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公開番号2025088831
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2023203570
出願日2023-12-01
発明の名称ポリマー、フィルム、溶液、電極複合体および電池
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08L 101/00 20060101AFI20250605BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】電池寿命と容量に優れたリチウム空気電池のためのポリマーフィルムを提供することを提供すること。
【解決手段】
電荷密度が-1.0以上-0.5以下である原子の原子個数密度が0%以上7%以下であり、電荷密度が0.25以上1.0以下である原子の原子個数密度が5%以上100%以下であるポリマー。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
電荷密度が-1.0以上-0.5以下である原子の原子個数密度が0%以上7%以下であり、電荷密度が0.25以上1.0以下である原子の原子個数密度が5%以上100%以下であるポリマー。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記ポリマーのガラス転移温度が51℃以上400℃以下である請求項1記載のポリマー。
【請求項3】
電荷密度が-0.5以上0未満である原子の原子個数密度が9%以上100%以下である、請求項1記載のポリマー。
【請求項4】
電荷密度が0.25以上1以下である水素原子の原子個数密度が5%以上100%以下である請求項1記載のポリマー。
【請求項5】
請求項1記載のポリマーを含むフィルム。
【請求項6】
無孔領域を有する請求項5記載のフィルム。
【請求項7】
カチオン濃度が1μmol/g以上50000μmol/g以下である請求項5または6記載のフィルム。
【請求項8】
リチウムイオン濃度が1μmol/g以上50000μmol/g以下である請求項5または6記載のフィルム。
【請求項9】
イオン伝導度が1.0×10
-7
S/cm以上1.0×10S/cm以下である請求項5または6記載のフィルム。
【請求項10】
カチオン輸率が0.5以上1.0以下である請求項5または6記載のフィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリマー、フィルム、溶液、電極複合体および電池に関するものである。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電池の軽量化および高エネルギー化に向け、金属Li負極電池、電池、空気電池などが盛んに研究されており、実用化に向けて正極、負極、セパレータ、電解質等の設計が進められている。その中でも、リチウム空気電池は、理論容量が最も高く、究極の二次電池として期待されている(特許文献1)。また、ポリマーフィルムは、加工性の観点から盛んにセパレータや電解質として検討されている。(特許文献2~4)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-33490号公報
国際公開第2022/039009号
特開2016-084518号公報
特開2013-62038号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1で使用されるセパレータは無機固体電解質であり、加工性に課題がある。また、特許文献2~4のポリマーフィルムは、リチウム空気電池の電池寿命と容量を実用水準に到達させるためには、リチウムイオンのような電池作動に寄与するイオンの伝導性とそのイオン以外の物資の透過阻止性能のさらなる向上が必要である。そこで、本発明は上記事情を鑑みて、電池寿命と容量に優れたリチウム空気電池のためのポリマーフィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は以下の特徴を有するものである。
[I]
電荷密度が-1.0以上-0.5以下である原子の原子個数密度が0%以上7%以下であり、電荷密度が0.25以上1.0以下である原子の原子個数密度が5%以上100%以下であるポリマー。
[II]
前記ポリマーのガラス転移温度が51℃以上400℃以下である[I]記載のポリマー。
[III]
電荷密度が-0.5以上0未満である原子の原子個数密度が9%以上100%以下である、[I]または[II]記載のポリマー。
[IV]
電荷密度が0.25以上1以下である水素原子(H原子)の原子個数密度が5%以上100%以下である[I]~[III]いずれかに記載のポリマー。
[V]
[I]~[IV]いずれかに記載のポリマーを含むフィルム。
[VI]
無孔領域を有する[V]記載のフィルム。
[VII]
カチオン濃度が1μmol/g以上50000μmol/g以下である[V]または[VI]記載のフィルム。
[VIII]
リチウムイオン濃度が1μmol/g以上50000μmol/g以下である[V]~[VII]いずれかに記載のフィルム。
[IX]
イオン伝導度が1.0×10
-7
S/cm以上1.0×10S/cm以下である[V]~[VIII]いずれかに記載のフィルム。
[X]
カチオン輸率が0.5以上1.0以下である[V]~[IX]いずれかに記載のフィルム。
[XI]
ヘイズが0%以上30%以下である[V]~[X]いずれかに記載のフィルム。
[XII]
前記フィルムがビス(トリフルオロスルホンアミド)イオン、ビス(フルオロスルホンアミド)イオン、トリフルオロスルホン酸イオン、PF

