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公開番号2025036163
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024129653
出願日2024-08-06
発明の名称シート
出願人東レ株式会社
代理人
主分類G02B 5/26 20060101AFI20250306BHJP(光学)
要約【課題】本発明は、高い電波透過性と金属光沢調を有し、大面積で斜め視認時の色調ばらつきを軽減できるシートを提供することを課題とする。
【解決手段】 表面に対し垂直に入射した際の400~750nmの光の平均反射率が40~80%以下であり、シート表面の垂直方向に対し入射角X°で測定した分光反射率を用いてJIS Z 8781(2013年)に規定する計算式により算出される色調値をa*[X°]、b*[X°]とした際に、50cm四方のシートを25等分割した各正方形領域の中心25点で測定、算出されるa*[60°]及びb*[60°]について、a*[60°]の最大値と最小値の差Δa*[60°]、b*[60°]の最大値と最小値の差Δb*[60°]が、それぞれ下記式(i)、(ii)を満たすことを特徴とする、シート。
式(i)Δa*[60°]≦5.0
式(ii)Δb*[60°]≦4.0
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
シート表面に対し垂直に入射したときの400nmから750nmまでの可視光の平均反射率が40%以上80%以下であり、
シート表面の垂直方向に対し入射角X°で測定した分光反射率を用いてJIS Z 8781(2013年)に規定する計算式により算出される色調値をa

[X°]、b

[X°]としたときに、50cm四方のシートを10cm四方の正方形に25等分割した各正方形領域のそれぞれの中心25点で測定、算出されるa

[60°]及びb

[60°]について、a

[60°]の最大値と最小値の差Δa

[60°]、及びb

[60°]の最大値と最小値の差Δb

[60°]が、それぞれ下記式(i)、(ii)を満たすことを特徴とする、シート。
式(i)Δa

[60°]≦5.0
式(ii)Δb

[60°]≦4.0
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】


[30°]の最大値と最小値の差Δa

[30°]、及びb

[30°]の最大値と最小値の差Δb

[30°]が、それぞれ下記式(iii)、(iv)を満たす、請求項1に記載のシート。
式(iii)Δa

[30°]≦4.5
式(iv)Δb

[30°]≦4.0
【請求項3】
2枚以上のフィルムをラミネートしてなり、
前記フィルムの少なくとも2枚が、熱可塑性樹脂Aを主成分とする層(A層)と熱可塑性樹脂A以外の熱可塑性樹脂である熱可塑性樹脂Bを主成分とする層(B層)とを有し、前記A層と前記B層とが厚み方向に交互に位置しており、前記A層と前記B層の合計数が499層以上であり、厚みが1μm以上20μm以下である厚膜層を3層以上有し、かつ前記厚膜層が両側の最表層であるフィルムである、請求項1または2に記載のシート。
【請求項4】
前記A層及び前記B層がいずれも結晶性樹脂を含む、請求項3に記載のシート。
【請求項5】
前記A層を構成する全成分に占める結晶性樹脂の割合が15質量%を超え100質量%以下であり、前記B層を構成する全成分に占める結晶性樹脂の割合が15質量%以上75質量%以下である、請求項4に記載のシート。
【請求項6】
請求項1または2に記載のシートにポリカーボネート樹脂を主成分とする層をラミネートしてなる、積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属光沢調のシートに関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
金属光沢調のシートは、高級感に優れた意匠性を持たせることができることから、家電やスマートフォン、自動車など様々な製品の表面加飾に用いられるが、昨今のIoTや自動運転技術の普及に伴い、通信や自動運転用のセンサーに用いられる電波の透過性を有した金属光沢調シートが求められるようになった。電波透過性を有する金属光沢調材料として、屈折率の異なる樹脂層を規則的な配列で数百層積層させ、干渉反射により金属光沢調の外観を再現した積層フィルムが挙げられる。
【0003】
このような積層フィルムの積層構造はその光学特性に大きく影響するため、厚みムラなどが存在すると、それに起因して色調のばらつきが生じやすく、特に斜めから視認した際に色調ばらつきが知覚されやすい。一方で、ミラーディスプレイや電気自動車のグリルなどの加飾用途をはじめとして、電波透過性を有しつつ、大面積で斜め視認時にも色調のばらつきの少ない金属光沢調の積層フィルムが求められている。
【0004】
このような積層フィルムの斜め視認時の色調ばらつきを抑制する方法として、積層構造の厚みプロファイルを調整し、厚みムラがあったとしても目立ちにくくする方法(特許文献1)や、適切な塗布層を設けることで反射光を調整して色調ばらつきを抑制する方法(特許文献2)等が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2019/163891号
特開2019-155621号公報
特開2016-066063号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、積層フィルムは偏光フィルムとなり、加飾用途に使用可能な金属光沢調フィルムにはならない。特許文献2に記載の方法では、抑制できる色調ばらつきは赤色に限定されており、大面積の加飾用途に使用可能な金属光沢調の積層フィルムを提供することが困難であった。そこで本発明は、高い電波透過性と金属光沢調を有しつつ、大面積でも斜め視認時の色調ばらつきを軽減できるシートを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。
(1) シート表面に対し垂直に入射したときの400nmから750nmまでの可視光の平均反射率が40%以上80%以下であり、シート表面の垂直方向に対し入射角X°で測定した分光反射率を用いてJIS Z 8781(2013年)に規定する計算式により算出される色調値をa

