまたは芳香族ポリアミドイミドを含む[I]~[XIV]に記載の二次電池。
[XVI]
前記無孔層を構成するポリマーに芳香族ポリアミド、芳香族ポリイミドまたは芳香族ポリアミドイミドを含む[X]に記載の二次電池。
[XVII]
前記セパレータのLi濃度が50μg/g以上100000μg/g以下である[I]~[XVI]のいずれかに記載の二次電池。
[XVIII]
[I]~[XVII]のいずれかに記載の二次電池を含む乗り物、無人輸送機、電子機器または定置電源。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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