イオン、ClO

イオン、BF

イオンのうち少なくとも1つを含む[V]~[XI]いずれかに記載のフィルム。
[XIII]
リチウム塩重量濃度が0重量%以上80質量%以下である[V]~[XII]いずれかにに記載のフィルム。
[XIV]
前記ポリマーとの会合定数が1.0M
-1
以上1.0×10
10

-1
以下であるアニオンを含む[V]~[XIII]いずれかにに記載のフィルム。
[XV]
[I]~[IV]いずれかに記載のポリマーを含む溶液。
[XVI]
[V]~[XIII]いずれかに記載のフィルムと電極とを近接して有する電極複合体。
[XVII][I]~[IV]いずれかに記載のポリマーまたは[V]~[XIII]いずれかに記載のフィルムを含む電池。
[XVIII]
前記フィルムに対する電解液の重量比が0以上5以下である[XVII]記載の電池。
[XIX]
[XVII]または[XVIII]記載の電池を含む乗り物、無人輸送機、電子機器、無人飛行体または定置電源。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、イオン伝導度、カチオン輸率、液分離性に優れたポリマーやフィルム、放電容量とサイクル寿命に優れる電池を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0008】
本発明の一態様として、イオン伝導度、カチオン輸率、液分離性に優れたフィルムに用いることができるポリマーが挙げられる。また、本発明の一態様として、かかるポリマーを用いたフィルムが挙げられる。また、本発明の一態様として、かかるポリマーを含む溶液が挙げられる。
【0009】
本発明のポリマーは、電荷密度が-1.0以上-0.5以下である原子の原子個数密度が0%以上7%以下である。0%以上5%以下が好ましく、0%以上3%以下がより好ましく、0%以上2%以下がさらに好ましく、0%以上1%以下が特に好ましい。電荷密度が-1.0以上-0.5以下である原子は、カチオンと強い相互作用を示す。電荷密度が-1.0以上-0.5以下である原子の原子個数密度が上記範囲内であることで、カチオンとの相互作用が適度なものになり、かかるポリマーを含むフィルムは良好なイオン伝導度とカチオン輸率を示す。電荷密度が-1.0以上-0.5以下である原子の具体例は、アミド基のO原子やN原子、イミド基のO原子、N原子、スルホン基のO原子があげられる。電荷密度は、後述する量子力学計算で算出することができる。本発明における原子個数密度とは、繰り返し構造中に含まれる全原子個数に対する特定の原子の個数比率である。2種以上の繰り返し構造を有する共重合体の場合も、繰り返し構造中に含まれる全原子個数に該当する。例えば、繰り返し構造中の全原子がそれぞれ4個と2個で構成され、酸素原子がそれぞれ1個を含む2つの繰り返し構造を有するポリマーを仮定する。全原子が4個である繰り返し構造の共重合比0.7、全原子が2個である繰り返し構造の共重合比0.3の場合、かかるポリマーの酸素原子の原子個数密度は、(1×0.7+1×0.3)/(4×0.7+2×0.3)×100=29%となる。電荷密度が-1.0以上-0.5以下である原子の原子個数密度を上記範囲にするポリマーは、特に限定されないが、後述するポリマーが挙げられる。
【0010】
本発明のポリマーは、電荷密度が0.25以上1.0以下である原子の原子個数密度が5%以上100%以下である。10%以上100%以下が好ましく、18%以上100%以下がより好ましく、21%以上50%以下がさらに好ましく、23%以上50%以下が特に好ましい。電荷密度が0.25以上1.0以下である原子は、アニオンと強い相互作用を示す。電荷密度が0.25以上1.0以下である原子の原子個数密度が上記範囲内であることで、フィルム中の解離イオン数の増加することに加え、アニオンを捕捉することができ、良好なイオン伝導度とカチオン輸率を示すフィルムが得られる。電荷密度が0.25以上1.0以下である原子の具体例は、チオアミド基、チオウレア基のC原子やH原子、シアノ基のC原子、アミド基、ウレア基のC原子、H原子、C-F基、C-ClのC原子があげられる。電荷密度が0.25以上1.0以下である原子の原子個数密度を上記範囲にするポリマーは、特に限定されないが、後述するポリマーが挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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