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公開番号2024124644
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-13
出願番号2023032463
出願日2023-03-03
発明の名称中空断面繊維
出願人東レ株式会社
代理人
主分類D01F 6/62 20060101AFI20240906BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】生地にした際に高い平滑性を有しながら、嵩高・軽量性、耐摩耗性に優れた中空断面繊維を提供する。
【解決手段】繊維軸方向に対して直交する単繊維横断面において、少なくとも1個の中空部と複数の突起部とを備え、下記A~Cの特徴を有する中空断面繊維。
A.異形度(単繊維の外接円直径(R)/中実と仮定した際の単繊維の内接円直径(r1))が1.3~1.6である。
B.突起部の頂点から該突起部の両側の凹部の最深点までの距離をL1、L2としたとき、その比L1/L2が1.3~2.6である。
C.単繊維において、突起部の中心軸(突起部の頂点と線分L1L2の中点とを結ぶ直線)が繊維横断面の外周方向において同じ方向に傾斜している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
繊維軸方向に対して直交する単繊維横断面において、少なくとも1個の中空部と複数の突起部とを備え、下記A~Cの特徴を有する中空断面繊維。
A.異形度(単繊維の外接円直径(R)/中実と仮定した際の単繊維の内接円直径(r1))が1.3~1.6である。
B.突起部の頂点から該突起部の両側の凹部の最深点までの距離をL1、L2としたとき、その比L1/L2が1.3~2.6である。
C.単繊維において、突起部の中心軸(突起部の頂点と該突起部の両側の凹部の最深点を結んだ線分の中点とを結ぶ直線)が繊維横断面の外周方向において同じ方向に傾斜している。
続きを表示(約 130 文字)【請求項2】
突起部が5個である請求項1に記載の中空断面繊維。
【請求項3】
単繊維横断面外周の直線部割合が45~85%である請求項2に記載の中空断面繊維。
【請求項4】
中空率が10~40%である請求項2に記載の中空断面繊維。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、生地にした際に高い平滑性を有しながら、嵩高・軽量性、耐摩耗性に優れた中空断面繊維に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエステル繊維やナイロン繊維を代表とする合成繊維は、機械的特性をはじめ、数多くの優れた性質を有しており、一般衣料用途をはじめ、産業用途、機能製品まで各種分野に幅広く用いられている。特に耐久性やハンドリング容易性を有していることから、スポーツ・アウトドア衣料向けインナー用途などに好適に用いられる。これらの用途のため、従来から要求されている、さらりとした着心地を生む、生地の平滑性に加えて、嵩高・軽量性などの機能を有するポリエステル繊維の開発が行われている。
【0003】
また、スポーツやアウトドアでは、衣料同士や衣料と他の物体との激しい摩擦が起こるため(競技者同士の接触、リュックサックやロープなどとの摩擦、草木や岩との摩擦など)、生地には耐摩耗性の向上も求められている。
【0004】
断面形状の異形化による嵩高性の付与などの機能性の向上は、過去より鋭意検討されてきた。例えば、特許文献1の方法によれば、繊維軸方向に対して直交する繊維横断面において、少なくとも1 個の中空部を備えるコア部と、コア部外表面からコア部中心に対して放射状に突出したフィン部を有することにより、優れた嵩高性と軽量感を付与する。
【0005】
また、断面形状を星形多角形とすることによって、中空繊維の耐摩耗性を向上させる方法が提案されている(特許文献2参照)。この方法によれば、横断面が星形多角形であり、かつ、繊維径が1μm以上50μm以下とし、中空部を付与することにより、耐摩耗性を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-70530号公報
特開2021-91983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1、2に記載の繊維では、嵩高・軽量性を付与するために繊維横断面の凸部を大きくするため、生地にした際にザラザラとした触感となってしまい、さらりとした着心地を生む、生地の平滑性を得ることはできず、また耐摩耗性も低下してしまう。一方、生地に平滑性を付与するために繊維横断面の凸部を小さくすると、生地の平滑性、耐摩耗性は向上するものの、嵩高・軽量性は劣るものとなり、耐摩耗性や生地の平滑性とを両立することができない。
【0008】
本発明の課題は、上記従来の問題点を解決しようとするものであり、生地にした際に高い平滑性を有しながら、嵩高・軽量性、耐摩耗性に優れた中空断面繊維を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するために、下記の構成からなる。
(1)繊維軸方向に対して直交する単繊維横断面において、少なくとも1個の中空部と複数の突起部とを備え、下記A~Cの特徴を有する中空断面繊維。
A.異形度(単繊維の外接円直径(R)/中実と仮定した際の単繊維の内接円直径(r1))が1.3~1.6である。
B.突起部の頂点から該突起部の両側の凹部の最深点までの距離をL1、L2としたとき、その比L1/L2が1.3~2.6である。
C.単繊維において、突起部の中心軸(突起部の頂点と該突起部の両側の凹部の最深点を結んだ線分の中点とを結ぶ直線)が繊維横断面の外周方向において同じ方向に傾斜している。
(2)突起部が5つである前記(1)記載の中空断面繊維。
(3)単糸横断面外周の直線部割合が45~85%である前記(2)記載の中空断面繊維。
(4)中空率10~40%である前記(2)記載の中空断面繊維。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、生地にした際に高い平滑性を有しながら、嵩高・軽量性、耐摩耗性に優れた中空断面繊維を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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