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公開番号
2024129275
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-27
出願番号
2023038374
出願日
2023-03-13
発明の名称
分離膜エレメントブロック
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
B01D
63/08 20060101AFI20240919BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】低剛性の樹脂材質を用いた場合でも、膜保護板の変形を抑制することで、ハンドリング性を向上させるとともに、分離性能を最大限発揮させる分離膜エレメントブロックを提供する。
【解決手段】複数の分離膜カセット1が、分離膜エレメント2が平行になるようにフレームの中に並列に収容され、水平方向に隣接する分離膜カセット間の上端から下端までの上下鉛直方向中央付近に、上面からの投影図において膜保護板6と平行方向に分離膜カセット間の大半を占める長さをもつカセット間部材が、少なくとも1つ以上配置された分離膜エレメントブロックであって、膜保護板が、分離膜カセット間の上端から下端までの範囲において、カセット間部材の位置に対して鉛直方向上部または鉛直方向下部またはそのいずれもの方向に、水平方向に隣接する分離膜カセットの方向に少なくとも1つ以上の突起部を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
シート状の分離膜の透過側の面が互いに対向するように袋状に貼り合わされ、前記分離膜の間に集水流路が配置されるとともに、前記集水流路内の透過水を前記分離膜の外部へ排出する集水部を有する分離膜エレメントを、対向する2枚の膜保護板の間に、前記膜保護板と膜面が平行になるように複数配列させることで分離膜カセットが構成され、
複数の前記分離膜カセットが、前記分離膜エレメントが平行になるようにフレームの中に並列に収容され、水平方向に隣接する前記分離膜カセット間の上端から下端までの上下鉛直方向中央付近に、上面からの投影図において前記膜保護板と平行方向に前記分離膜カセット間の大半を占める長さをもつカセット間部材が、少なくとも1つ以上配置された分離膜エレメントブロックであって、
前記膜保護板が、前記分離膜カセット間の上端から下端までの範囲において、前記カセット間部材の位置に対して鉛直方向上部または鉛直方向下部またはそのいずれもの方向に、水平方向に隣接する前記分離膜カセットの方向に少なくとも1つ以上の突起部を有し、
前記突起部が、前記カセット間部材に対し、以下の(a)および(b)を満たすことを特徴とする分離膜エレメントブロック。
(a)前記突起部の上面からの投影面と前記カセット間部材の上面からの投影面に共通する領域αが、前記膜保護板と平行方向に大半を占める長さを有するように存在する。
(b)前記膜保護板と前記カセット間部材から形成される、被濾過液の流路のいずれかの箇所において、前記膜保護板と前記カセット間部材が対向する隙間が、前記分離膜カセットにおいて複数存在する隣接する前記分離膜エレメントの隙間および複数存在する前記分離膜エレメントと前記膜保護板との隙間のうち最も大きいものよりも小さい。
続きを表示(約 420 文字)
【請求項2】
前記膜保護板と前記カセット間部材から形成される、被濾過液の流路のいずれの箇所においても、前記膜保護板と前記カセット間部材が対向する隙間が、前記分離膜カセットにおいて複数存在する隣接する前記分離膜エレメントの隙間および複数存在する前記分離膜エレメントと前記膜保護板との隙間のうち最も大きい隙間の2倍より小さいことを特徴とする請求項1に記載の分離膜エレメントブロック。
【請求項3】
前記膜保護板が、前記分離膜カセット間の上端から下端までの範囲において、前記カセット間部材の位置に対して鉛直方向上部および鉛直方向下部いずれもの領域において、前記突起部を少なくとも1つ以上有することを特徴とする請求項1または2に記載の分離膜エレメントブロック。
【請求項4】
前記膜保護板の前記突起部が、リブ構造によって構成されることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の分離膜エレメントブロック。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は膜分離活性汚泥処理で使用される分離膜エレメントブロックに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、平膜状や中空糸膜状の分離膜を汚泥槽の中に浸漬し、活性汚泥と処理水とに分離する膜分離活性汚泥法(MBR)による水浄化処理方法が、工業用排水の処理などに用いられている。膜分離活性汚泥法に一般的に用いられるモジュールは、複数の分離膜を収容した分離膜エレメントブロックと気泡を出す散気装置とを組み合わせたものである。ここで用いられる分離膜エレメントブロックは、特許文献1に示されるような複数の分離膜エレメントを収容した分離膜カセット(図6)を、フレームに収容した構造のものが知られている(図7)。ここでは、分離膜カセットを構成する分離膜エレメントの一部に故障が生じたときに、そのメンテナンス、すなわち故障した膜エレメントまたは分離膜カセットの取り出しまたは交換が容易に行えるように、分離膜カセットをスライド式にフレームに出し入れ容易な構造が開示されている。
