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公開番号
2024128948
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-24
出願番号
2024026214
出願日
2024-02-26
発明の名称
表面処理装置および表面処理方法
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
H05H
1/24 20060101AFI20240913BHJP(他に分類されない電気技術)
要約
【課題】基材にダメージを与えずに効率的に大気圧雰囲気下で表面処理するための表面処理装置と表面処理方法を提供する。
【解決手段】本発明の大気圧雰囲気下で基材を表面処理する表面処理装置は、ラジカル放出機構と、前記ラジカル放出機構と空間を隔てて配置された基材保持機構と、を備え、前記ラジカル放出機構はラジカル放出口とガス放出口を有し、ラジカル生成器と、ガスの流路を有し、前記ラジカル放出口から前記基材保持機構に向けてラジカル化された第1のガスを放出する第1のガス供給器と、前記ラジカル生成空間を通過せずに前記ガス放出口に連通するガスの流路を有し、前記ガス放出口からラジカル化されていない第2のガスを放出する第2のガス供給器と、を備え、前記ガス放出口は、前記ラジカル放出口を取り囲むまたは挟むように配置されており、前期第2のガスの流速を、前記第1のガスの流速よりも速くするように構成または調整されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
大気圧雰囲気下で基材を表面処理する表面処理装置であって、
ラジカル放出機構と、前記ラジカル放出機構と空間を隔てて配置された基材を保持する ための基材保持機構と、を備え、
前記ラジカル放出機構は
前記基材保持機構に対向する部分にラジカル放出口とガス放出口を有し、
ラジカル生成空間を有するラジカル生成器と、
前記ラジカル生成空間を通過して前記ラジカル放出口に連通するガスの流路を有し、前記ラジカル放出口から前記基材保持機構に向けてラジカル化された第1のガスを放出する第1のガス放出器と、
前記ラジカル生成空間を通過せずに前記ガス放出口に連通するガスの流路を有し、前記ガス放出口から前記基材保持機構に向けてラジカル化されていない第2のガスを放出する第2のガス放出器と、を備え、
前記基材保持機構から前記ラジカル放出機構を見て、前記ガス放出口は、前記ラジカル放出口を取り囲むまたは挟むように配置されており、
前記ガス放出口から放出される前記第2のガスの流速を、前記ラジカル放出口から放出される前記第1のガスの流速よりも速くするように構成または調整された、
表面処理装置。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記ガス放出口から放出される前記第2のガスの流速を、前記ラジカル放出口から放出される前記第1のガスの流速よりも速くする構成が、前記ガス放出口の開口面積の合計が、前記ラジカル放出口の開口面積の合計よりも小さいことである、請求項1の表面処理装置。
【請求項3】
前記ラジカル放出口と前記ガス放出口がスリット形状である、請求項1または2の表面処理装置。
【請求項4】
前記第2のガス放出器のガスの流路が、前記ガス放出口から放出される前記第2のガスの放出方向が、前記ラジカル放出口から放出される前記第1のガスの放出方向と平行になるように、または放出される前記第1のガスに近づくように構成されている、請求項1または2の表面処理装置。
【請求項5】
前記ラジカル生成器が大気圧プラズマ処理器である、請求項1または2の表面処理装置。
【請求項6】
大気圧雰囲気下で基材を表面処理する表面処理方法であって、
ラジカル放出口と前記ラジカル放出口を取り囲むまたは挟むように配置されたガス放出口を有するラジカル放出機構を、前記基材から空間を隔てて、前記ラジカル放出口と前記ガス放出口が前記基材に対向するように配置し、
前記ラジカル放出口から前記基材に向けてラジカル化された第1のガスを放出し、
前記ガス放出口から前記基材に向けてラジカル化されていない第2のガスを、前記ラジカル放出口から放出される前記第1のガスの流速よりも速い流速で放出する、
表面処理方法。
【請求項7】
前記第2のガスが不活性ガスである、請求項6の表面処理方法。
【請求項8】
前記第1のガスをラジカル化する処理が大気圧プラズマ処理である、請求項6または7の表面処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材にダメージを与えずに効率的に大気圧下で表面処理するための表面処理装置および表面処理方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
