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公開番号
2024122101
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-09
出願番号
2023029450
出願日
2023-02-28
発明の名称
フィルムロール
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
C08J
5/18 20060101AFI20240902BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】 本発明は、例えば反射防止フィルムや位相差層などを積層するための剥離フィルムなどを製造する際に用いられる、光学機能層の表面外観が悪化し難く、配向層や位相差層の光学ムラが発生し難い、フィルムロールを提供することにある。
【解決手段】 幅方向に連続測定したフィルムロールの硬度の平均Haveが150以上300以下であり、幅方向と平行に100mm間隔で測定した、フィルムロールの各領域における硬度の最大値と最小値をそれぞれHmax、Hminとしたときに、ΔH(Hmax-Hmin)が100以上150以下であり、かつ、硬度がHminである箇所の帯電量の絶対値が0kV以上5kV以下である領域を領域αとしたときに、少なくとも1箇所の前記領域αを有することを特徴とする、フィルムロール。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
幅方向に連続測定したフィルムロールの硬度の平均Haveが150以上300以下であり、幅方向と平行に100mm間隔で測定した、フィルムロールの各領域における硬度の最大値と最小値をそれぞれHmax、Hminとしたときに、ΔH(Hmax-Hmin)が100以上150以下であり、かつ、硬度がHminである箇所の帯電量の絶対値が0kV以上5kV以下である領域を領域αとしたときに、少なくとも1箇所の前記領域αを有することを特徴とする、フィルムロール。
続きを表示(約 710 文字)
【請求項2】
帯電量の絶対値の最大値が0kV以上10kV以下である、請求項1に記載のフィルムロール。
【請求項3】
前記領域αにおけるHminがいずれも30以上150以下である、請求項1または2に記載のフィルムロール。
【請求項4】
前記フィルムロールを構成するフィルムにおいて、両面の表面粗さSRzがいずれも200nm以下である、請求項1または2に記載のフィルムロール。
【請求項5】
前記フィルムロールを構成するフィルムの両側の最表層の組成が異なる、請求項1または2に記載のフィルムロール。
【請求項6】
前記フィルムロールを構成するフィルムの厚みが20μm以上250μm以下である、請求項1または2に記載のフィルムロール。
【請求項7】
請求項1または2に記載のフィルムロールを製造するフィルムロールの製造方法であって、フィルムの厚みが20μm以上250μm以下であるフィルムが巻き取られてなる中間フィルムロールよりフィルムを巻き出して再度フィルムロールを巻き取る巻き取り工程を有し、幅方向と平行に100mm間隔で測定した、前記中間フィルムロールの各領域における硬度の最大値と最小値をそれぞれMHmax、MHminとし、ΔMH(MHmax-MHmin)が100以上150以下となる領域を領域Mαとしたときに、前記中間フィルムロールが少なくとも1箇所の前記領域Mαを有し、前記領域Mα中の、硬度がMHminである領域における帯電量の絶対値が0kV以上6kV以下となるようにフィルムを除電することを特徴とする、フィルムロールの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、反射防止フィルムや位相差層などを積層するための剥離フィルムなど、主に光学用途のフィルムを製造する際に用いられる、フィルムロールに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリエステルフィルムは、透明性、寸法安定性、機械的特性、耐熱性、及び電気的特性などに優れ、さまざまな分野で使用されている。特に近年では、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(FPD)に使用される機能フィルム等の光学用フィルムとして使用されている。これらの機能フィルムの具体例としては、例えば、ディスプレイの表面反射や映り込みを抑えるための反射防止フィルム、位相差層などを積層するための剥離フィルム、偏光板の表面を守るための保護フィルム、光源の光を効率的に導光板に入射させるためのバックライト用高反射フィルム、側面から光源を照射させるエッジライトの光を拡散させる拡散フィルム、電磁波防止フィルム、近赤外防止フィルムなどが挙げられる。
【0003】
例えば、反射防止フィルムは、ポリエステルフィルム上に直線偏光板、1/4波長板を積層することで構成され、画像表示パネルのパネル面に向かう外来光を直線偏光板により直線偏光に変換し、続く1/4波長板により円偏光に変換する。ここでこの円偏光による外来光は、画像表示パネルの表面等で反射するものの、この反射の際に偏光面の回転方向が逆転する。その結果、この反射光は到来時とは逆に、1/4波長板により直線偏光板で遮光される方向の直線偏光に変換された後、続く直線偏光板により遮光されて外部への出射が著しく抑制される。
【0004】