【0003】
また、特許文献1では、フレームに出し入れする際のハンドリング性を考慮して、分離膜カセットの両端部には膜保護板106が備えられており、材質として、耐腐食性、重量、および耐摩耗性の観点からPP樹脂が好適とされている。
【0004】
さらに特許文献1では、分離膜カセット間の領域にカセット間部材110,111を設けることで、散気装置によって噴出される気泡と被濾過液が分離膜カセット間へ流れ込むことを抑制し、かつ分離膜カセット間の領域での流れをできるだけ中央部に集中させることで、カセット間部材と膜保護板との間の流れを抑制する構成が示されている。これにより、分離膜カセット間の領域と分離膜カセット内の領域との圧力差が低減し、結果、膜保護板の変形が抑えられるため、膜保護板変形によるカセット交換時のハンドリング性の悪化やエレメント間の被濾過液流路の狭窄による運転効率低下を抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022―144474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の構成では、カセット間部材と膜保護板との間の流れを完全に防止できるわけでは無く、特に低剛性の樹脂材質を用いた分離膜カセットの膜保護板を装着している場合には、気泡及び被濾過液が分離膜カセットの膜保護板を分離膜カセット側へ押し込みながら、膜保護板近傍(カセット間部材および分離膜カセットの膜保護板の間の領域)を通過することで、分離膜カセットの膜保護板が変形し、被濾過液流路が狭まることで、膜面洗浄効率や濾過のエネルギー効率が低下してしまうという運転効率低下の課題が引き続き残存していた。
【0007】
本発明の目的は、任意の分離膜カセットを出し入れ可能な構造の分離膜エレメントブロックにおいて、分離膜カセットの膜保護板の構造を新たにし、カセット間部材と膜保護板の間を通過する気泡及び被濾過液の通過量を低減させ、低剛性の樹脂材質を用いた場合でも、膜保護板の変形を抑制させることで、ハンドリング性を向上させるとともに、分離性能を最大限発揮させることが可能な分離膜エレメントブロックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)シート状の分離膜の透過側の面が互いに対向するように袋状に貼り合わされ、前記分離膜の間に集水流路が配置されるとともに、前記集水流路内の透過水を前記分離膜の外部へ排出する集水部を有する分離膜エレメントを、対向する2枚の膜保護板の間に、前記膜保護板と膜面が平行になるように複数配列させることで分離膜カセットが構成され、
複数の前記分離膜カセットが、前記分離膜エレメントが平行になるようにフレームの中に並列に収容され、水平方向に隣接する前記分離膜カセット間の上端から下端までの上下鉛直方向中央付近に、上面からの投影図において前記膜保護板と平行方向に前記分離膜カセット間の大半を占める長さをもつカセット間部材が、少なくとも1つ以上配置された分離膜エレメントブロックであって、
前記膜保護板が、前記分離膜カセット間の上端から下端までの範囲において、前記カセット間部材の位置に対して鉛直方向上部または鉛直方向下部またはそのいずれもの方向に、水平方向に隣接する前記分離膜カセットの方向に少なくとも1つ以上の突起部を有し、
前記突起部が、前記カセット間部材に対し、以下の(a)および(b)を満たすことを特徴とする分離膜エレメントブロック。
(a)前記突起部の上面からの投影面と前記カセット間部材の上面からの投影面に共通する領域αが、前記膜保護板と平行方向に大半を占める長さを有するように存在する。
(b)前記膜保護板と前記カセット間部材から形成される、被濾過液の流路のいずれかの箇所において、前記膜保護板と前記カセット間部材が対向する隙間が、前記分離膜カセットにおいて複数存在する隣接する前記分離膜エレメントの隙間および複数存在する前記分離膜エレメントと前記膜保護板との隙間のうち最も大きいものよりも小さい。
【0009】
(2)前記膜保護板と前記カセット間部材から形成される、被濾過液の流路のいずれの箇所においても、前記膜保護板と前記カセット間部材が対向する隙間が、前記分離膜カセットにおいて複数存在する隣接する前記分離膜エレメントの隙間および複数存在する前記分離膜エレメントと前記膜保護板との隙間のうち最も大きい隙間の2倍より小さいことを特徴とする(1)に記載の分離膜エレメントブロック。
【0010】
(3)前記膜保護板が、前記分離膜カセット間の上端から下端までの範囲において、前記カセット間部材の位置に対して鉛直方向上部および鉛直方向下部いずれもの領域において、前記突起部を少なくとも1つ以上有することを特徴とする(1)または2に記載の分離膜エレメントブロック。
(【0011】以降は省略されています)
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