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公開番号2024138804
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-09
出願番号2023049500
出願日2023-03-27
発明の名称長繊維不織布およびその製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類D04H 3/14 20120101AFI20241002BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】 敷設された際に土壌に十分な水分を保持しつつ、敷設されたままでも植物の生長を阻害しない長繊維不織布を提供すること。
【解決手段】 熱可塑性樹脂を主成分とする繊維で構成されてなる長繊維不織布であって、融着部の面積割合が5%以上25%以下であり、前記長繊維不織布の非融着部における厚みTNE(μm)に対する前記長繊維不織布の融着部における厚みTE(μm)の比TE/TNEが0.05以上0.15以下であり、前記長繊維不織布の見かけ密度が0.10g/cm3以上0.25g/cm3以下である、長繊維不織布。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
熱可塑性樹脂を主成分とする繊維で構成されてなり、融着部と非融着部とを有する長繊維不織布であって、前記融着部の面積割合が5%以上25%以下であり、前記非融着部における厚みT
NE
(μm)に対する前記融着部における厚みT

(μm)の比T

/T
NE
が0.05以上0.15以下であり、前記長繊維不織布の見かけ密度が0.10g/cm

以上0.25g/cm

以下である、長繊維不織布。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記長繊維不織布の最大引張応力σ
max
(N/5cm)に対する前記長繊維不織布の3%伸長時の引張応力σ
3%
(N/5cm)の比σ
3%
/σ
max
が0.80以上0.97以下である、請求項1に記載の長繊維不織布。
【請求項3】
前記非融着部における厚みT
NE
(μm)が800μm以上1500μm以下である、請求項1または2に記載の長繊維不織布。
【請求項4】
前記融着部の長辺の長さT

(μm)に対する前記融着部の短辺の長さT

(μm)の比T

/T

が0.10以上0.80以下である、請求項1または2に記載の長繊維不織布。
【請求項5】
前記融着部を複数有し、かつ、該融着部の間の平均最短距離T

(μm)に対する前記融着部の短辺の長さT

(μm)の比T

/T

が0.01以上0.30以下である、請求項1または2に記載の長繊維不織布。
【請求項6】
前記長繊維不織布の目付が100g/m

以上200g/m

以下である、請求項1または2に記載の長繊維不織布。
【請求項7】
熱可塑性樹脂を紡糸口金の吐出孔から紡出し、吸引延伸して、繊維を形成する工程と、
移動するネットコンベア上に前記繊維を捕集して、繊維ウェブを形成する工程と、
前記繊維ウェブの両面に加熱面を接触させて一次融着させ、仮融着シートを形成する工程と、
前記仮融着シートに機械的交絡を施して、交絡シートを形成する工程と、
前記交絡シートを一対のロールで熱融着する工程と、
を順次施す、請求項1または2に記載の長繊維不織布の製造方法であって、
前記吸引延伸における紡糸速度が3000m/分以上6000m/分以下であり、
前記一次融着する際の加熱面の温度が、前記熱可塑性樹脂の融点よりも60℃以上120℃以下低い温度で、かつ、前記加熱面の線圧が100N/cm以上900N/cm以下であって、
前記熱融着する際の一対のロールの表面温度が融点よりも5℃以上70℃以下低い温度で、かつ、該一対のロールの線圧が100N/cm以上900N/cm以下である、
長繊維不織布の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は長繊維不織布およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境問題が強く叫ばれており、その中でも砂漠化は、様々な社会問題が繋がって引き起こされるため、特に解決すべき問題である。
【0003】
この砂漠化の解決のために、緑地化活動が行われているが、農作物の発芽や育苗を行うにあたり、砂地からの水分の蒸発や天候、動物による成長阻害が課題である。
【0004】
従来から、発芽や育苗を促し、栽培中の農作物を霜・雨・雹等から守る等の目的で、土壌および農作物や苗の上に直接シートで被覆する、べたがけ栽培が行われている。そして、この目的で用いられる「べたがけシート」は、緑地化活動の目的だけではなく、農作物の成長速度や出荷時期を調整する目的にも用いられ、覆っていたべたがけシートを剥がしたり、また覆ったりして、農作物の状況を確認しながら、適宜、べたがけシートを取り付けたり取り外したりする。
【0005】
このようなべたがけシートとしては、通気性や通水性があり、かつ、透光性・保温性にも優れるという理由から連続繊維からなる不織布が多く用いられている。このようなものとして、例えば、特許文献1には、芯部にポリエステル系重合体、鞘部にポリプロピレン系重合体であり、特定の単繊維繊度の芯鞘型複合連続繊維により構成される、特定の目付の不織布からなる農業用被覆資材であって、特定のエンボス加工によって形成された熱圧着部を有する農業用被覆資材が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-223152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載されたシートは、鞘部の樹脂の融点が芯部の樹脂の融点よりも低い鞘芯構造糸を表層に配した、比較的太い繊度の繊維により構成される不織布からなることで、一定の耐摩耗性を得ることができるものと考えられる。しかしながら、植物が発芽した際にその生長を阻害しないよう、ある程度時間が経過したところでシートを外さなければならない。植物が発芽することを見越して、切れ込みを入れておくことも考えられるが、その場合には、土壌の乾燥などを十分に防ぐことができないといった課題がある。
【0008】
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、敷設された際に土壌に十分な水分を保持しつつ、敷設されたままでも植物の生長を阻害しない長繊維不織布を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記目的を達成するべく鋭意検討を重ねた結果、長繊維不織布の融着部の面積割合、見かけ密度を特定の範囲とし、さらに、非融着部の厚みに対する融着部の厚みの比率を特定の範囲とすることで、敷設されている際、土壌に十分な水分を保持できるだけの性能を有するというだけではなく、長繊維不織布の貫入抵抗を、植物が長繊維不織布を突き破って芽を出せる程度にまで低くできることを見出した。
【0010】
本発明は、これら知見に基づいて完成に至ったものであり、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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