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公開番号
2024128361
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-24
出願番号
2023037301
出願日
2023-03-10
発明の名称
有機粒子およびフィルム
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
H01M
50/417 20210101AFI20240913BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】
本発明の目的は、優れた熱特性および流動特性を有する有機粒子を提供することにある。
【解決手段】
ポリオレフィンを主成分とし、軟化開始温度が80℃以上120℃以下であり、120℃における複素粘度が5.00×10
2
Pa・s以上5.00×10
3
Pa・s以下である有機粒子。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリオレフィンを主成分とし、軟化開始温度が80℃以上120℃以下であり、120℃における複素粘度が5.0×10
2
Pa・s以上5.0×10
3
Pa・s以下である有機粒子。
続きを表示(約 580 文字)
【請求項2】
120℃における複素粘度が7.0×10
2
Pa・s以上2.0×10
3
Pa・s以下である、請求項1に記載の有機粒子。
【請求項3】
D50が0.05μm以上1.5μm以下である、請求項1または2に記載の有機粒子。
【請求項4】
D90が2.0μm以下である、請求項1または2に記載の有機粒子。
【請求項5】
D10が0.02μm以上である、請求項1または2に記載の有機粒子。
【請求項6】
請求項1に記載の有機粒子を水および/または有機溶媒に分散させた分散体。
【請求項7】
請求項1に記載の有機粒子を含む塗剤。
【請求項8】
請求項1に記載の有機粒子を含む接着剤。
【請求項9】
請求項1に記載の有機粒子を含むフィルム。
【請求項10】
多孔質基材の少なくとも一方の面に、有機粒子を含む層(I)を有するフィルムであって、前記有機粒子がポリオレフィンを主成分とし、軟化開始温度が80℃以上120℃以下であり、120℃における複素粘度が5.0×10
2
Pa・s以上5.0×10
3
Pa・s以下であるフィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、優れた熱特性を有する有機粒子および電気特性と安全性を両立するフィルムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリオレフィンを主成分とする有機粒子は、その熱特性や耐薬品性・耐水性を生かしてコーティング用の接着剤・粘着剤・トナーや顔料・樹脂添加剤として使用されている(特許文献1~3)。特に、コーティング用途においては、その熱特性や流動性を生かしてフィルム表面に有機粒子を塗工したコーティングフィルムが検討されている。特に多孔質基材、に有機粒子からなる塗膜を形成したコーティングフィルムは、電気絶縁性やイオン透過性に加えて力学特性にも優れることから、電池・コンデンサ等のセパレータとして広く利用されている。近年、二次電池の普及に伴い自動車や電子機器等の様々な用途に電池が用いられるようになったが、電池を使用している際に電池に異常が発生し熱暴走により電池が爆発する事例が発生している。これに対して電池の安全装置として、電池が異常発熱した際にセパレータ全体が溶融する前に、セパレータの一部をより低温側で段階的に溶融させ、熱暴走が開始する温度領域に至る前にセパレータの孔を閉塞し電流を遮断するシャットダウン性をセパレータに付与することが検討されており、そのシャットダウン剤としてオレフィンからなる有機粒子の適用とこれを塗工したコーティングフィルムの適用が検討されている(特許文献4~8)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第1803328号公報
特許第5656844号公報
特開2012-041495公号
特開平9-219185号公報
国際公開第2018/017944号
国際公開第2010/008003号
特開2009-114434号公報
特許第5778657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これらの技術では電池の常用作動温度範囲である80℃未満でシャットダウン性が発動する(シャットダウン性が誤作動する)場合があり、シャットダウン性が開始する温度の制御は困難であった。
【0005】
本発明の課題は、上記した問題を解決することにある。すなわち、優れた熱特性および流動特性を有する有機粒子と、その有機粒子を含む層を有することで優れた電気特性と安全性を両立するシャットダウン性を発現するフィルムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の有機粒子およびフィルムは、上記課題を解決するために次の特徴を有する。すなわち、ポリオレフィンを主成分とし、軟化開始温度が80℃以上120℃以下であり、120℃における複素粘度が5.0×10
2
Pa・s以上5.0×10
3
Pa・s以下である有機粒子である。また、多孔質基材の少なくとも一方の面に、有機粒子を含む層(I)を有するフィルムであって、前記有機粒子がポリオレフィンを主成分とし、軟化開始温度が80℃以上120℃以下であり、120℃における複素粘度が5.0×10
2
Pa・s以上5.0×10
3
Pa・s以下であるフィルムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の有機粒子は熱特性および流動特性に優れることから各種コーティング用の粒子として用いることができる。具体的には日用品・自動車・電子・電気部品用の接着成分や二次電池等の各種電池のシャットダウン剤として好適に用いることができる。
また本発明の有機粒子を有するフィルムは優れた電気特性と安全性を両立することから、水素電池、空気電池、燃料電池、リチウムイオン二次電池、コンデンサ、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ等の各種蓄電デバイス、中でも、電池用、特にリチウムイオン二次電池用のセパレータ等に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明のフィルムを120℃にて10分間の熱処理を施した後の断面を示す一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の有機粒子は、ポリオレフィンを主成分とする。ここで主成分とするとは、有機粒子を構成する成分のうち80質量%以上をしめる成分を指す。有機粒子に用いられるポリオレフィンとしてはエチレン、プロピレン、1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-ヘプテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン等のα-オレフィンや、ブタジエン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,5-ヘキサジエン等の共役ジエンまたは非共役ジエンや、スチレン、酢酸ビニル、ビニルアルコールなどの単量体を単独または2種以上組み合わせて重合することにより得られる重合物が挙げられる。具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどの単独重合体や、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・スチレン共重合体などの共重合オレフィンが挙げられるがこれに限定されない。
【0010】
本発明の有機粒子に共重合ポリエチレンを用いる場合、ポリマーを構成するモノマー成分全体を100mol%とした場合に、エチレン以外のモノマーの共重合成分比は1.0mol%以上30.0mol%以下であることが、樹脂の結晶特性を保持でき、低温での非晶の流動性を制御することで有機粒子の軟化を促進することができるとともに、有機粒子製造時に樹脂に適度な非晶性を付与できるため均一な粒子径の粒子を作製できる観点から好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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