この種の反射防止フィルム等の光学フィルムは、いわゆる転写法により作製することで、全体の厚みを薄くすることができる。より具体的には、例えば円偏光板による反射防止フィルムに転写法を適用する場合、支持体基材としてポリエステルフィルムを用いて、支持体基材の上に配向層と位相差層とを順次積層されてなる転写フィルムを用意し、位相差層が直線偏光板側となるようにしてこの転写フィルムを直線偏光板に貼り付けた後、支持体基材を剥離することで支持体基材の厚みを低減して円偏光板による反射防止フィルムを作製することにより、全体の厚みを薄くすることができる(特許文献1~5)。
【0005】
一方、ポリエステルフィルムとしては、その製造安定性やハンドリング性、フィルムロールからの繰り出し時の剥離帯電防止の観点から、ポリエステルフィルム表面に粒子等を配置するなどして表面粗さを制御する方法が知られている(特許文献6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2005-309290号公報
特開2006-323349号公報
特開2005-309290号公報
特開2006-323349号公報
特開2016-122158号公報
特開2016-98291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1~5が開示するような、支持体基材としてポリエステルフィルムを用いた転写法による光学フィルムを製造する場合においては、光学フィルムの表面粗さが小さいためフィルムロールにエアーが残留しやすく巻きずれの原因となる。そのため、フィルムロールの硬度を高くすることが巻き姿の安定に必須であるが、硬度を高くするとフィルムロール内のエアーがロール外へ出にくいためエアーが残存しやすい。また、残存エアーは硬度が低い箇所に局在化し、当該箇所においてはフィルムが動きやすくなるため、フィルム同士がこすれることにより局所的な帯電が生じて配向層や位相差層の光学ムラが発生しやすい。このため、従来のフィルムロールは、反射防止フィルム用途や位相差層などを積層するための剥離フィルム用途として用いるには十分に満足のいくものとはいえず、硬度と帯電防止性の両立が求められている。
【0008】
そこで本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、例えば反射防止フィルムや位相差層などを積層するための剥離フィルムなどを製造する際に用いられる、光学機能層の表面外観が悪化し難く、配向層や位相差層の光学ムラが発生し難い、フィルムロールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有するフィルムロールによれば、上記課題を容易に解決できることを見い出し、本発明を完成するに至った。上記目的を達成する本発明は以下である。また、本発明のフィルムロールは以下のフィルムロールの製造方法により得ることができる。
(1) 幅方向に連続測定したフィルムロールの硬度の平均Haveが150以上300以下であり、幅方向と平行に100mm間隔で測定した、フィルムロールの各領域における硬度の最大値と最小値をそれぞれHmax、Hminとしたときに、ΔH(Hmax-Hmin)が100以上150以下であり、かつ、硬度がHminである箇所の帯電量の絶対値が0kV以上5kV以下である領域を領域αとしたときに、少なくとも1箇所の前記領域αを有することを特徴とする、フィルムロール。
(2) 帯電量の絶対値の最大値が0kV以上10kV以下である、(1)に記載のフィルムロール。
(3) 前記領域αにおけるHminがいずれも30以上150以下である、(1)または(2)に記載のフィルムロール。
(4) 前記フィルムロールを構成するフィルムにおいて、両面の表面粗さSRzがいずれも200nm以下である、(1)~(3)のいずれかに記載のフィルムロール。
(5) 前記フィルムロールを構成するフィルムの両側の最表層の組成が異なる、(1)~(4)のいずれかに記載のフィルムロール。
(6) 前記フィルムロールを構成するフィルムの厚みが20μm以上250μm以下である、(1)~(5)のいずれかに記載のフィルムロール。
(7) (1)~(6)のいずれかに記載のフィルムロールを製造するフィルムロールの製造方法であって、フィルムの厚みが20μm以上250μm以下であるフィルムが巻き取られてなる中間フィルムロールよりフィルムを巻き出して再度フィルムロールを巻き取る巻き取り工程を有し、幅方向と平行に100mm間隔で測定した、前記中間フィルムロールの各領域における硬度の最大値と最小値をそれぞれMHmax、MHminとし、ΔMH(MHmax-MHmin)が100以上150以下となる領域を領域Mαとしたときに、前記中間フィルムロールが少なくとも1箇所の前記領域Mαを有し、前記領域Mα中の、硬度がMHminである領域における帯電量の絶対値が0kV以上6kV以下となるようにフィルムを除電することを特徴とする、フィルムロールの製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、例えば反射防止フィルムや位相差層などを積層するための剥離フィルムなどを製造する際に用いられる、光学機能層の表面外観が悪化し難く、配向層や位相差層の光学ムラが発生し難い、フィルムロールを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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