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公開番号
2025034561
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023141022
出願日
2023-08-31
発明の名称
芯鞘複合モノフィラメント
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
D01F
8/14 20060101AFI20250306BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】 強度かつ高精細で、更には整経、製織性に優れた、芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントを提供することを目的とするものである。
【解決手段】 芯鞘構造から成り、芯鞘いずれの成分もポリエステルからなる芯鞘複合モノフィラメントにおいて、繊度が3.0~13.0dtex、強度が7.0~9.5cN/dtex、10%モジュラスが6.3~9.0cN/dtexであり、式(1)で表される繊維表面の配向度Iが12.0以下でかつ、繊維断面の中心点から45度刻みで計8本の放射状の線を描いて各放射線上の鞘厚みを測定し、式(2)で表される計算式から算出された変動係数Tが0.11以下であることを特徴とする、芯鞘複合モノフィラメント。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
芯鞘複合断面で、芯成分、鞘成分のいずれの成分もポリエステルである芯鞘複合モノフィラメントであって、下記(a)~(e)を満足する芯鞘複合モノフィラメント。
(a)繊度 3.0~13.0dtex
(b)強度 7.0~9.5cN/dtex
(c)10%伸長時の強度 6.3~9.0cN/dtex
(d)式(1)で表される、繊維表層1μmの配向度Iが12.0以下
I=I
1612
(平行)/I
1612
(垂直)・・・(1)
I
1612
(平行):繊維方向に平行な変更位置での1612cm
-1
ラマンバンドの強度
I
1612
(垂直):繊維方向に垂直な変更位置での1612cm
-1
ラマンバンドの強度
(e)式(2)で表される、鞘厚みの変動係数Tが0.11以下
T=測定点8点の鞘厚みの標準偏差/測定点8点の鞘厚みの平均値・・・(2)
続きを表示(約 110 文字)
【請求項2】
芯成分ポリエステルに対し、JIS L1013で規定の酸化チタン含有量測定を行い、芯成分ポリエステルの酸化チタンの含有量が0.05質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の芯鞘複合モノフィラメント
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高精細ハイメッシュフィルタや、高精密印刷用ハイメッシュスクリーン紗に適した芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
スクリーン紗と呼ばれるモノフィラメントを製織した紗織物は、エレクトロニクス分野において、プリント回路基板のスクリーン印刷用メッシュクロスをはじめ、自動車、携帯電話などに利用される成形フィルタ用途などに使用されている。
【0003】
モノフィラメントを製織した紗織物の具体的な用途としては、フィルタ用途では、洗濯水中のゴミ再付着を防止するリントフィルター、エアコンの中に装着されている室内のホコリ・塵を除去するフィルタ、掃除機の中に装着されているホコリ・塵・ゴミを除去する成形フィルタ、医療分野では気泡などを除去する輸血キットや人工透析回路用フィルタ、自動車分野では燃料ポンプ、燃料噴射装置といった燃料の流路や、ABS、ブレーキ、トランスミッション、パワーステアリングなどが挙げられる。また、スクリーン印刷の用途では、Tシャツやのぼり旗、看板、自動販売機プレート、車のパネル、屋外・屋内サイン、ボールペン、各種カード類、ネームプレート、スクラッチ、点字、CD・DVD、プリント基板、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイなどが挙げられる。
【0004】
自動車、携帯電話等に用いられるフィルタ用途では、フィルタの小型化と、防塵性・透過性の両立が求められており、フィルタのハイメッシュ化が進んでいる。そのためフィルタ用原糸として、細繊度の原糸が求められている。
【0005】
家電や携帯電話、パソコン向けなどの電子回路のスクリーン印刷用途では、高印刷精度を実現するため、紗張りにおいて伸びの少ない寸法安定性に優れたスクリーン紗が要求されてきている。更に印刷制度の向上のためには、紗のハイメッシュ化が必要である。すなわち、スクリーン紗用原糸として、高強度かつ細繊度、具体的には強度7.0cN/dtex以上、繊度13.0dtex以下の原糸が求められている。
【0006】
一方で、原糸の細繊度化や高強度化とトレードオフで、整経や製織の操業性が悪化する事が知られており、該課題に対し様々な対策が講じられてきた。
【0007】
特許文献1では、芯鞘複合モノフィラメントの形態を採り、鞘側に芯側対比で固有粘度の低いポリマを配し、糸表面の結晶性を低くすることで、製織時のスカムを抑制する提案がなされている。また原糸強度と製織性の両立の観点から、芯と鞘のポリマの固有粘度差を、0.15~0.30と規定している。鞘側に固有粘度の低いポリマを配することで、確かに製織スカムの発生は抑制されるものの、特許文献1に記載の実施例は、強度6.0cN/dtexレベルであり、より高強度の芯鞘複合モノフィラメントを得るためには、延伸倍率の高倍率化、もしくは芯側のポリマの固有粘度を上げる必要がある。延伸倍率を高くした場合には、繊維表面の繊維配向が進むため、糸が削れやすく、製織性が悪化する。一方で、芯側のポリマの固有粘度を高くした場合には、芯側のポリマの固有粘度上昇に伴って鞘側のポリマの固有粘度も上げる必要があるため、結果として糸表面の結晶性が高くなり、同じく製織性が悪化する。即ち特許文献1に記載のモノフィラメントでは、強度6.0cN/dtex以上の場合、製織性が悪化する課題があった。
【0008】
特許文献2についても、芯鞘複合モノフィラメントの形態を採り、鞘側に芯側対比で固有粘度の低いポリマを配するが、鞘成分に芯成分対比、固有粘度が0.3以上低いポリマを配する提案がなされている。確かに芯ポリマと鞘ポリマの固有粘度差を大きくすることで、糸の高強度化と製織性を両立させる事ができるものの、芯ポリマと鞘ポリマを紡糸口金で合流させる際、ポリマの粘度差によって、芯成分の周りに鞘成分が均等な厚みに形成されにくくなるため、糸の捲縮(クリンプ)が発生する。特にハイメッシュのスクリーン紗やフィルタの場合、整経時に隣接する縦糸同士の間隔が狭いため、糸の捲縮によって隣接する糸と絡まって整経糸切れが発生し、整経性を悪化させる課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2003-213528号
特開2010-77563号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
高精細ハイメッシュフィルタや、高精密印刷用ハイメッシュスクリーン紗に適した複合ポリエステルモノフィラメントを得るためには、細繊度(13.0dtex以下)かつ高強度(7.0cN/dtex以上)で、更には整経、製織性に優れたモノフィラメントが必要である。
(【0011】以降は省略されています)
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