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公開番号
2024144202
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2024036763
出願日
2024-03-11
発明の名称
ガス拡散電極基材および燃料電池
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
H01M
4/96 20060101AFI20241003BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】燃料電池において、保湿性および排水性に優れ、低電流密度および高電流密度での良好な発電性能を有するガス拡散電極基材を提供する。
【解決手段】導電性多孔質基材の少なくとも一方の面に微多孔層を有するガス拡散電極基材であって、前記微多孔層中に平均直径10~60μmの球状の空孔を有し、前記微多孔層の断面全体に形成された空孔の面積率が10~50%であり、前記微多孔層の前記導電性多孔質基材を有さない側の表面全体に形成された空孔の面積率が5~25%であり、球状の空孔の平均直径が前記微多孔層の厚さよりも大きいガス拡散電極基材。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
導電性多孔質基材の少なくとも一方の面に微多孔層を有するガス拡散電極基材であって、前記微多孔層中に平均直径10~60μmの球状の空孔を有し、前記微多孔層の断面全体に形成された空孔の面積率が10~50%であり、前記微多孔層の前記導電性多孔質基材を有さない側の表面全体に形成された空孔の面積率が5~25%であり、球状の空孔の平均直径が前記微多孔層の厚さよりも大きいガス拡散電極基材。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記微多孔層の表面の算術平均粗さSaが6~20μmである請求項1に記載のガス拡散電極基材。
【請求項3】
前記微多孔層の表面のF/C比が0.4~0.6である請求項1または2に記載のガス拡散電極基材。
【請求項4】
前記微多孔層の表面の接触角が5~50°である請求項1または2に記載のガス拡散電極基材。
【請求項5】
前記微多孔層の厚さが5~55μmである請求項1または2に記載のガス拡散電極基材。
【請求項6】
前記導電性多孔質基材がカーボンペーパーである請求項1または2に記載のガス拡散電極基材。
【請求項7】
請求項1または2に記載のガス拡散電極基材を含む燃料電池。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池、特に固体高分子型燃料電池に用いられるガス拡散電極基材、および当該ガス拡散電極基材を含む燃料電池に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
水素を含む燃料ガスをアノードに供給し、酸素を含む酸化ガスをカソードに供給して、両極で起こる電気化学反応によって起電力を得る固体高分子型燃料電池は、一般的に、セパレータ、ガス拡散電極基材、触媒層、電解質膜、触媒層、ガス拡散電極基材、およびセパレータを順に積層して構成されている。上記のガス拡散電極基材には、セパレータから供給されるガスを触媒層へと拡散するための高いガス拡散性と、電気化学反応に伴って生成する水をセパレータへ排出するための高い排水性、および発生した電流を取り出すための高い導電性が必要である。そのため、炭素繊維などからなる炭素シートを基材としてその表面に微多孔層を形成したガス拡散電極基材が広く用いられている。
【0003】
しかしながら、このようなガス拡散電極基材の課題として、(1)固体高分子型燃料電池を低電流密度領域において作動させる場合、生成水が少なくドライ条件となるため、電解質膜が乾燥してプロトン伝導性が低下する結果、発電性能が低下する問題と、(2)高電流密度領域において作動させる場合、逆に生成水が多くウェット条件となるため、ガス拡散電極基材が生成水によって閉塞し、ガスの供給が不足する結果、発電性能が低下する問題がある。そのため、ガス拡散電極基材には、低電流密度領域での高い保湿性と高電流密度領域での高い排水性の両立が求められる。これを解決するため、ガス拡散電極基材の表面に微多孔層を形成し、その微多孔層内に空孔を形成して、ガスの拡散性と排水性を向上させる方法がとられている。
【0004】
たとえば、微多孔層の厚さよりも大きい空孔を形成して、高い空孔率を有するガス拡散電極基材が提案されている(特許文献1)。
【0005】
また、厚さ方向に貫通した柱状の空孔を形成したガス拡散電極基材が提案されている(特許文献2)。
【0006】
また、微多孔層に繊維状の空孔を形成したガス拡散電極基材が提案されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2015-15226号公報
特開2007-179870号公報
特開2006-120506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、高い排水性を実現可能だが、空孔率が高すぎるため保湿性との両立に乏しく、微多孔層の耐久性にも不安がある構造である。また、特許文献2に記載の技術は、貫通孔によりガス拡散性および排水性の向上が可能だが、保湿性の点では効果が乏しい。また、特許文献3に記載の技術は、繊維状の空孔のため、空孔サイズが小さく十分な排水性が得られない。
【0009】
そこで本発明の目的は、上記従来技術の背景に鑑み、従来困難であった保湿性および排水性を両立し、低電流密度および高電流密度での発電性能に優れるガス拡散電極基材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施形態は、以下の通りである。
(1)導電性多孔質基材の少なくとも一方の面に微多孔層を有するガス拡散電極基材であって、前記微多孔層中に平均直径10~60μmの球状の空孔を有し、前記微多孔層の断面全体に形成された空孔の面積率が10~50%であり、前記微多孔層の表面全体に形成された空孔の面積率が5~25%であり、球状の空孔の平均直径が前記微多孔層の厚さよりも大きいガス拡散電極基材。
(2)前記微多孔層の表面の算術平均粗さSaが6~20μmである(1)に記載のガス拡散電極基材。
(3)前記微多孔層の表面のF/C比が0.4~0.6である(1)または(2)に記載のガス拡散電極基材。
(4)前記微多孔層の表面の接触角が5~50°である(1)~(3)のいずれかに記載のガス拡散電極基材。
(5)前記微多孔層の厚さが5~55μmである(1)~(4)のいずれかに記載のガス拡散電極基材。
(6)前記導電性多孔質基材がカーボンペーパーである(1)~(5)のいずれかに記載のガス拡散電極基材。
(7)(1)~(6)のいずれかに記載のガス拡散電極基材を含む燃料電池。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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