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公開番号
2025056611
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-08
出願番号
2023166194
出願日
2023-09-27
発明の名称
二軸配向ポリエステルフィルムロールおよびその製造方法
出願人
東レ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B29C
55/12 20060101AFI20250401BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】本発明は、巻かれているフィルムが薄く、高平滑なものでありながら、フィルムロールの外径ムラを小さくすることにより、フィルム上に薄膜樹脂層を均一に設けることが出来る、二軸配向ポリエステルフィルムロールおよびその製造方法を提供することができる。
【解決手段】筒状コア上にフィルムが巻かれたフィルムロールであって、巻取り後の経過日数が30日においてフィルムロールの幅方向外径変化を測定して横軸を幅方向、縦軸を外径として得られた外径変化曲線から得られるパラメータA(A: フィルムロールの外径変化曲線において、フィルムロール幅/2以内の間隔に隣り合う凸と凹の垂直距離の最大値)が320μm以下であり、フィルムの巻取り長が5,000m以上であり、フィルムの厚みが1μm以上30μm以下であり、かつフィルムの少なくとも片面の表面粗さSRaが0.1nm以上10nm以下であることを特徴とするフィルムロール。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
筒状コア上にフィルムが巻かれたフィルムロールであって、巻取り後の経過日数が30日においてフィルムロールの幅方向外径変化を測定して横軸を幅方向、縦軸を外径として得られた外径変化曲線から得られるパラメータA(A: フィルムロールの外径変化曲線において、フィルムロール幅/2以内の間隔に隣り合う凸部における最大の外径と凹部における最小の外径の差(垂直距離)の最大値)が320μm以下であり、フィルムの巻取り長が5,000m以上であり、フィルムの厚みが1μm以上30μm以下であり、かつフィルムの少なくとも片面の表面粗さSRaが0.1nm以上10nm以下であることを特徴とするフィルムロール。
続きを表示(約 330 文字)
【請求項2】
表層硬度を98°以上として巻き取った評価用フィルムロールの、巻取り直後の幅方向外径変化を測定して得られた外径変化曲線から得られるパラメータAを評価するフィルムロールの評価工程を有することを特徴とする、フィルムロールの製造方法。
【請求項3】
製膜工程で測定した延伸後フィルムの幅方向厚み変化データから得られたフィルムロールの外径変化予測曲線から得られたパラメータB(B: フィルムロールの外径変化予測曲線において、フィルムロール幅/2以内の間隔に隣り合う凸と凹の凸部における最大の外径と凹部における最小の外径の差(垂直距離))を評価するフィルムロールの評価工程を有することを特徴とする、フィルムロールの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、二軸配向ポリエステルフィルムを巻き取ってなる二軸配向ポリエステルフィルムロールおよびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
二軸配向ポリエステルフィルムはその適度な強靭性、熱安定性、平滑性、透明性、経済性等から、セラミックコンデンサー製造時のセラミックスラリーやプリント配線基板回路形成用のフォトレジスト等の転写材として用いられている。通常、プラスチックないし紙製の中空コアを巻芯とし、シワや異物を巻き込まないようにロール形態として巻き取られている。それを繰り出して被転写体を塗布し再度巻き取って転写材としており、使用時には熱・圧力等により被転写体を対象物に転写させる手法を用いている。
【0003】
一例としてプリント配線基板回路形成には、感光性樹脂層(フォトレジスト層)を、支持体としてのポリエステルフィルム上に積層させた後、低密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムやポリエステルフィルムなどからなる保護フィルム(カバーフィルム)で挟んだ構造であるドライフィルムフォトレジストが用いられている。近年、当該技術を用いて、薄膜であっても防錆性を有し、屈折率が高い保護膜を有する保護膜転写材へ適用されるようになって来た。銅やITO(酸化インジウムスズ)の転写と併せて、保護膜付与によりタッチパネルの額縁金属配線に隠蔽性を持たせる、ITO膜の酸化防止・ぎらつき防止を図るといった性能を付加している。銅・ITO層は露光・エッチングによりマスキング部以外は除去されるが、当該保護膜はタッチパネル部材として残る。被転写体はナノオーダーの超薄膜樹脂層であり、均一塗布・転写のため、転写面の平滑性が求められる。
