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公開番号2025074955
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-14
出願番号2024182426
出願日2024-10-18
発明の名称積層フィルムおよびディスプレイ保護用ガラス積層体
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B32B 7/023 20190101AFI20250507BHJP(積層体)
要約【課題】
本発明は、可視光を均一に反射することで色付きが小さく、遮熱性に優れ、熱による光学特性変化を軽減できる積層フィルムを提供することを課題とする。
【解決手段】
下記(1)~(3)の全てを満たす、積層フィルム。
(1)熱可塑性樹脂Aを主成分とする層(A層)と熱可塑性樹脂Bを主成分とする層(B層)が交互に201層以上積層されてなり、隣接するA層とB層との厚みの比(A層厚み/B層厚み)が1.5以上、4.0以下であること。
(2)波長帯域400~700nmにおける平均反射率が25%以上50%以下であること。
(3)波長帯域400~1150nmの帯域において400nmから50nmずつの間隔で区分された各区間の平均反射率が、いずれも波長帯域400~700nmにおける平均反射率の±20%の範囲内であること。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(1)~(3)の全てを満たす、積層フィルム。
(1)熱可塑性樹脂Aを主成分とする層(A層)と熱可塑性樹脂Bを主成分とする層(B層)が交互に201層以上積層されてなり、隣接するA層とB層との厚みの比(A層厚み/B層厚み)が1.5以上、4.0以下であること。
(2)波長帯域400~700nmにおける平均反射率が25%以上50%以下であること。
(3)波長帯域400~1150nmの帯域において400nmから50nmずつの間隔で区分された各区間の平均反射率が、いずれも波長帯域400~700nmにおける平均反射率の±20%の範囲内であること。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
加熱前の波長帯域400~700nmにおける平均反射率と150℃、2時間の加熱後の400~700nm平均反射率の変化が5%以下である、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項3】
JIS Z8722(2019年)に記載の測定方法で測定される反射光のa*値、b*値の絶対値が共に10以下であり、150℃、2時間の加熱時のa*の変化Δa*、b*の変化Δb*が共に3以下である、請求項1または2に記載の積層フィルム。
【請求項4】
150℃、2時間の加熱時のヘイズ変化Δヘイズが2.5%pt以下である、請求項1または2に記載の積層フィルム。
【請求項5】
150℃、30分間熱の処理後の主配向方向の熱収縮率が1.4%以下である、請求項1または2に記載の積層フィルム。
【請求項6】
請求項1または2に記載の積層フィルムを用いたディスプレイ保護用ガラス積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層フィルムおよびディスプレイ保護用ガラス積層体に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、デジタルサイネージと呼ばれる表示と通信にデジタル技術を活用してディスプレイに表示させた広告媒体を始めとする各種表示装置を屋外で使用する市場が拡大している。屋外使用では特に夏場の太陽光の熱で表示装置が故障するため、太陽光による熱の流入をカットできる遮熱フィルムの使用が注目されている。
【0003】
遮熱性能を有する積層フィルムとして、屈折率の異なる樹脂層を規則的な配列で数百層積層させ、干渉反射により光を反射する積層フィルムが挙げられる。このような積層フィルムは遮熱性能を有するものもあるが、積層フィルム自身も熱にさらされるため、熱による性能変化が少ない積層フィルムが求められている。また、太陽光の熱エネルギーが高い可視光帯域を均一に反射すると金属光沢調を始めとした高意匠性も達成できるため、可視光と近赤外線帯域を共に反射することが好ましい。
【0004】
遮熱フィルムの熱による性能変化を抑制する方法として、非晶性ポリエステルを使用することで後加工の加熱後の反射率を維持する方法(特許文献1)や、配向結晶化を抑制するポリマーを使用することで可視光から近赤外を反射しながら熱による光学特性の変化を抑制する方法(特許文献2)等が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-228837号公報
国際公開第2015/095097号
特開2016-066063号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、二軸延伸ポリエステルフィルムは可視光の反射率が低く、また加熱時の反射性能の抑制は十分ではない。特許文献2に記載の方法では、高意匠性を達成できず、加熱後も色調変化を抑制する積層フィルムの提供は困難であった。そこで本発明は、可視光を均一に反射することで色付きが小さく、遮熱性に優れ、熱による光学特性変化を軽減できる積層フィルムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、かかる課題を解決するために、次の手段を採用するものである。
【0008】
[1] 下記(1)~(3)の全てを満たす、積層フィルム。
(1)熱可塑性樹脂Aを主成分とする層(A層)と熱可塑性樹脂Bを主成分とする層(B層)が交互に201層以上積層されてなり、隣接するA層とB層との厚みの比(A層厚み/B層厚み)が1.5以上、4.0以下であること。
(2)波長帯域400~700nmにおける平均反射率が25%以上50%以下であること。
(3)波長帯域400~1150nmの帯域において400nmから50nmずつの間隔で区分された各区間の平均反射率が、いずれも波長帯域400~700nmにおける平均反射率の±20%の範囲内であること。
[2] 加熱前の波長帯域400~700nmにおける平均反射率と150℃、2時間の加熱後の400~700nm平均反射率の変化が5%以下である、[1]に記載の積層フィルム。
[3] JIS Z8722(2019年)に記載の測定方法で測定される反射光のa*値、b*値の絶対値が共に10以下であり、150℃、2時間の加熱時のa*の変化Δa*、b*の変化Δb*が共に3以下である、[1]または[2]に記載の積層フィルム。
[4] 150℃、2時間の加熱時のヘイズ変化Δヘイズが2.5%pt以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の積層フィルム。
[5] 150℃、30分間の熱処理後の主配向方向の熱収縮率が1.4%以下である、[1]~[4]のいずれかに記載の積層フィルム。
[6] [1]~[5]のいずれかに記載の積層フィルムを用いたディスプレイ保護用ガラス積層体。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、可視光を均一に反射することで色付きが小さく、遮熱性に優れ、熱による光学特性変化を軽減できる積層フィルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の積層フィルムの一実施態様において、A層の厚みとB層の厚みを、層番号に対してプロットした図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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