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公開番号
2025031546
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2024103515
出願日
2024-06-27
発明の名称
ポリエステル樹脂組成物の製造方法
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
C08G
63/12 20060101AFI20250228BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明は、重縮合反応時の留出液を高効率、低コストで回収・再利用し、さらに触媒由来の異物を低減可能なポリエステル樹脂組成物の製造方法を提供することにある。
【解決手段】ジカルボン酸成分とジオール成分でのエステル化反応、またはジカルボン酸エステル形成誘導体成分とジオール成分でのエステル交換反応を実施し、次いで重縮合反応してポリエステル樹脂組成物を製造する方法であり、重縮合反応時の留出液を回収し、以下の式(i)、(ii)を満たす溶液として上記反応のいずれかに利用するポリエステル樹脂組成物の製造方法。
濁度≦100NTU(i)
ゲルマニウム元素(原子)含有量≦600ppm(溶液に対する重量比)(ii)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ジカルボン酸成分とジオール成分でのエステル化反応(A)、またはジカルボン酸エステル形成誘導体成分とジオール成分でのエステル交換反応(B)を実施し、次いで重縮合反応(C)してポリエステル樹脂組成物を製造する方法であり、重縮合反応時の留出液を回収し、該留出液を以下の式(i)、(ii)を満たす溶液として上記反応(A)~(C)のいずれかに利用するポリエステル樹脂組成物の製造方法。
濁度≦100NTU(i)
ゲルマニウム元素(原子)含有量≦600ppm(溶液に対する重量比)(ii)
続きを表示(約 510 文字)
【請求項2】
前記溶液が留出液を冷却および/または濾過したものである請求項1に記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【請求項3】
冷却温度が15℃未満である請求項2に記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【請求項4】
濾過を2段階以上に分けて行う請求項2に記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【請求項5】
ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである請求項1に記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【請求項6】
ジカルボン酸成分とジオール成分でのエステル化反応(A)、またはジカルボン酸エステル形成誘導体成分とジオール成分でのエステル交換反応(B)を行う工程と、それに続く重縮合反応(C)を行う工程と、重縮合反応時の留出液を回収する工程と、留出液を精製して溶液を得る工程と、得られた以下の式(iii)、(iv)を満たす溶液を上記反応工程のいずれかへ送る工程を備えるポリエステル樹脂組成物の製造装置。
濁度≦100NTU (iii)
ゲルマニウム元素(原子)含有量≦600ppm(溶液に対する重量比)(iv)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステル樹脂組成物の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリエステルは、例えばポリエチレンテレフタレ-トの場合、テレフタル酸とエチレングリコールによるエステル化反応またはテレフタル酸ジメチルとエチレングリコールによるエステル交換反応によって生成するポリエステル低重合体が、重縮合触媒の存在下で重縮合反応することにより製造される。ここで、反応性を向上させるため、エチレングリコールはテレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルに対して過剰量供給され、各反応において添加される触媒や添加物も、大部分は溶媒にエチレングリコールを使用しており、ポリエステル中に含まれる理論エチレングリコール量に対して過剰のエチレングリコールが重縮合反応において存在することになる。その結果、重縮合反応時に余剰なエチレングリコールを留出させる必要があり、このエチレングリコールには、水分や共沸・飛散同伴したポリエステル分解物や低重合体が含まれる。このように発生する留出エチレングリコールは、純度の高いエチレングリコールに精製する回収工程を有したポリエステル製造プロセスがとられ、ここで精製した高純度のエチレングリコールを原料として再利用するのが一般的である。しかし、回収率100%とはいかず、ト-タルでみるとエチレングリコールの使用量が大きくなりコストアップ原因の一つとなっていた。また、留出エチレングリコールの回収工程で取り除かれる物質は主として、水をはじめとする低沸点成分と、ポリエステル低重合体や触媒・添加物であるが、これらが廃棄処分されることは、原料や触媒・添加物の使用量を増大させコストアップの大きな原因となる。特に、重縮合触媒として二酸化ゲルマニウムを使用した場合、重縮合反応時に添加量の半量程度がエチレングリコールとともに留出してしまうことから、添加する二酸化ゲルマニウムの量が多くなり、ポリエステルの製造コストが高くなるという課題があった。
【0003】
これらの課題に対して、以下の文献に示されるような検討がされてきている。
特許文献1、2では、発生する留出エチレングリコールを、直接原料として、再度使用する方法が開示されている。
【0004】
特許文献3では、重縮合反応時に留出した二酸化ゲルマニウムを蒸留し再使用する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭53-126096
特開昭55-110120
特開平11-147946
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、2には、発生する留出エチレングリコールを、直接原料として、再度使用する方法が開示されている。しかしながら、この方法だけでは上述のコスト面の問題を解決することは可能であっても、留出エチレングリコール中のポリエステル分解物や低重合体がエステル化反応やエステル交換反応、重縮合反応において異物となり、ポリマー品位の悪化に繋がる懸念があった。
【0007】
特許文献3には、重縮合反応時に留出した二酸化ゲルマニウムを蒸留し再使用する方法が開示されている。しかしながら、蒸留を行うと留出液中のポリエステル分解物や低重合体の濃度も高まり、濃縮液の流動性の低下によって移送や混合が困難となるとともに、触媒成分の濃度が高まることで飽和した触媒成分が析出・異物化し、ポリマー品位が悪化してしまうという課題があった。また、蒸留には専用の設備も必要となり、製造コスト面での課題もあった。
【0008】
本発明の目的は、重縮合反応時の留出液を高効率、低コストで回収・再利用し、さらに触媒由来の異物を低減可能なポリエステル樹脂組成物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、重縮合反応時の留出液を回収し、エステル化反応またはエステル交換反応または重縮合反応のいずれかに利用するポリエステル樹脂組成物の製造方法に到達した。
【0010】
本発明の目的は以下の手段によって達成される。
(1)ジカルボン酸成分とジオール成分でのエステル化反応(A)、またはジカルボン酸エステル形成誘導体成分とジオール成分でのエステル交換反応(B)を実施し、次いで重縮合反応(C)してポリエステル樹脂組成物を製造する方法であり、重縮合反応時の留出液を回収し、該留出液を以下の式(i)、(ii)を満たす溶液として上記反応(A)~(C)のいずれかに利用するポリエステル樹脂組成物の製造方法。
濁度≦100NTU (i)
ゲルマニウム元素(原子)含有量≦600ppm(溶液に対する重量比) (ii)
(2)前記溶液が留出液を冷却および/または濾過したものである(1)に記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
(3)冷却温度が15℃未満である(2)に記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
(4)濾過を2段階以上に分けて行う(2)に記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
(5)ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである(1)に記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
(6)ジカルボン酸成分とジオール成分でのエステル化反応(A)、またはジカルボン酸エステル形成誘導体成分とジオール成分でのエステル交換反応(B)を行う工程と、それに続く重縮合反応(C)を行う工程と、重縮合反応時の留出液を回収する工程と、留出液を精製して溶液を得る工程と、得られた以下の式(iii)、(iv)を満たす溶液を上記反応工程のいずれかへ送る工程を備えるポリエステル樹脂組成物の製造装置。
濁度≦100NTU (iii)
ゲルマニウム元素(原子)含有量≦600ppm(溶液に対する重量比) (iv)
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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