【0004】
その一方で高平滑なフィルムをロール状に巻き取ると、フィルムロール幅方向の外径ムラによるシワが発生しやすい上、巻き取り工程でフィルム層間に巻き込まれる空気が抜けにくく、巻き取り直後にはフィルム厚みムラの影響を受けずにフィルムロール外径ムラが検知できず、フィルムロールとして保管中に巻き込まれた空気が抜けることで外径ムラが発生して、ユーザーで使用時にシワが発生し、フィルム上に被転写体となる樹脂層を均一に設けることが出来ない問題が発生する。また、生産性向上の観点からフィルムロールを広幅、長尺化することでこの問題はさらに顕著となる。
【0005】
さらに、フィルムの厚みムラの積層による外径ムラが発生したフィルムロールから繰り出したフィルムに被転写体となる樹脂層を塗布して再度巻き取った際、フィルムの厚みムラの積層の影響を受けて、塗布した樹脂層の均一性が損なわれる問題が発生する。また、生産性向上の観点からフィルムロールを広幅、長尺化することでこの問題はさらに顕著となる。
【0006】
上記の問題に対して、特許文献1、2では、フィルムロール幅方向の外径ムラを規定した技術が開示されている。また、特許文献3、4では、経時変化したフィルムロールの幅方向外径ムラを規定した技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開WO01/048061公報
特開2001-76337号公報
特開2003-266525号公報
特開2023-92628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1,2に記載の技術は、フィルムロールとして保管中に巻き込まれた空気が抜けることで発生する外径ムラ変化については考えられていない。特許文献3,4の技術を用いても、超薄膜塗布した樹脂層の均一性不良を充分に抑えることができなかった。本発明は上記課題を解決し、巻かれているフィルムが薄く、高平滑なものでありながら、フィルムロールの外径ムラによるシワや厚みムラの積層の影響を受けた樹脂層の均一性不良発生のない、二軸配向ポリエステルフィルムロール、およびその製造方法を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成からなる。
(1) 筒状コア上にフィルムが巻かれたフィルムロールであって、巻取り後の経過日数が30日においてフィルムロールの幅方向外径変化を測定して横軸を幅方向、縦軸を外径として得られた外径変化曲線から得られるパラメータA(A: フィルムロールの外径変化曲線において、フィルムロール幅/2以内の間隔に隣り合う凸と凹の凸部における最大の外径と凹部における最小の外径の差(垂直距離)の最大値)が320μm以下であり、フィルムの巻取り長が5,000m以上であり、フィルムの厚みが1μm以上30μm以下であり、かつフィルムの少なくとも片面の表面粗さSRaが0.1nm以上10nm以下であることを特徴とするフィルムロール
(2) 表層硬度を98°以上として巻き取った評価用フィルムロールの、巻取り直後の幅方向外径変化を測定して得られた外径変化曲線から得られるパラメータAを評価するフィルムロールの評価工程を有することを特徴とする、フィルムロールの製造方法。
(3) 製膜工程で測定した延伸後フィルムの幅方向厚み変化データから得られたフィルムロールの外径変化予測曲線から得られるパラメータB(B: フィルムロールの外径変化予測曲線において、隣り合う凸と凹の凸部における最大の外径と凹部における最小の外径の差(垂直距離))を評価するフィルムロールの評価工程を有することを特徴とする、フィルムロールの製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、巻かれているフィルムが薄く、高平滑なものでありながら、フィルムロールの外径ムラを小さくすることにより、フィルム上に薄膜樹脂層を均一に設けることが出来る、二軸配向ポリエステルフィルムロールおよびその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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