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公開番号2025091877
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2023207401
出願日2023-12-08
発明の名称導電性複合繊維およびパーン状繊維パッケージ
出願人東レ株式会社
代理人
主分類D01F 8/12 20060101AFI20250612BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】 BCF製造時に好適な導電性複合繊維を提供することである。詳しくは、混繊された導電性繊維が延伸に対し破断しないことはもちろん、延伸、嵩高加工してもされても充分な導電性を有しており、混繊時にスナールやフィラメント割れの発生なく加工性に優れた導電性複合繊維およびその繊維パッケージ糸を提供すること。
【解決手段】 導電性カーボンブラックを含有する熱可塑性ポリマーからなる導電層と、熱可塑性ポリマーからなる非導電層を有する複合繊維において、下記A~C項を満足する導電性複合繊維により達成できる。
A.破断伸度が200%以上、B.表面比抵抗値が1.5×102Ω・cm以下、C.撚り数が10ターン/m以上
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
導電性カーボンブラックを含有する熱可塑性ポリマーからなる導電層と、熱可塑性ポリマーからなる非導電層とを有する複合繊維において、下記A~Cを満足する導電性複合繊維。
A.破断伸度が200%以上
B.表面比抵抗値が1.5×10

Ω・cm以下
C.実撚り数が10ターン/m以上
続きを表示(約 110 文字)【請求項2】
前記導電層は、複合繊維の横断面の外周に1カ所以上配している請求項1に記載の導電性複合繊維。
【請求項3】
請求項1または2に記載の導電性複合繊維からなるパーン状繊維パッケージ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性複合繊維に関するものであり、詳しくは、BCF製造時に導電糸を混繊させるのに好適な未延伸導電性複合繊維に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、カーペットや衣料用テキスタイルの帯電防止として導電性繊維が広く使用されている。その導電成分として、優秀な導電性を有して安価に入手可能であるカーボンブラックが多用されている。とりわけ、カーペット用途に好適な導電性繊維として、多々提案されている。例えば、特許文献1では、嵩高連続長繊維(BCF:Bulked Continuous Filament)へ混繊することを目的に、導電性カーボンブラックを含む導電性ポリマー層と導電性カーボンブラックを含まない非導電層からなる未延伸導電性繊維が提案されている。また、特許文献2では繊維横断面の外周上に4カ所以上導電層を露出させ、各導電層を略等配置させることで優れた除電効果と除電耐久性を有する導電性繊維が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-45599号公報
特開2003-278031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
導電性繊維をカーペットの中に混ぜ込む方法として、BCF製造時にカーボンブラックを含有する導電性繊維を混繊させる方法がある。BCFの製造は通常、樹脂を溶融して多数の孔を持つノズルから押出し、複数のローラーを通過させて連続的に延伸、更にエアジェットで嵩高加工を施し、巻取機で巻き取る。この工程において、ノズルから押し出され、延伸前または延伸後の糸条に、導電糸を繰り出し、ガイドなどを介して混繊させる。
【0005】
しかしながら、特許文献1の未延伸導電性繊維は、フィラメント繊度が太く、フィラメント数が少ないことと、ドラム巻きであることにより、繊維(マルチフィラメント)の収束性が弱く、繊維パッケージから導電糸を解舒する際にフィラメント割れを引き起こして、加工糸切れ等のトラブルによる生産ロスの課題がある。また、延伸前に導電糸を混繊する場合、フィラメント割れにより、張力変動を引き起こすことから、延伸斑となり、導電性複合繊維が混繊されたBCF(以下、導電糸混繊BCFと称す)は導電性バラツキが発生し、カーペットにした時に部分的に帯電することから不快感を残すものであった。
【0006】
また、特許文献2の導電糸は、延伸前に導電糸を混繊する場合、延伸の際に生じる導電性ポリマーと非導電性ポリマーの配向度の違いからスナールが発生する。また、特許文献1同様、集束性が弱く、繊維パッケージから導電糸を解舒する際にスナールおよびフィラメント割れ起因の張力変動を引き起こすことから延伸斑となり、導電糸混繊BCFは導電性バラツキが生じて、カーペットにした時に部分的に帯電することから不快感を残すものであった。
【0007】
本発明は、BCF製造時に導電性繊維を延伸前に混繊するプロセスに好適な導電性複合繊維を提供することである。さらに詳しくは、混繊された導電性繊維が延伸に対し破断しないことはもちろん、延伸、嵩高加工しても充分な導電性を有しており、スナールやフィラメント割れの発生なく加工性に優れた導電性繊維およびその繊維パッケージを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を達成するために以下の構成を採用する。
(1)導電性カーボンブラックを含有する熱可塑性ポリマーからなる導電層と、熱可塑性ポリマーからなる非導電層とを有する複合繊維において、下記A~Cを満足する導電性複合繊維。
A.破断伸度が200%以上
B.表面比抵抗値が1.5×10

Ω・cm以下
C.実撚り数が10ターン/m以上。
(2)前記導電層は、複合繊維の横断面の外周に1カ所以上配している前記(1)に記載の導電性複合繊維。
(3)前記(1)または(2)に記載の導電性複合繊維からなるパーン状繊維パッケージ。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、BCF製造時に混繊、延伸、嵩高加工されても充分な導電性を有しており、スナールやフィラメント割れがなく加工性に優れた導電性繊維およびその繊維パッケージを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の導電性複合繊維は、熱可塑性ポリマーからなる非導電層と、熱可塑性ポリマーに導電性カーボンブラックを含有した導電層とを有する導電性複合繊維である。
(【0011】以降は省略されています)

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