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公開番号
2024130540
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-30
出願番号
2023040333
出願日
2023-03-15
発明の名称
繊維構造体
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
D04H
1/4382 20120101AFI20240920BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約
【課題】本発明は、高嵩高性、高反発性、クッション性有し、梱包前後の圧縮回復率に優れたクッション材を提供する
【解決手段】単繊維繊度が3~16dtex、ヤング率が40cN/dtex以上である、粘度の異なる2種類の樹脂(A)と(B)からなるサイドバイサイド型複合繊維を50%重量%以上とする繊維構造体であって、160~220℃で熱処理した際の圧縮回復率が70%以上であることを特徴とする繊維構造体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
単繊維繊度が3~16dtex、ヤング率が40cN/dtex以上である、粘度の異なる2種類の樹脂(A)と(B)からなるサイドバイサイド型複合繊維を50%重量%以上有する繊維構造体であって、160~220℃で熱処理した際の圧縮回復率が70%以上であることを特徴とする繊維構造体。
続きを表示(約 290 文字)
【請求項2】
樹脂(A)がヒドロキシエトキシフェニルプロパン2~7モル%とイソフタル酸5~13モル%とを共重合したエチレンテレフタレート単位主体の共重合ポリエステルであり、樹脂(B)が実質的にエチレンテレフタレート単位のみのポリエステルである請求項1に記載の繊維構造体。
【請求項3】
サイドバイサイド型複合繊維の乾熱180℃×2分における発現捲縮数が30コ/25mm以上である請求項1または2に記載の繊維構造体。
【請求項4】
熱融着性を有する繊維を10重量%以上50重量%未満有することを特徴とする請求項1または2に記載の繊維構造体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体捲縮繊維の高収縮特性を利用した繊維構造体に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
現在、家具、ベッド、電車、自動車等のクッション材として、ウレタンフォームやスプリング、非弾性捲縮繊維詰め綿、及び非弾性捲縮繊維を接着した固綿、更にはスパンボンド法による固綿などが使用されている。
【0003】
しかしながら、ウレタンフォームは、耐久性は良好だが、床つき感が大きく、透湿透水性に劣り、蓄熱性があるため蒸れやすい。また、マットレスでよく使用されるスプリングにおいても、高反発で硬く、寝心地や座り心地が悪いという欠点がある。ポリエステル詰め綿においては、繊維間が固定されていないため、使用時に形態が崩れたり、繊維が偏ったりして嵩高性の低下や弾力性の低下が問題になる。非弾性捲縮繊維を用いた固綿としては、例えば特許文献1には、伸縮性の良好な弾性不織布構造物として、潜在捲縮繊維が75%以上よりなる不織布にウレタン系、または、シリコーン共重合系ゴム状樹脂を15~60%付着してなる伸縮性に富んだ弾性不織布構造体が挙げられている。また、特許文献2には、優れたクッション性、耐へたり性、耐熱性、蒸れにくく座り心地のよいクッション材として、非弾性捲縮短繊維と熱可塑性エラストマーからなる立体捲縮発現複合繊維が三次元的に混合され、絡みついた接点が熱接着成分のエラストマーで接着してネットワーク構造を形成した繊維構造体が挙げられている。更に、特許文献3には、嵩高でクッション性に優れ、風合いが優れ、かつ後か工加工時の賦系性に優れる嵩高性不織布として、螺旋捲縮繊維を含む積層不織布が挙げられている。また、特許文献4には、嵩高性および嵩高保持性に加えて、反発性とクッション性を有し、且つ軽量保温性にも優れる繊維構造体が挙げられている。
【0004】
しかしながら、何れも風合いには優れるものの、反発性が劣り梱包前後の圧縮回復率が悪いなど十分なものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平9-158023号公報
特開平6-304348号公報
特開2011-236542号公報
特開2018―119240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明の目的は、上記従来技術の問題点を改良し、高嵩高性、高反発性、クッション性有し、梱包前後の圧縮回復率に優れたクッション材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、繊維構造体を構成する繊維である単繊維繊度が3~16dtexの粘度の異なる2種類の樹脂(A)と(B)からなるサイドバイサイド型複合繊維において、ヤング率を40cN/dtex以上とすることで目的を達成できることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、単繊維繊度が3~16dtex、ヤング率が40cN/dtex以上である、粘度の異なる2種類の樹脂(A)と(B)からなるサイドバイサイド型複合繊維を50重量%以上有し、160~℃で熱処理した際の圧縮回復率が70%以上であることを特徴とする繊維構造体である。
【0009】
本発明の繊維構造体の好ましい態様によれば、前記のサイドバイサイド型複合繊維は、ヒドロキシエトキシフェニルプロパン2~7モル%とイソフタル酸5~13モル%とを共重合したエチレンテレフタレート単位主体の共重合ポリエステル(A)と実質的にエチレンテレフタレート単位よりなるポリエステル(B)とをサイドバイサイドに接合した複合ポリエステル繊維であり、さらにと熱融着性を有するポリエステル繊維が含まれてなることである。
【0010】
また、本発明の繊維構造体のさらに好ましい態様は、サイドバイサイド型潜在捲縮複合繊維の乾熱180℃×2分における発現捲縮数が30コ/25mm以上である。
(【0011】以降は省略されています)
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