各種基材に対する表面改質や微細加工を目的に、光や熱、プラズマ等のエネルギー源を用いた表面処理技術が活用されている。中でも、エネルギー源と基材を分離し、エネルギー源によって分解したガス(ラジカル)を基材表面に供給して処理するリモート式の表面処理技術(以下、リモート表面処理という)は、エネルギー源が基材表面に直接暴露されないため、熱変質やチャージアップ損傷等の基材ダメージを受け難い特徴がある。そのため、低融点基材や電子デバイス等に対する表面処理技術として適用されている。しかしながら、リモート表面処理は、エネルギー源を基材に直接暴露するダイレクト式の表面処理に比べて処理速度が遅い課題があり、効率的にラジカルを基材表面に供給して高速処理するための方法や装置がこれまでに提案されている。
【0003】
例えば特許文献1には、リモート式の大気圧プラズマ処理方法において、ガスの種類を窒素ガスにすることで、寿命の長い窒素ラジカルが生成されることが開示されている。これにより、効率的にラジカルが基材表面に供給され、表面処理が促進することが開示されている。
【0004】
特許文献2には、リモート式の大気圧プラズマ電極内にガスを通過させる2つの流路を設け、それぞれの流路においてガスをプラズマ分解した後、これら分解ガスを合流させて基材に噴射供給することで表面処理効率(プラズマ活性化)が向上できることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平10―275698号公報
特開2005―108482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら特許文献1、2に開示されている大気圧雰囲気下での表面処理方法では、ラジカル放出口から放出されたラジカルが基材に届くまでに拡散損失してしまい十分な処理効果が得られない場合がある。
【0007】
本発明は、上述した問題点を鑑みてなされたものであり、効率的に大気圧雰囲気下で表面処理するための表面処理装置と表面処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[1] 上記課題を解決する本発明は、大気圧雰囲気下で基材を表面処理する表面処理装置であって、
ラジカル放出機構と、上記ラジカル放出機構と空間を隔てて配置された基材を保持するための基材保持機構と、を備え、
上記ラジカル放出機構は
上記基材保持機構に対向する部分にラジカル放出口とガス放出口を有し、
ラジカル生成空間を有するラジカル生成器と、
上記ラジカル生成空間を通過して上記ラジカル放出口に連通するガスの流路を有し、上記ラジカル放出口から上記基材保持機構に向けてラジカル化された第1のガスを放出する第1のガス放出器と、
上記ラジカル生成空間を通過せずに上記ガス放出口に連通するガスの流路を有し、上記ガス放出口から上記基材保持機構に向けてラジカル化されていない第2のガスを放出する第2のガス放出器と、を備え、
上記基材保持機構から上記ラジカル放出機構を見て、上記ガス放出口は、上記ラジカル放出口を取り囲むまたは挟むように配置されており、
上記ガス放出口から放出される上記第2のガスの流速を、上記ラジカル放出口から放出される上記第1のガスの流速よりも速くするように構成または調整されている。
【0009】
本発明の表面処理装置は以下の[2]~[5]のいずれかの態様であることが好ましい。
[2] 上記ガス放出口から放出される上記第2のガスの流速を、上記ラジカル放出口から放出される上記第1のガスの流速よりも速くする構成が、上記ガス放出口の開口面積の合計が、上記ラジカル放出口の開口面積の合計よりも小さいことである、上記[1]の表面処理装置。
[3] 上記ラジカル放出口と上記ガス放出口がスリット形状である、上記[1]または[2]の表面処理装置。
[4] 上記第2のガス放出器のガスの流路が、上記ガス放出口から放出される上記第2のガスの放出方向が、上記ラジカル放出口から放出される上記第1のガスの放出方向と平行になるように、または放出される上記第1のガスに近づくように構成されている、上記[1]~[3]のいずれかの表面処理装置。
[5] 上記ラジカル生成器が大気圧プラズマ処理器である、上記[1]~[4]のいずれかの表面処理装置。
【0010】
[6] 上記課題を解決する本発明は、大気圧雰囲気下で基材を表面処理する表面処理方法であって、
ラジカル放出口と前記ラジカル放出口を取り囲むまたは挟むように配置されたガス放出口を有するラジカル放出機構を、上記基材から空間を隔てて、上記ラジカル放出口と上記ガス放出口が上記基材に対向するように配置し、
上記ラジカル放出口から上記基材に向けてラジカル化された第1のガスを放出し、上記ガス放出口から上記基材に向けてラジカル化されていない第2のガスを、上記ラジカル放出口から放出される上記第1のガスの流速よりも速い流速で放出する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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