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公開番号2025021423
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-13
出願番号2024103603
出願日2024-06-27
発明の名称液体展開用シート
出願人東レ株式会社
代理人
主分類G01N 27/12 20060101AFI20250205BHJP(測定;試験)
要約【課題】本発明は、検体の乾燥抑制、液体展開性、及び検査チップ部材との接合に優れた液体展開用シートを提供することをその課題とする。
【解決手段】本発明は、基材フィルムの片面にポリエステル系樹脂、及びアセチレングリコール系界面活性剤を含む液体受容層を有し、飛行時間型2次イオン質量分析計(TOF-SIMS)により測定されるデプスプロファイルにおいて、前記液体受容層の前記基材フィルムの反対側の表面におけるC7H9O+フラグメントイオンをA、C7H4O+フラグメントイオンをBとしたときにB/Aが10以上100以下である液体展開用シートである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材フィルムの片面にポリエステル系樹脂、及びアセチレングリコール系界面活性剤を含む液体受容層を有し、
飛行時間型2次イオン質量分析計(TOF-SIMS)により測定されるデプスプロファイルにおいて、前記液体受容層の前記基材フィルムの反対側の表面におけるC
7

9
O+フラグメントイオンをA、C



O+フラグメントイオンをBとしたときにB/Aが10以上100以下である
液体展開用シート。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
飛行時間型2次イオン質量分析計(TOF-SIMS)により測定されるデプスプロファイルにおいて、
前記液体受容層全体のC7H4O+フラグメントイオンに対して、前記基材フィルムの反対側の表面におけるC7H4O+フラグメントイオンが0.5%以上5.0%以下である請求項1に記載の液体展開用シート。
【請求項3】
前記アセチレングリコール系界面活性剤が、ポリエチレングリコール構造を有する、請求項2に記載の液体展開用シート。
【請求項4】
前記ポリエステル樹脂が、ビスフェノールA構造を有する、請求項3に記載の液体展開用シート。
【請求項5】
さらに、前記液体受容層が、四級アンモニウム塩系界面活性剤を含み、
飛行時間型2次イオン質量分析計(TOF-SIMS)により測定されるデプスプロファイルにおいて、前記液体受容層の前記基材フィルムの反対側の表面におけるC
20

40
NO+フラグメントイオンをCとしたときにC/Bが5以上20以下である、
請求項4に記載の液体展開用シート。
【請求項6】
前記液体受容層の厚みが、0.1μm以上5.0μm以下である、請求項5に記載の液体展開用シート。
【請求項7】
前記基材フィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムである、請求項6に記載の液体展開用シート。
【請求項8】
生体液展開用シートとして用いられる、請求項1~7のいずれかに記載の液体展開用シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体展開用シートに関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、臨床医療の現場におけるPOCT(Point Of Care Testing)が、幅広い検査項目への広がりを見せている。これらPOCT検査機器においては、迅速に検査結果が得られることが強く求められている。特に、検査シートの親水性は、検査速度に支配的に影響を及ぼす重要な役割を果たすため、これまで様々な試みがなされており、例えば、特許文献1には、検査速度を制御する手法として液体受容層にバインダーと界面活性剤を用いる技術が開示されている。
【0003】
また、POCT検査機器においては、様々な環境下においても安定的に検査結果が得られることが強く求められている。特に、検査シートにおける検体の安定性は、検査結果に影響を及ぼすため、これまで様々な試みがなされており、例えば、特許文献2には、検体の安定性の向上させるために検体の乾燥を防ぐ手法として検査付着部をフィルムで貼着する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-349860号公報
特開2008-014688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述の特許文献1に記載の技術では、液体展開性に優れるものの、検体が展開された後に乾燥が促進され、検体の安定性が不十分である点で課題がある。一方で、前述の特許文献2に記載の技術では検体の安定性に優れるものの、アルマイト加工のような微細な孔で親水性能を発現させており、液体展開性や検査チップ部材との接合の観点で課題がある。すなわち、従来の液体展開用シートには、優れた液体展開性と、検体の乾燥抑制との、両立ができていないとの課題、および、検査チップ部材との接合に劣るとの課題がある。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するため、検査チップ部材との接合に優れ、さらに、検体の乾燥抑制と液体展開性に優れた液体展開用シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、次によって解決することを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明の液体展開用シートに関する好ましい一態様は以下の構成をとる。
(1)基材フィルムの片面にポリエステル系樹脂、及びアセチレングリコール系界面活性剤を含む液体受容層を有し、飛行時間型2次イオン質量分析計(TOF-SIMS)により測定されるデプスプロファイルにおいて、前記液体受容層の前記基材フィルムの反対側の表面におけるC
7

9
O+フラグメントイオンをA、C



O+フラグメントイオンをBとしたときにB/Aが10以上100以下である液体展開用シート。
(2)飛行時間型2次イオン質量分析計(TOF-SIMS)により測定されるデプスプロファイルにおいて、前記液体受容層全体のC



O+フラグメントイオンに対して、前記基材フィルムの反対側の表面におけるC



O+フラグメントイオンが0.5%以上5.0%以下である(1)に記載の液体展開用シート。
(3)前記アセチレングリコール系界面活性剤が、ポリエチレングリコール構造を有する、(2)に記載の液体展開用シート。
(4)前記ポリエステル樹脂が、ビスフェノールA構造を有する、(3)に記載の液体展開用シート。
(5)さらに、前記液体受容層が、四級アンモニウム塩系界面活性剤を含み、飛行時間型2次イオン質量分析計(TOF-SIMS)により測定されるデプスプロファイルにおいて、前記液体受容層の前記基材フィルムの反対側の表面におけるC
20

40
NO+フラグメントイオンをCとしたときにC/Bが5以上20以下である、(4)に記載の液体展開用シート。
(6)前記液体受容層の厚みが、0.1μm以上5.0μm以下である、(5)に記載の液体展開用シート。
(7)前記基材フィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムである、(6)に記載の液体展開用シート。
(8)生体液展開用シートとして用いられる、(1)~(7)のいずれかに記載の液体展開用シート。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、検体の乾燥抑制、液体展開性、及び検査チップ部材との接合に優れる液体展開用シートを提供することができる。これにより、本発明の液体展開用シートを用いた検査チップは、検体の乾燥抑制、検査速度、及び耐久性に優れる。すなわち、本発明の液体展開用シートを用いた検査チップにより安価で迅速な検査が可能となる。なお、液体展開用シートの検査チップ部材との接合に優れるとは、液体展開用シートと検査チップ部材との接合部における接着強度が十分に高いことを意味する。そして、液体展開用シートと検査チップ部材との接合部における接着強度が十分に高いと、液体展開用シートおよび検査チップ部材を備える検査チップの耐久性が優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の液体展開用シートの一実施形態例の模式的な断面図を示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の液体展開用シートは、基材フィルムの片面にポリエステル系樹脂、及びアセチレングリコール系界面活性剤を含む液体受容層を有し、飛行時間型2次イオン質量分析計(TOF-SIMS)により測定されるデプスプロファイルにおいて、前記液体受容層の前記基材フィルムの反対側の表面におけるC
7

9
O+フラグメントイオンをA、C



O+フラグメントイオンをBとしたときにB/Aが10以上100以下である。このような態様とすることにより、本発明の液体展開用シートは、検体の乾燥抑制、液体展開性、及び検査チップ部材との接合に優れる。以下、本発明の液体展開用シートについて具体的に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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