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公開番号2024136655
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023047838
出願日2023-03-24
発明の名称異型断面アクリル繊維の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類D01F 6/18 20060101AFI20240927BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】本発明は、風合い、抗ピル性、白度に優れる異型断面アクリル系繊維の製造方法に関するものである。
【解決手段】本発明は、繊維の横断面形状が少なくとも2つの凹部を有する異型断面のアクリル繊維の製造方法であって、主たる繰り返し単位がアクリロニトリルからなるアクリロニトリル系重合体を、有機溶剤中の溶液重合によって得た紡糸原液を用い、有機溶剤濃度が40~60重量%の凝固浴中に、異型孔口金から下記式(1)を満たす紡糸原液吐出速度の範囲で吐出することを特徴とする、異型断面アクリル繊維の製造方法である。
4.70≦吐出線速度/繊度≦7.90 式(1)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
繊維の横断面形状が少なくとも2つの凹部を有する異型断面アクリル繊維の製造方法であって、有機溶剤中の溶液重合によって得た主たる繰り返し単位がアクリルからなるアクリル系重合体の紡糸原液を、有機溶剤濃度が40~60重量%の凝固浴中に、異型孔口金から下記式(1)を満たす吐出線速度の範囲で吐出することを特徴とする、異型断面アクリル繊維の製造方法。
4.70≦吐出線速度/繊度≦7.90 式(1)
続きを表示(約 200 文字)【請求項2】
有機溶剤の水への拡散係数が2.5~8.0の範囲であることを特徴とする、請求項1記載の異型断面アクリル繊維の製造方法
【請求項3】
異型孔の形状が亜鈴型である、請求項1または2記載の異型断面アクリル繊維の製造方法。
【請求項4】
請求項1または2記載の製造方法によって得られた、色調b値が1.5~6.0であることを特徴とする、異型断面アクリル繊維。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、優れた異型断面アクリル系繊維の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
アクリル系繊維は羊毛に似た風合いを持つことから、セーターや靴下などの衣料製品、あるいは獣毛調の風合いや光沢を生かした獣毛調立毛製品のパイル素材などに用いられており、合成繊維の中でも主要な素材である。繊維の断面形状は、その最終製品の外観、特に風合いに大きく寄与しており、製品の特長を決定づけ得るものであり、アクリル繊維の断面形状には、真円型、そら豆型、扁平型等があるが、その中でも亜鈴型(ドッグボーン型)断面がソフト感、ハリコシ、ぬめり感等に特徴があり、非常に良好な風合いを与えることが知られている。
【0003】
亜鈴型断面のアクリル繊維を得るための方法として、特許文献1には乾式紡糸法による方法が公開されている。また、特許文献2および特許文献3には湿式紡糸法を用いて、ノズルからの紡糸原液吐出速度に対する引き取り速度の比を特定範囲内とする方法が公開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭53-147818号公報
特開平11-217723号公報
特開2003-301322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、湿式紡糸法と比較して生産性に劣るという課題があった。特許文献2および特許文献3の方法では、アクリロニトリル系重合体を一旦乾燥し、再び有機溶剤に溶解させるため、熱履歴が増大し繊維が黄色みを帯びるという課題があった。
【0006】
したがって、本発明の目的は生産性、白度、風合いに優れる異型断面アクリル繊維の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために検討した結果、次の手段により達成できることを見出し、本発明に至った。
【0008】
本発明は、繊維の横断面形状が少なくとも2つの凹部を有する異型断面のアクリル繊維の製造方法であって、主たる繰り返し単位がアクリロニトリルからなるアクリロニトリル系重合体を、有機溶剤中の溶液重合によって得た紡糸原液を用い、有機溶剤濃度が40~60重量%の凝固浴中に、異型孔口金から下記式(1)を満たす紡糸原液吐出速度の範囲で吐出することを特徴とする、異型断面アクリル繊維の製造方法である。
【0009】
4.70≦吐出線速度/繊度≦7.90 式(1)
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、生産性、白度に優れる異型断面アクリル繊維が製造でき、そこから得られた繊維によって、風合いの良好な繊維製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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