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公開番号
2024125184
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-13
出願番号
2024026215
出願日
2024-02-26
発明の名称
ポジ型感光性組成物
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
G03F
7/023 20060101AFI20240906BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】リグニン由来の化合物を含む、良好な感度を有するポジ型感光性組成物を提供する。
【解決手段】本発明は(A)リグニン誘導体、および(B)光酸発生剤を含むポジ型感光性組成物であって、(B)光酸発生剤が、
(B-1)1分子中にフェノール性水酸基を2~10個有する化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合したもの
(B-2)オニウム塩型のイオン性光酸発生剤
(B-3)ジアゾメタン化合物、オキシムスルホネート化合物およびイミドスルホネート化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つ
のいずれか1種以上である、ポジ型感光性組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)リグニン誘導体、および(B)光酸発生剤を含むポジ型感光性組成物であって、(B)光酸発生剤が、
(B-1)1分子中にフェノール性水酸基を2~10個有する化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合したもの
(B-2)オニウム塩型のイオン性光酸発生剤
(B-3)ジアゾメタン化合物、オキシムスルホネート化合物およびイミドスルホネート化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つ
のいずれか1種以上である、ポジ型感光性組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
(B-1)が、1分子中にフェノール性水酸基を2~6個有する化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合したものである、請求項1に記載のポジ型感光性組成物。
【請求項3】
(B-1)が1分子中に繰り返し単位が連結した構造を有しない化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合したものである、請求項1または2に記載のポジ型感光性組成物。
【請求項4】
(A)リグニン誘導体の重量平均分子量が200~10,000である、請求項1または2に記載のポジ型感光性組成物。
【請求項5】
(A)リグニン誘導体がその構造中にスルホン酸および/またはスルホン酸塩を含む、請求項1または2に記載のポジ型感光性組成物。
【請求項6】
(A)リグニン誘導体がその構造中にチオール基および/またはチオエーテル基を含む、請求項1または2に記載のポジ型感光性組成物。
【請求項7】
(A)リグニン誘導体の質量を100質量%としたとき、(A)リグニン誘導体中の硫黄原子の含有量が2質量%未満である、請求項1または2に記載のポジ型感光性組成物。
【請求項8】
(A)リグニン誘導体が下記構造から選ばれる少なくとも1つの構造の重合体を含む、請求項1または2に記載のポジ型感光性組成物。
TIFF
2024125184000025.tif
36
170
【請求項9】
(A)リグニン誘導体に含まれるフェノール性水酸基の少なくとも1モル%以上は炭素数3~20の酸解離性有機基に置換されている、請求項1または2に記載のポジ型感光性組成物。
【請求項10】
前記炭素数3~20の酸解離性有機基は式(1)および/または一般式(2)で表される基である、請求項9に記載のポジ型感光性組成物。
TIFF
2024125184000026.tif
23
170
(式(1)および式(2)は1価の有機基を示す。式(1)中、R
1
は炭素数1~10の脂肪族有機基を示し、R
2
は炭素数1~20の脂肪族有機基を示す。式(2)中、R
3
は炭素数1~10の脂肪族有機基を示す。pは0~2の整数を示し、qは0~2の整数を示す。)
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポジ型感光性組成物に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、脱炭素社会を目標とした取り組みが盛んに行われており、素材においても、原料にバイオマス資源を用いることや、生分解性を持たせること等の開発が進んでいる。
【0003】
ポジ型感光性組成物に使用されるフェノール化合物には、ノボラック、ポリヒドロキシスチレンのように樹脂としての使用、多価のフェノール低分子化合物のように溶解促進剤としての使用、さらには、それらにキノンジアジド基を結合させた感光剤としての使用など、多岐にわたった用途がある。
【0004】
植物の植物体細胞壁の主要成分であるリグニンは、針葉樹材に25~35%、広葉樹材に20~25%含まれるバイオマス資源である。近年、リグニン誘導体を石油由来のフェノール化合物に替わって活用しようという試みがなされており(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)、ポジ型感光性組成物においても、ノボラック樹脂の代替品としての活用が検討されている(例えば、非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
「ネットワークポリマー」Vol.31 No.5 (2010)
「ネットワークポリマー」Vol.23 No.3 (2002)
【特許文献】
【0006】
国際公開第2022/215553号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、現行の石油由来の樹脂と比較してリグニン由来の化合物は、感光性組成物として用いたときに露光感度が低いという課題があった。本発明の目的は、リグニン由来の化合物を含む、良好な感度を有するポジ型感光性組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
[1](A)リグニン誘導体、および(B)光酸発生剤を含むポジ型感光性組成物であって、(B)光酸発生剤が、
(B-1)1分子中にフェノール性水酸基を2~10個有する化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合したもの
(B-2)オニウム塩型のイオン性光酸発生剤
(B-3)ジアゾメタン化合物、オキシムスルホネート化合物およびイミドスルホネート化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つ
のいずれか1種以上である、ポジ型感光性組成物。
[2](B-1)が、1分子中にフェノール性水酸基を2~6個有する化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合したものである、[1]に記載のポジ型感光性組成物。
[3](B-1)が1分子中に繰り返し単位が連結した構造を有しない化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合したものである[1]または[2]に記載のポジ型感光性組成物。
[4](A)リグニン誘導体の重量平均分子量が200~10,000である、[1]~[3]のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
[5](A)リグニン誘導体がその構造中にスルホン酸および/またはスルホン酸塩を含む、[1]~[4]のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
[6](A)リグニン誘導体がその構造中にチオール基および/またはチオエーテル基を含む、[1]~[5]のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
[7](A)リグニン誘導体の質量を100質量%としたとき、(A)リグニン誘導体中の硫黄原子の含有量が2質量%未満である、[1]~[6]のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
[8](A)リグニン誘導体が下記構造から選ばれる少なくとも1つの構造の重合体を含む、[1]~[7]のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
【0009】
TIFF
2024125184000001.tif
35
170
【0010】
[9](A)リグニン誘導体に含まれるフェノール性水酸基の少なくとも1モル%以上は炭素数3~20の酸解離性有機基に置換されている、[1]~[8]のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
[10]前記炭素数3~20の酸解離性有機基は式(1)および/または一般式(2)で表されるである、[9]に記載のポジ型感光性組成物。
(【0011】以降は省略されています)
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