[X°]、b

[X°]としたときに、50cm四方のシートを10cm四方の正方形に25等分割した各正方形領域のそれぞれの中心25点で測定、算出されるa

[60°]及びb

[60°]について、a

[60°]の最大値と最小値の差Δa

[60°]、及びb

[60°]の最大値と最小値の差Δb

[60°]が、それぞれ下記式(i)、(ii)を満たすことを特徴とする、シート。
式(i)Δa

[60°]≦5.0
式(ii)Δb

[60°]≦4.0
(2) a

[30°]の最大値と最小値の差Δa

[30°]、及びb

[30°]の最大値と最小値の差Δb

[30°]が、それぞれ下記式(iii)、(iv)を満たす、(1)に記載のシート。
式(iii)Δa

[30°]≦4.5
式(iv)Δb

[30°]≦4.0
(3) 2枚以上のフィルムをラミネートしてなり、前記フィルムの少なくとも2枚が、熱可塑性樹脂Aを主成分とする層(A層)と熱可塑性樹脂A以外の熱可塑性樹脂である熱可塑性樹脂Bを主成分とする層(B層)とを有し、前記A層と前記B層とが厚み方向に交互に位置しており、前記A層と前記B層の合計数が499層以上であり、厚みが1μm以上20μm以下である厚膜層を3層以上有し、かつ前記厚膜層が両側の最表層であるフィルムである、(1)または(2)に記載のシート。
(4) 前記A層及び前記B層がいずれも結晶性樹脂を含む、(3)に記載のシート。
(5) 前記A層を構成する全成分に占める結晶性樹脂の割合が15質量%を超え100質量%以下であり、前記B層を構成する全成分に占める結晶性樹脂の割合が15質量%以上75質量%以下である、(4)に記載のシート。
(6) (1)~(5)のいずれかに記載のシートにポリカーボネート樹脂を主成分とする層をラミネートしてなる、積層体。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、高い電波透過性と金属光沢調を有しつつ、大面積でも斜め視認時の色調ばらつきを軽減できるシートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のシートを構成するフィルムの一実施態様を表す図(A層とB層を厚み方向に交互にラミネートしたフィルムにおいて、A層の厚みとB層の厚みを、層番号に対してプロットした図)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のシートは、シート表面に対し垂直に入射したときの400nmから750nmまでの可視光の平均反射率が40%以上80%以下であり、シート表面の垂直方向に対し入射角X°で測定した分光反射率を用いてJIS Z 8781(2013年)に規定する計算式により算出される色調値をa

[X°]、b

[X°]としたときに、50cm四方のシートを10cm四方の正方形に25等分割した各正方形領域のそれぞれの中心25点で測定、算出されるa

[60°]及びb

[60°]について、a

[60°]の最大値と最小値の差Δa

[60°]、及びb

[60°]の最大値と最小値の差Δb

[60°]が、それぞれ下記式(i)、(ii)を満たすことを特徴とする。以下、本発明のシートについて具体的に説明する。
式(i)Δa

[60°]≦5.0
式(ii)Δb

[60°]≦4.0。
(【0011】以降は省略されています)

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