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公開番号
2024128359
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-24
出願番号
2023037294
出願日
2023-03-10
発明の名称
スパンボンド不織布の製造方法
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
D04H
3/16 20060101AFI20240913BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約
【課題】 低い目付でも優れた強度を有し、柔軟性や肌触りに優れたスパンボンド不織布を製造する方法を提供すること。
【解決手段】 芯成分として、体積比率を1:1としたクロロホルム/メタノール溶媒中に浸漬させた後、15分間、45kHz、溶融温度が30℃の条件で超音波処理することで抽出される、有機過酸化物量が100ppm以上1000ppm以下である第1のポリプロピレン系樹脂を、鞘成分として第2のポリプロピレン系樹脂を、吐出孔を有する複合紡糸口金に供給し、該複合紡糸口金から紡出した後、紡出された糸条を冷却固化し、エジェクターにて紡糸速度3000m/分以上6000m/分以下で牽引、延伸して、芯鞘型複合繊維を得る工程と、前記芯鞘型複合繊維をネット上に捕集して、繊維ウェブを形成する工程と、前記繊維ウェブを熱接着して、融着部と非融着部とを形成する工程と、を有する、スパンボンド不織布の製造方法。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
芯成分として、体積比率を1:1としたクロロホルム/メタノール溶媒中に浸漬させた後、15分間、45kHz、溶融温度が30℃の条件で超音波処理することで抽出される、有機過酸化物量が100ppm以上1000ppm以下である第1のポリプロピレン系樹脂を、鞘成分として第2のポリプロピレン系樹脂を、吐出孔を有する複合紡糸口金に供給し、該複合紡糸口金から紡出した後、紡出された糸条を冷却固化し、エジェクターにて紡糸速度3000m/分以上6000m/分以下で牽引、延伸して、芯鞘型複合繊維を得る工程と、
前記芯鞘型複合繊維をネット上に捕集して、繊維ウェブを形成する工程と、
前記繊維ウェブを熱接着して、融着部と非融着部とを形成する工程と、
を有する、スパンボンド不織布の製造方法。
続きを表示(約 600 文字)
【請求項2】
前記非融着部における、前記芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsに対する芯成分の配向パラメータOcの比率(Oc/Os)が1.2以上2.0以下とする、請求項1に記載のスパンボンド不織布の製造方法。
【請求項3】
前記第1のポリプロピレン系樹脂が以下の式1を満たす、請求項1または2に記載のスパンボンド不織布の製造方法。
1.5≦Mz/Mw≦2.5 ・・・(式1)
ここで、Mzは第1のポリプロピレン系樹脂のz平均分子量であり、Mwは第1のポリプロピレン系樹脂の重量平均分子量である。
【請求項4】
前記第1のポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートが5g/10分以上250g/10分以下である、請求項1または2に記載のスパンボンド不織布の製造方法。
【請求項5】
前記第1のポリプロピレン系樹脂と前記第2のポリプロピレン系樹脂とが、以下の式2を満たす、請求項1または2に記載のスパンボンド不織布の製造方法。
5≦Tmr
1
-Tmr
2
≦30 ・・・(式2)
ここで、Tmr
1
は前記芯鞘型複合繊維の芯成分の融解ピーク温度(℃)であり、Tmr
2
は前記芯鞘型複合繊維の鞘成分の融解ピーク温度(℃)である。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はスパンボンド不織布の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
紙おむつや生理用ナプキン等の衛生材料やマスク等には、低価格であることや実使用における適度な柔軟性と物理特性を得やすいことから、スパンボンド不織布が多く用いられる。これらの用途は1回の使用で廃棄し焼却処分や埋め立て処分する場合が多いことから、環境配慮の観点で使用するプラスチック量の削減が求められている。
【0003】
スパンボンド不織布におけるプラスチック量を削減することは、具体的には、1m
2
あたりの不織布質量である目付(g/m
2
)を低減することであるが、目付を低減すればするほど、一般には不織布の物理特性である引張強度が低下し、実使用時に破れる等の課題が顕在化する。そこで、スパンボンド不織布の強度向上が種々検討されている。
【0004】
スパンボンド不織布の強度を向上する手法としては、糸の強度を向上させる方法や熱接着性を向上させる方法などが考えられる。前者としては、例えば、特許文献1では、MFR、分子量分布、定常状態コンプライアンスが特定の範囲のプロピレン系重合体からなるスパンボンド不織布が提案されている。これによれば、強度と摩擦堅牢性のバランスに優れたスパンボンド不織布が得られる旨、記載されている。また、後者としては、例えば、特許文献2では、異なる溶融温度のメタロセンポリプロピレンからなる芯鞘型複合繊維を特定の温度条件で製造すること、そしてその繊維をスパンボンド製品に製造することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-355172号公報
特表2012-500343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1や2に開示された方法ではある程度、機械的強度を高めることはできるものの、近年要求されるような低い目付のスパンボンド不織布を得ようとすると、実用に供しうる強度のスパンボンド不織布を得ることが困難である。
【0007】
そこで、本発明の目的は、低い目付でも優れた強度を有し、柔軟性や肌触りに優れたスパンボンド不織布を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記目的を達成するべく鋭意検討を重ねた結果、スパンボンド不織布を構成する芯鞘型複合繊維の芯成分のポリプロピレン樹脂について、ラジカル発生剤として用いられる有機過酸化物を添加し、特定の条件で紡糸することにより、分子量分布が狭化し、繊維の分子配向が高配向化することを見出し、低い目付でも優れた機械的強度を有するスパンボンド不織布を製造することができるという知見を得た。
【0009】
本発明は、これら知見に基づいて完成に至ったものであり、本発明によれば、以下の発明が提供される。
【0010】
[1] 芯成分として、体積比率を1:1としたクロロホルム/メタノール溶媒中に浸漬させた後、15分間、45kHz、溶融温度が30℃の条件で超音波処理することで抽出される、有機過酸化物量が100ppm以上1000ppm以下である第1のポリプロピレン系樹脂を、鞘成分として第2のポリプロピレン系樹脂を、吐出孔を有する複合紡糸口金に供給し、該複合紡糸口金から紡出した後、紡出された糸条を冷却固化し、エジェクターにて紡糸速度3000m/分以上6000m/分以下で牽引、延伸して、芯鞘型複合繊維を得る工程と、
前記芯鞘型複合繊維をネット上に捕集して、繊維ウェブを形成する工程と、
前記繊維ウェブを熱接着して、融着部と非融着部とを形成する工程と、
を有する、スパンボンド不織布の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)
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